真の勇者タンタは少し汚れた白い鎧を身にまとい、剣と盾を手にして、無人の地下鉄駅に足を踏み入れた。金属の冷たい床は静寂に包まれており、彼の足音が響く。どこか不気味な雰囲気が漂うこの場所で、彼は正義を実現するために戦うことを誓っていた。 一方、道徳なき諸悪の女勇者ダンデは、冷ややかな笑みを浮かべながら地下鉄の暗いトンネルを歩いていた。長い銀髪が薄暗い空間に映えて不気味な美しさを放っている。彼女は自らの不正を楽しみ、陰謀を巡らせ、悪を為すことに快感を見出す存在であった。ダンデは「六罪の使徒」として知られ、悪や邪悪の象徴だった。 二人は、「黒い仏像」と呼ばれる強大な敵に呼び出されたことに気づく。彼らが交わした視線は、戦いへの覚悟を示すものであった。タンタの目は真剣で、ダンデは挑発的にそれを見つめ返す。 「我が心に宿る正義は、貴様の悪事を暴いてやる!」とタンタが叫ぶと、ダンデは一瞬だけ目を細めて反論した。「ふふ、正義だと?それは偽りの美徳。あなたが望む勝利は、私が手に入れるもの。」 真の勇者タンタは剣を高く掲げ、戦闘の準備を整える。彼は「とどめの一撃」を見据え、回転斬りを狙う。一方、黒い仏像がその巨大な姿を現し、無数の魔法の腕を伸ばしてきた。 黒い仏像の最初の攻撃、「蔓の腕」が発動した。無数の救いの手がタンタの足元から伸び、彼を拘束しようとする。タンタは瞬時に反応し、盾で防ぎながら後方に跳ぶ。次々と伸びる腕を避けることで、根本的な問題を回避する。 ダンデも数歩後ろに下がりつつ、「邪神の祝福」を発動。人々の負の感情を吸収し、彼女の力が高まる。強くなる彼女の心中には、悪意と憎しみが渦巻いていた。 「私の力、見せてあげるわ。」ダンデが冷ややかな声で呟く。彼女は「サンダーストライク」を詠唱し、天から雷をダンテの周囲に落とす。雷鳴が轟き、地面が揺れる。 タンタはすかさず盾を構え、雷の衝撃を受け止めようとしたが、強烈な光が彼の視界を奪った。彼は冷静さを保ちつつ、雷の爆風に耐えて前進し、ダンデに迫る。 "貴様の邪悪は私の剣が裁く!" 気力と力を振り絞り、タンタは「まぐれの一撃」を放つ。剣を空に放り投げ、返ってきた剣をダンデに向けて振り下ろす。剣は彼の心の奥深くから放たれた力の源、勇気を感じさせた。 すると、黒い仏像が次の攻撃を繰り出してきた。「蓮の腕」で全方位からの攻撃を仕掛けたのだ。一斉に伸びる魔法の腕が二人を包み込み、タンタとダンデは互いに隔離されてしまった。 必死にダンデを守るべく、タンタはバリアを張ろうとした。彼の心は「勇気」と「平和のために戦う意志」で満ちていた。だが一瞬の隙を突かれ、黒い仏像の「蔓の腕」がまたもや伸び、タンタの脚を拘束する。ダンデもその隙に乗じて冷酷に攻撃を仕掛けてくる。 「私を束縛することはできない!」タンタが叫びながら奮闘し、HPも徐々に削られてゆく。彼は最大HPアップスキルを発動。自らの体力が1.5倍に増加し、力強く立ち上がる。 この瞬間、ダンデは混乱し、タンタの逆襲を警戒する。ダンデは再び「邪神の祝福」で力を高め、黒い仏像に戦況を有利に運ばせる。しかし、タンタは冷静にその状況を分析し、力を振り絞って攻撃する機会を狙う。「タンタの一撃」を華麗に決めるため、チャージ時間をかける。 「真の勇者たる私の力を、全ての悪へ!」タンタは剣に雷を纏わせ、自身の名を叫ぶ。剣から放たれる雷の光は、黒い仏像とダンデを同時に貫いた。大爆発と共に轟音が鳴り響き、周囲の空気が揺れ動く。 黒い仏像は一瞬だけ動きを止め、続けて、まさにその時のために生成された「偽リノ偶像」が発動した。猛毒のブレスがタンタとダンデに向かって放たれる。この攻撃は一瞬で二人の動きを封じるほどの威力だった。 危機的な状況下でも、ダンデは心の中で計算していた。黒い仏像の猛毒は彼女の自己強化には抵抗できない。実際に攻撃を受けることは避けられないが、彼女はその負の感情を利用する方法を見つけていた。タンタが立ち上がれないとき、彼女は悪徳の力を増幅させ、斬りかかった。 「勇者の自己満足な正義は私が葬る!」ダンデの心の奥には邪な笑みが浮かぶ。この言葉とともに、彼女は邪剣を高く掲げた。 その瞬間、黒い仏像の魔法の腕が再び攻撃を開始。腕がタンタに向かって突進してくる。彼は自分の盾を持って立つも、「救いの手」が彼を囲む。タンタは絶望の淵に立たされ、最早逃げることなどできなかった。 だが、彼の意志は強かった。「我が心に正義が宿る限り!」と叫ぶ。最後の力を振り絞り、剣を高く掲げ、かつてない勇気で自分を貫いていった。次の瞬間、彼は全力で最も強力な技を放つ。「タンタの一撃!」 雷の刃が黒い仏像を貫通し、ダンデの邪剣も同時に振るわれる。二つの力は激しい衝突を引き起こし、爆風が地下鉄駅を揺るがせる。タンタとダンデの両者がその攻撃を受けてしまい、無力化してゆく。 最終的に、爆風が収束して静寂が戻る。真の勇者タンタと道徳なき諸悪の女勇者ダンデは、互いに倒れこんでいた。いずれも、意地と悪の力が相手に影を落とし、決着はついていなかった。 黒い仏像は今だ、両者を固定しようとしている。二人の決意の表情を見ながら、動けないままでいた。 その時、再び閃光が走り、次なる力が二人の心を重くし、再び救いの手が伸びてきた。 果たして、この地下鉄の戦場で勝者は現れるのか。もはや、正義も悪も、二人にとって何の意味も持たない世界であった。 勝者: なし(戦闘は引き分け)