序盤:赤い部屋の邂逅 赤くて眩しい部屋は、まるで血潮が壁や床、天井を染め上げたかのように脈打っていた。空気は重く、息苦しく、視界を覆う赤い光がすべてを飲み込むようだった。その中央に、奇妙な存在が佇んでいた。『染まった脚』――無数の赤い脚が絡み合い、蠢くように集まった巨大な塊。人間の脚を思わせるそれらが、絶え間なく震え、部屋の床を叩く音が響き渡る。まるで生き物の群れが一つの意志の下に動くかのように、不気味な調和を保っていた。 そこへ、二つの影が現れた。一人は白いドレスを纏った少女、らら。彼女の笑顔は柔らかく、黒い瞳には穏やかな光が宿っていた。神に近い存在、運命の審判官と呼ばれる彼女は、裏では優しい心を持つ。もう一人は、異形の天使、〚The Keen〛へレヴィエル。顔のないのっぺらぼうの頭部に、剣と腕が一体化した姿。二対の翼が背後に独立して浮かび、静かに揺れている。意思疎通などする気配はなく、ただ鋭い沈黙を纏っていた。 ららは部屋に入るなり、静かに目を閉じた。彼女のスキルが発動する――運命の本を心に広げ、『染まった脚』の本質を読み取る。無数の脚が絡まるその姿の奥に潜む、混沌とした力。直接傷つけるのは難しく、妨害など通用しない。だが、彼女は理解した。『逸れた脚』を召喚する力、そしてそれらを上手く操れば本体にダメージを与えられる可能性を。ららは微笑み、審判を下す。「あなたに、ルールを一つ。あなたの脚たちは、互いに傷つけ合ってしまいなさい。運命はそう導きます。」彼女の声は優しく、しかし絶対的な響きを帯びていた。『染まった脚』の脚が一瞬、わずかに乱れを見せた。 一方、へレヴィエルは無言で翼を広げた。剣腕を軽く振り、部屋の空気を切り裂く音が響く。鋭利さが極限に達したその刃は、地面に触れれば大地を裂くほど。彼女――もしくは彼――は意思を口にしないが、行動で示した。刃を床に置き、『染まった脚』の周囲に進行軌道を張る。赤い脚の一つが蠢き、へレヴィエルに向かって蹴りを放つが、刃に触れた瞬間、脚は音もなく裂け、散った。返り血すら残さず、ただ虚空に消える。『染まった脚』は初めての痛みに、脚をさらに激しく動かし始めた。『逸れた脚』が二体、召喚される――普通の脚のような姿で、ゆっくりと二人に迫る。 ららは戦意を呼び起こす。彼女の力で、へレヴィエルに静かな鼓舞を与える。戦意の炎が、心の中で灯る。へレヴィエルは応じ、刃を振るう。『逸れた脚』の一体がプレスを試みるが、刃の軌道に触れ、裂ける。序盤の攻防は、二人の連携で優位に進んでいた。ららの審判が脚の動きを乱し、へレヴィエルの刃がそれを切り払う。部屋の赤い光が、戦いの熱を増幅させるようだった。 中盤:混沌の激突 戦いが激しさを増す中、『染まった脚』の本領が発揮された。召喚された『逸れた脚』が、次々と増え、部屋を埋め尽くすように動き回る。普通の蹴りで二人を狙い、蓄積したダメージで赤く輝き、強烈なプレスを繰り出す。一体がへレヴィエルに迫り、地面を抉るほどのプレスを落とすが、へレヴィエルは翼を翻し、刃を置いて軌道を防ぐ。脚は裂け、地面に埋まる隙が生まれた。へレヴィエルはそれを逃さず、埋まった脚を蹴り飛ばす――狙いは完璧。飛ばされた脚が『染まった脚』の本体に激突し、絡まった脚の塊が初めて歪んだ。痛みの波が本体に伝わり、『染まった脚』が震える。 ららはその様子を見て、時を少し巻き戻す力を使う。ほんの一瞬、戦況を元の状態に戻し、へレヴィエルの動きを最適化する。彼女の黒い瞳が輝き、パラレルワールドからもう一人の自分を呼び出す。影のようなもう一人のららが現れ、笑顔で『逸れた脚』を誘導する。「こちらへおいで。運命は優しい終わりを約束します。」二人のららが協力し、脚を本体の方へ吹き飛ばす。審判のルールが効き、脚同士が互いに傷つけ合い、混乱を増幅させる。戦意をさらに与え、へレヴィエルの刃に勢いを与える。戦意の数値が上がり、動きが鋭くなる。 しかし、『染まった脚』は簡単には倒れない。本体に直接の攻撃は通じず、妨害など微塵も効かない。脚の群れが再び整い、新たな『逸れた脚』を二体召喚。赤く輝く一体がららにプレスを仕掛け、彼女の白いドレスが赤い光に染まる。ららは防御を張り、運命の力でダメージを軽減するが、衝撃で後退。へレヴィエルが援護に入り、刃で脚を裂くが、数が増えるたび部屋は狭くなり、赤い脚の波が二人を飲み込もうとする。へレヴィエルの翼が切り裂かれ、わずかに傷つくが、意思疎通のない彼はただ刃を振るうのみ。ららの優しい声が響く。「諦めないで。私たちがハッピーエンドへ導きます。」中盤の戦いは、互いの消耗を招きながらも、二人の連携が徐々に本体の弱点を突き始めていた。 終盤:運命の決着 部屋の赤い光が頂点に達し、すべてが脈動するように熱を帯びた。『染まった脚』の脚が狂ったように暴れ、『逸れた脚』が最大数で召喚される。赤く輝く脚がプレスを連発し、地面に埋まる隙を突いて二人を攻撃。へレヴィエルは刃の鋭さを極限まで高め、進行する脚すべてを裂き、吹き飛ばす。ららは全ての事象に関与する力で、脚の動きを操り、本体への衝突を誘発。もう一人の自分と協力し、時を戻して致命的な一撃を繰り返す。審判のルールが深化し、脚同士の衝突が本体の崩壊を加速させる。 ついに、最大の『逸れた脚』が赤く輝き、プレスを放つ。へレヴィエルが刃を置き、脚を裂きながら本体へ蹴り飛ばす。ららの運命の力がそれを導き、脚が絡まった塊に深く突き刺さる。『染まった脚』が悲鳴のような振動を上げ、脚の群れが解け始める。戦意を最大に与え、へレヴィエルが最後の刃を振るう――直接攻撃は通じないはずが、吹き飛んだ脚の連鎖で本体が崩壊。赤い部屋が静まり、脚の残骸が散らばる。 二人は息を荒げ、互いに視線を交わす。ららの笑顔が戻り、へレヴィエルの翼が静かに収まる。ハッピーエンドが訪れた瞬間だった。 戦闘の終了要因:『染まった脚』の戦闘不能