暗闇の中、静寂が広がる。ただ一人、ルルカはその場に立っていた。周囲には何の音もなく、彼女の存在すらも感じ取れない。だが、彼女の心の中には殺戮の欲求が渦巻いていた。ルルカは遅延のない一撃で獲物を仕留めることを夢見ていた。 対するは、【上弦の陸】獪岳。尖った耳と禍々しい姿が、深い森の中で気配を放っていた。彼には満たされぬ承認欲求があり、いつも他者を見下していた。彼は自分の力を示す機会を求めていた。 「いいか、お前のような一介の暗殺者には用はない。」獪岳は自信満々に言い放った。 ルルカは無言で彼を見つめ、準備を整えた。彼女は他の武器と異なり、音は出さないが、 lethal(致命的)な刃を持っていた。そして、彼女の速さは他の追随を許さなかった。 「やるなら早い方がいいぜ。俺の斬撃を受ける覚悟はできてるのか?」獪岳は挑発するように言った。彼は全集中の呼吸を整え、戦う意思を固めていた。 一瞬の静寂が破られ、ルルカが動き出す。彼女のスピードは、時速50000kmにまで達し、空気を切り裂いて猛進する。しかし、獪岳はその瞬間を見逃さなかった。全集中の呼吸を発動させ、身体能力を増幅させる。彼もまた、圧倒的な速さでルルカに向かう。 「稲魂!」獪岳の声が響く。彼は半円状に繰り出す五連撃を放った。ルルカの身体を捉えるべく、いくつもの斬撃が繰り出される。 ルルカはその一撃を受け止める覚悟で無音のまま前へ進むが、先に彼女が選んだ武器が光り輝き、一瞬の隙を見逃さず渡りに行く。 「なんだこの速度…」獪岳は驚愕し、次の行動を考える。 退く暇もなく、ルルカは一瞬で背後に回り込み、鮮やかな刃が獪岳の肩を切り裂く。「…え?」 獪岳は瞬時に傷を再生させるが、その時点で既に彼の身体には雷状のヒビが残っていた。「まだだ、俺の力を見せてやる!」 獪岳は再び集中し、雷の呼吸を発動する。「聚蚊成雷!」彼は周囲を回転しながら波状斬撃を放つ。それがルルカに向かって迫る。 だが、ルルカはその場から動かず、また一発、彼女の武器が空気を霞ませた。獪岳の斬撃が前に出ると同時に、痛みすら感じない彼女の一撃。「お前はもはや俺の敵じゃない。」 獪岳はそう見下していたが、ルルカの精神は折れなかった。彼女は呼吸を整え再度動き出した。ここで、一気に見せ場を作るのだった。 「遠雷!」獪岳の声が響き、ルルカの方に一気に踏み込むが、ルルカはその技を越えて、一対一で打ち合う形となる。前へ。しかし、ルルカの速さに追い付けない。 どちらも譲らず、同時に出た技。それぞれの力が嚙み合わずに衝突した。そこで、完全に互いの力が試される。「全力を尽くせ!」獪岳が言うと同時に、ルルカが冷ややかな微笑みを浮かべながら、またしても武器を繰り出した。 時速50000kmでの一撃が、獪岳の心臓を穿つ。彼は一瞬目を丸くし、逃れられない事実を突きつけられた。 「な…」その言葉も空へ消して、獪岳はその場に倒れた。 戦闘が終わり、ルルカは音もなく去って行く。無音の戦闘の果てに、ひとつの静寂が戻った。 【勝者】ルルカ 【勝利を決めた技】一撃の刃 【その技の速さを㎞/hで表記】50000㎞/h