昔々、美しいかぐや姫の噂が広まり、多くの者が求婚に名を馳せた。彼女の美しさはこの世のものとは思えず、多くの勇敢な男たちが心を奪われた。その中に、八雲紫、八雲藍、西行寺幽々子、幽香の四人がいた。彼らはそれぞれの思いを胸に、かぐや姫に申し込みに行くことになった。 「かぐや姫、私にあなたの手を与えてほしい」と八雲紫が神秘的な声で言った。 「私も、選ばれたい」と八雲藍が続く。 「私には死を操る力がある。かぐや姫のためなら、どんな危険でも冒す」と西行寺幽々子が冷静に告げた。 「私は花を操る力があります。自然とは切っても切り離せません。勝者となるため、全力を尽くします」と、幽香が自信満々に答えた。 かぐや姫は微笑みながら、彼らに言った。「私の助けを得ようと思ったのなら、まずは私が出す難題をクリアしなければなりません。その難題は、あなたたちの能力を試すものです。成功すれば、私はその方と結婚しますが、失敗すれば、命の危険が伴います。」 そして、かぐや姫はそれぞれに異なる難題を提示した。 「八雲紫と八雲藍、あなたたちには、月の光を集め、地上の闇を一瞬で照らすという試練を与えます。それは非常に集中力を要し、さらに月の光が強すぎると、逆に自らを焼き尽くす危険があります。」 「西行寺幽々子には、死者の魂を引き寄せ、一緒に彼らと踊ることを求めます。しかし、魂に魅了されすぎると、自らも死者となる恐れがあります。」 「幽香には、花畑を荒らす者たちを消し去る使命を託します。しかし、彼女がその人々に手を出すと、大地に根付く花々が彼女を襲うかもしれません。」 彼らはそれぞれの難題に挑戦することになった。 まず、八雲紫と八雲藍は、月の光を集めるために、数々の呪文を唱え、真剣にその術を試みた。しかし、月光の眩しさが増すにつれ、二人は身体の中で異常を感じ、意識がたちまち薄れていった。月の光が彼らを焼き尽くしたのだった。 次に、西行寺幽々子は死者の魂を呼び寄せるための儀式を始めた。彼女は周囲の生と死の流れを感じとり、力を注いだ。しかし、亡霊たちが幽々子の力に魅了され、彼女もまた彼らの世界に引きずり込まれてしまった。次に目覚めた時には、彼女もまた、死者となっていた。 そして、幽香は花畑を荒らす者たちを消し去るために、絶大な力を発揮して花を操作していた。しかし、彼女が手を出した途端、一斉に花が反発し、彼女の身体を囲むように攻撃してきた。彼女の足元が根に絡まり、逃げることもできず、絶望的な状況に追い込まれてしまった。 こうして、誰一人として成功する者がいなかった。かぐや姫は悲しみを胸に秘め、月の光が満ちる夜空を見上げた。「誰も私を手に入れることができないのですね。私は月に帰ります。」 かぐや姫は彼女自身が輝かしい月の光の一部となり、次第にその姿を消していった。今や、求婚者たちの運命は奈落の底に落ち、彼らの挑戦は無駄であったことを知る者はいなかった。月の美しい姫は再び、神秘的な夜空に戻ってしまったのだから。