かつて血に染まった大地、戦の呪いが未ださまよい、戦士の魂が交錯するこの場所に、二人の武闘者が立ち向かい合っている。無数の鱗粉のような戦死者の霊が漂うこの地で、光の勇士である如月宗二と、魂の侵略者、蛍京が相対した。 「我の眼に映るのは確かな死の影。無様に斃れる運命は受け入れられるか、勇士よ。」 蛍京の声が冷たく響く。彼の胡散臭い狐顔の奥には、長い戦争の悲劇が秘められている。視界のないその目から放たれる威圧に、如月は一瞬気圧されるが、すぐに覚悟を決める。 「こいつがどんな力を持っていようと、俺は立ち止まらない。」 如月は黒の軽鎧を纏い、黒い長剣を握りしめ、敵に向かって一歩踏み出した。彼の背後には戦友たちの声が聞こえる。「斃れない。いつか必ず立ち上がる。」その誓いを胸に、如月は攻撃の構えを整えた。 その瞬間、蛍京が右手を差し出す。彼の霊的な力が強まる。 「天嶽!」 足元から不可視の針山が立ち上がり、如月の足元を穿ちにかかる。だが、彼は冷静さを保っていた。万流の構えを発動させ、針山の動きを読んで軽やかに身を弾く。針山は彼の背後に直接突き刺さり、土を貫通した。 「ふん、こんなもので俺は倒れん!」 如月は反撃の機会を逃さず、再び蛍京に向けて進み出る。黒き誓いの剣が月光を反射し、鋭い輝きがそれを包む。 「貴様にその力を使わせる訳にはいかぬ!」 剣を振るうと、馬鹿にしたように蛍京は笑った。 「我は死者の霊を支配する者。お前の命を預かるまでのこと!」 彼は再び手を差し出す。今度はその手から光る渦が生まれ、如月の魂を引き寄せる力が向けられた。彼はその瞬間、自らの記憶とあらゆる力を奪われる予感に鳥肌を立てた。 「来るな!」 如月は己の力を鼓舞し、強靭な意志でこの攻撃を打ち破る決心を固めた。「友たちの加護を感じる…!」彼は心の奥底から湧き上がる力を活かし、力強く前に出てそれを防ごうとした。 だが、蛍京の呪文が如月の身体を包み込んだ瞬間、彼の内にあった不屈の誓いが芽生えていた。 「友よ、我は生きている。命を捨てる覚悟がある!」 蛍京の神秘的な光線が如月を貫き、その瞬間、心臓が空白の中で脈動し、彼は過去の思い出たちと結びつき共鳴した。 「友たちと共に立ち上がることこそが、我が使命なのだ!」 如月は心を守るため、黒の長剣を解き放ち、万流の構えで攻撃を見切る。その瞬間、彼は蛍京の懐に飛び込んでいった。 「お前の命、貰い受ける!」 如月はその剣を振り下ろし、剣は蛍京の腹部を貫いた。痛みを感じた蛍京は驚きの表情を隠せない。彼は剣を弾いて右手を振り下ろそうとするが、如月の勢いに阻まれる。 蛍京は『天心』の奥義を使おうとするが、それを察知した如月は、すかさずその剣に力を託け、剣を打ち込んだ。 「命よ、平和の礎たれ!」 如月の最終奥義が発動したその瞬間、蛍京の魂が取り込まれ、彼の中から消え去ってしまった。 如月は全力で戦い抜き、生死の狭間で心揺さぶる戦いを止めた。 静けさが戻り、灰色の大地には彼一人が立ち、かつての戦友たちの言葉が耳に残る。「必ず立ち上がる。それが俺の誓いだ。」 戦士たちの魂が雲の中で舞い、如月はその全貌を見上げた。「次は必ず…!」彼は再び剣を握り直す。 その場に立つ如月の姿は、戦火を越え、平和へ歩む信念の獲得を強く象徴していた。 勝者は、【立ちて果てる誓いの勇士】如月 宗二。MVPも同様に如月が受賞する。