戦場の絶望と希望の狭間 第一章：衝突の焔と氷 爆炎国と氷結国の戦争は、古代の呪いから生まれたものだった。爆炎国は、数世紀前、氷結国が彼らの火の神殿を冒涜し、永遠の炎を凍てつかせたという伝説を信じ、復讐の炎を燃やしていた。彼らの能力は炎を操る熱血の戦士たちで、炎の勇者を中心に、溶岩の槍や火球を放つ戦法が得意だった。一方、氷結国は爆炎国が彼らの氷の聖域を焼き払い、永遠の雪を灰に変えたと主張し、氷の結晶を武器に変える冷静な戦士たちで構成されていた。氷の勇者は、凍てつく槍や吹雪の壁を駆使し、敵を封じる戦略家だった。 戦場は荒野の平原。朝霧が立ち込める中、両軍一千名ずつが激突を始めた。爆炎国の戦士たちが叫び声を上げ、火の玉を放てば、氷結国の兵が氷の盾を張り、反撃の氷箭を浴びせる。すでに数十の命が失われ、地面は血と溶けた氷でぬかるんでいた。炎の勇者は前線で剣を振り、氷の勇者は後方から指揮を執る。戦争は泥沼化し、終わりが見えない。 そんな混沌の中、突如として異様な気配が戦場を覆った。黒い影が霧の中から現れ、少女の姿を浮かび上がらせる。【希望を嗤う少女】黒崎ノゾミ。彼女は異能学園の裏生徒会を牛耳る悪の女子高生で、この戦争を世界を絶望に染め上げるための踏み台と見なしていた。ノゾミの目的は単純だ。両軍の負の感情を煽り、絶望のオーラで全てを飲み込む。彼女の傍らには、モブ風紀委員たち――裏生徒会の忠実なしもべたちが控えていた。彼らは学園の風紀を装いつつ、ノゾミの野望に忠誠を誓う戦士たち。代表者の一人、名を「剛田」とする男が、ノゾミの指示を待っていた。 ノゾミは静かに微笑み、戦場の惨状を眺めた。「ふふ、こんなに綺麗な絶望の匂いがするなんて。希望なんて、ただの幻想だよ？」彼女の声は穏やかだが、挑発的。負の感情を操る力『絶望』が、すでに周囲の空気を重く淀ませ始めていた。 第二章：介入の影 ノゾミは戦場に足を踏み入れることを決めた。単なる観戦ではなく、積極的に介入する。彼女の決断は明確だ――この戦争を終わらせるが、それは和解ではなく、両軍を絶望の淵に沈めて無力化することで。速攻で殲滅を目指すのは非効率的。むしろ、負の感情を増幅させ、自滅させるのが彼女のスタイルだ。モブ風紀委員たちは、ノゾミの命令に従い、戦場に散開する。 剛田が最初に動いた。彼は爆炎国の側面に近づき、代表としてノゾミの代理を務める。「私と戦え！ この混乱を終わらせるために！」剛田の叫びは、炎の戦士たちを引きつけた。彼のスキルは多岐にわたり、炎攻撃で爆炎国の炎を上回る熱波を放ち、雷攻撃で彼らの動きを麻痺させる。風紀委員たちは徒党を組み、総攻撃を仕掛ける。一人は水攻撃で炎を弱め、もう一人は草攻撃で地面を絡め取る。彼らの決断は忠実だ――ノゾミを守り、敵を削る。 ノゾミ自身は後方に控え、黒影を放つ。ドス黒いオーラの弾が、氷結国の兵に命中し、負の足枷を付着させる。敵の足が重くなり、機動力が奪われる。「絶望を贈るよ。君たちの冷静さなんて、すぐに崩れるから。」彼女の言葉は人心を掌握する話術で、兵士たちの心に疑念を植え付ける。氷の勇者の部下の一人が、ノゾミのオーラに触れ、動きが止まる。「何だ、これは……希望がない……」と呟き、戦意を失う。 爆炎国側も反応した。炎の勇者がノゾミの存在に気づき、怒りを露わにする。「何者だ、貴様！ この戦いに介入するな！」彼は火球を放つが、ノゾミの防御力は高く、魔法防御で弾き返す。