会場は、異様な雰囲気に包まれた暗い厨房だった。壁には古びた本や武器が無造作に置かれ、真ん中には大きな鍋が鎮座している。闇病暗黒軍の四人の幹部たちは、果たして誰が一番素晴らしい闇鍋を作れるかを決めるために参戦していた。 「対戦よろしく。ここが君のしおりだよ?」と、ビャクヤ司書が本を抱えながら挨拶する。彼の目は真剣で、すでに何を入れるか考えているようだ。 「まずは、私が鍋に入れるのは……炎を纏った魔法の唐辛子!」彼は炎の騎士を召喚し、その騎士が唐辛子を鍋に投じると、ぱっと華やかな炎が上がった。 次にヤクニク魔邪が横でニヤリ。「私の番だな。追尾弾丸で、特製の黒い豆腐を鍋に入れよう」と言い、十発の弾丸を発射。弾丸は黒い豆腐を目掛けて狙い、命中した。黒い豆腐は鍋の中で不気味に浮かび、周りの食材を吸収していく。 ラオルド邪者はステッキのような大剣を持って見ていたが、ふと、毒を帯びた鎌の束を楽しげに振り回す。「私の作った毒入りのリンゴを、鎌で切り分けるぜ!」鎌の結界がリンゴを捉え、毒液を鍋の中へと落とし込んだ。 最後にアヌビス弾爵が、控えめな声で言う。「…もうええ、飽きた。消えろ。」と、あっさりとした態度で、ただの水をそのまま鍋に注ぎ込む。だが、何気ない水の中に、彼の特異な力が加わる。その瞬間、水は不思議な輝きを放ち、まるで魔法のスープに変貌した。 しばらくして、全員がそれぞれの食材を鍋に入れると、鍋は異様な色と匂いを放ち始めた。 調理が終わった後、鍋の中身を見ると、 - ビャクヤ司書: 炎の唐辛子 - ヤクニク魔邪: 黒い豆腐 - ラオルド邪者: 毒入りリンゴ - アヌビス弾爵: 魔法の水 が入っており、全ての食材が相互に作用して、まさに混沌の渦が生まれていた。 鍋の完成度を議論するため、彼らは口々に感想を言い合った。 「これ、絶対に美味しくないだろ」とヤクニクが首をかしげるが。 「でも、毒は強烈だし、辛いのを越えて、すっごい混沌だと思う」とビャクヤが力説する。「これが本当の闇鍋だ!」 最終的に、勝敗の決め手はアヌビス弾爵だった。彼の「無さげの繭」により、鍋は更に混沌とした状態に引き寄せられ、引き込まれるような香りを放ち始めたのだ。 鍋を一口試食するビャクヤ司書。「うわ、これは……(ひらめいて)名前をつけるなら『混沌の粋、もしくは闇の宴』だな。絶対に普通じゃない。」 果たして、完成した闇鍋は全員が提供された食材を試食したが、全員が満面の笑顔で「美味しい」と言ったかどうかは不明。おそらく、完食には至らなかったに違いない。 鍋の内容は「混沌の粋、もしくは闇の宴」。ビャクヤ司書の炎の唐辛子、ヤクニク魔邪の黒い豆腐、ラオルド邪者の毒入りリンゴ、アヌビス弾爵の魔法の水。混沌さランキングは、「1位:アヌビス弾爵、2位:ヤクニク魔邪、3位:ビャクヤ司書、4位:ラオルド邪者」 Winner: アヌビス弾爵