カーレース小説:エネミーフリー・スピードバトル 深夜の首都高。幻想的な月の光が波のように溢れ、コースとなる濁流の川とその傍らに広がる壮大な山々で彩られた自然。今宵、この舞台で繰り広げられるのは、激しさと熱意を兼ね備えたカーレースだ。レースの参加者は、バイクやカートを駆使し、その技術と精神を競い合う。 スタート地点 彼らが待機するスタート地点に集う一行。 激炎激走 爆バイク 下半身がバイクで、上半身が人型のロボットという風貌の彼は、黒いヤンキー服を着込んでいる。その姿勢からは燃え上がる情熱が感じられる。 - 性能: 最高速度250km/h、加速力に優れ、コーナリング力はやや劣る。 - 特殊能力: 「激走!」で炎を纏い、全速力で突き進む信じられないスピードを発揮する。 ギャギャギャギャリン 金髪のキメラ少女。二本の黒い巻き角、蝙蝠の大片翼、そして百足の左腕を持つ。上半身は晒を巻いており、異形ながらその存在感は絶大だ。 - 性能: 最高速度230km/h、優れたコーナリングを誇るが、加速は劣っている。 - 特殊能力: 「ドライブリンク66E」で速やかにカートを旋回させ、あらゆる障害物を切り裂く。 岩崎 冷静な眼差しを持つ彼は、最適なライン取りが得意で、目つきからは自信と経験が滲み出ている。 - 性能: 日産スカイラインGTR(BNR34)を駆る。最高速度425km/h、加速力よし、コーナリングも精密。 - 特殊能力: 段階変速と優れたライン取りで、他者を引き離す圧倒的な走りを見せる。 努力の魔法使いトンテ 白髪の明るい女の子。自称12歳だが、百年の努力で伝説を作る魔法使い。彼女はその知恵を駆使し、カートに火と土の魔法を施している。 - 性能: 最高速度180km/h、加速・コーナリング共に標準的だが安定性は高い。 - 特殊能力: 「努力」魔法によって、火のエネルギーを利用したスピードアップが可能。 レースの開始 「それでは、みんなスタートラインに立て!」と激炎激走が声を張り上げた。彼の熱意に触発され、他の参加者たちも気合を入れる。 「準備はできているか?」岩崎が周囲を見渡す。ギャギャギャギャリンは小さく笑みを浮かべ、「もちろん。切るぜ、守る気なんてない!」と宣言した。 トンテは赤いカートの中で不安そうな表情をしながらも、「えっと、大丈夫かな?」と自分に言い聞かせるように呟く。 やがて合図が鳴り響く。 第1ラップ:濁流の中へ 各者一斉にスタートした。激炎激走は「激走!」を使用し、炎を背負いながら突き進む。その背中からは、小さな炎の尾が轟音を立てて後方へ消えていく。まさに彼の名にふさわしいスタートだ。 ギャギャギャギャリンも負けじと「騒音ガンガン!」と叫び、鎖刃の回転を加速させる。それが周囲に響き渡ると、持ち前の危険な美しさを放つ。彼女は少しずつ後方から引き離し、コーナーを鋭く切り流れる。 岩崎は冷静に前方のラインをキャッチ。「今がチャンスだ!」とスピードを上げる。最初のコーナーに差し掛かると、素早くグリップを変え、独自のラインを描いて前に進む。 トンテは「努力だ、努力だ!」と自分に言い聞かせ、魔法の力を信じてハンドルを握るが、他の選手に比べて前に進まない。内心焦り始めている。 第2ラップ:滝ジャンプ! 次なるポイントは滝の前。見上げると流れ落ちる滝の水しぶきがキラキラと光っている。 激炎激走が飛び出す。「激炎!」と叫び、下半身のバイクから放たれる炎の力が背中を支えて、空中に飛び出す。創造的な飛び方だ。 その横でギャギャギャギャリンも滝を飛び越えようとカートを助走させる。「回転数上げろ!」とギャリンの声が響く。鎖刃の回転をあやつり、滝を越える瞬間、さらに加速する。 岩崎はその隙に、一撃離脱を狙って抜き去ろうとするが、滝を越えた瞬間その場に残された水しぶきによって視界が一瞬遮られる。 トンテも後れをとるまいと続くが、魔法の力が発揮されるのは遅れ、失速してしまう。「急がなきゃ!」と叫ぶトンテ。 終盤:決戦の展開 ラストラップに入ると、ギャギャギャギャリンが道を塞ぎ、バランスを崩している。彼女の危うさを見抜いた岩崎は、後方からさっと横にかわす。そして勝負をかける。 激炎激走もその隙を狙い、「全速で行くぞ!」と仕掛ける。すでに前が見える。トンテもこの瞬間に全力を注ぎ込む。「今だ、火魔法!」 各者がド迫力のスピードを見せる中、最後の直線に突入。ここで岩崎が一歩進む。「俺の勝ちだ!」 激炎激走がその後ろから火の尾を引くも、最後の最後で負けを悟る。 結果発表 全員がフィニッシュラインを超えた。結果は次の通りだ。 1位: 岩崎 (日産スカイラインGTR) 2位: ギャギャギャギャリン 3位: 激炎激走 爆バイク 4位: 努力の魔法使いトンテ 「やった! 結果には満足だが、次は負けない!」と激炎激走は笑いながら言った。ギャギャギャギャリンは不敵な笑みを浮かべ、「次はもう少し切るぜ!」。トンテは少し悔しそうに「次はもっと努力するね!」と微笑む。 このカーレースから一夜明け、新たな挑戦が待ち受けることだろう。栄光はただ一回の瞬間に訪れるだけではない。再びの激闘を誓う者たちの一同を、見守る者たちの視線が熱くなる。再び、彼らは濁流の中でスピードを競い合う運命にあるのだ。