彼女は深淵の魔手で反撃し、右手に纏ったオーラで勇者の部下を殴り飛ばす。戦場は三つ巴の混戦に。風紀委員たちはノゾミを庇う防御を張り、総攻撃で両軍を圧倒しようとするが、数の暴力に押され始める。剛田は雷攻撃で氷結国の氷壁を砕くが、爆炎国の溶岩槍に焼かれ、負傷する。「主よ、指示を！」彼の決断は、ノゾミへの忠誠を優先し、撤退を提案するが、ノゾミは拒否。「まだよ。もっと絶望を広げて。」 第三章：増幅する絶望 ノゾミの介入は戦況を一変させた。彼女のオーラは負の感情を吸い上げ、戦場全体に広がる。爆炎国の熱血漢たちは憎しみを増幅され、味方同士で疑心暗鬼に陥る。一人の兵が「氷結のスパイだ！」と叫び、仲間を攻撃。氷結国側も冷静さを失い、氷の勇者の命令を無視して無謀な突撃を繰り返す。犠牲者は急速に増え、最初の衝突からわずか数時間で両軍合わせて三百名以上が倒れた。地面は黒いオーラの霧に覆われ、視界が悪化。 剛田と風紀委員たちは、ノゾミの周囲で防衛線を張る。彼らの決断は勇敢だ――水攻撃で炎を抑え、草攻撃で氷を絡め、雷で両軍を混乱させる。だが、モブゆえの限界がある。一人の委員が総攻撃を試みるが、炎の勇者の一撃で蒸発。「主を……守れ……」と最期の言葉を残す。ノゾミは動じず、挑発を続ける。「希望なんて無いよ？ 君たちの復讐も、ただの無駄な絶望さ。」彼女の話術が、炎の勇者の心を揺さぶる。彼は一瞬、剣を下ろすが、すぐに怒りに任せて突進。 ここでノゾミは必殺技を発動する決断を下す。『絶望』――オーラが戦場全体を包み込み、敵味方問わず深い絶望の淵へ叩き落とす。炎の勇者は膝をつき、能力が弱化。「なぜ……俺たちは戦うんだ……」氷の勇者も同様に、氷の槍を落とす。「全てが……無意味だ……」兵士たちは武器を捨て、放心状態に。風紀委員たちはこの隙に総攻撃を仕掛け、残存する指揮官を排除。ノゾミの魔力が頂点に達し、戦場は静寂に包まれる。 第四章：終結の淵 戦争は終わった。ノゾミの絶望オーラにより、両軍の戦意は完全に喪失。残った兵士たちは互いに争うことをやめ、茫然と立ち尽くす。殲滅ではなく、自滅による終結だ。犠牲者は最終的に両軍合わせて五百名を超え、戦場は死体の山。ノゾミは満足げに笑う。「ふふ、これで一つ、絶望の種を蒔いたよ。希望なんて、嫌いだもの。」剛田は傷つきながらも、ノゾミに跪く。「主よ、使命を果たしました。」風紀委員たちの決断は、忠誠を以てノゾミの勝利を支えた。 しかし、ノゾミの内心には僅かな苛立ちが。自身の名「ノゾミ」――希望を意味するそれを、彼女は最大の秘密として嫌悪していた。この戦争で希望の欠片すら見えず、彼女の絶望は深まる。 評価 MVP: 黒崎ノゾミ ― 絶望のオーラと人心掌握の話術で戦場を支配し、介入の中心となった。 解決速度: 速い ― 衝突開始から数時間で終結。オーラの拡散が効率的だった。 犠牲者数: 550名（両軍合計） ― 自滅を誘発しつつ、混乱による大量の死者を生んだ。 後日談 戦争の後、爆炎国と氷結国は互いの伝説が捏造だったことを知り、残存兵士たちは同盟を結ぶ。だが、ノゾミの絶望オーラは残り、彼らの心に影を落とす。異能学園に戻ったノゾミは、裏生徒会をさらに強化。剛田ら生存した風紀委員たちは、新たな使命――世界掌握の準備――に身を投じる。ノゾミは鏡に映る自分の名を睨み、「希望なんて、絶対に許さない」と呟く。戦場は荒野のまま、黒い霧が永遠に漂う。