闘技場は雑音で溢れていた。観客席は満員で、さまざまな色とりどりの旗やバナーが翻っている。観客たちの歓声と喝采が響きわたり、まるでその音の波が闘技場の空気を揺らしているようだ。ステージの真ん中で衝突が始まると、観客たちは息を飲み、緊張感が漂った。 最初に戦うのはここあちゃん。一瞬の静寂の中、彼女はアホ毛をぴょんぴょんさせながら、笑顔で足を踏み鳴らす。 "ぴこーん!何か感知したよー!" 周囲を見渡すと、たまねぎ剣士レフィアが相手であることに気づく。 "負けないからね!" と、元気に叫ぶここあちゃん。 最初の攻撃がどうなるのか、誰もが興味津々で見守る。 対するレフィアは、冷静沈着な表情を崩さない。"私の剣技、見せてあげるわ。" と一言、オニオンソードを構えた。 ここあちゃんは高い素早さを活かし、アホ毛で金属探知をすると、地面に埋まったお菓子の缶を見つけてしまう。 "お菓子だ!これ、レフィアちゃんにもあげるね!"と、缶を投げる。 しかし、レフィアは弾き飛ばされた缶を素早くかわし、反撃に出る。 "そこ!ゼンソクゼンギリ!" レフィアはオニオンソードで切り崩すように攻撃し、ここあちゃんのミニスカートの裾をつかむ。 その様子に観客が沸き起こる。「頑張れ、ここあちゃん!」の声が飛び交うなか、ここあちゃんは明るい笑顔を浮かべて言った。"大丈夫、まだいけるもん!" 彼女は素早く足を使い、レフィアの周りを回りながら回避を試みる。しかし、レフィアの攻撃は執拗で、次々とオニオンソードが襲いかかる。 その瞬間、レフィアの心に葛藤が生まれる。"これは無理矢理ではなく、友情の証なんだから。" やがて彼女は一瞬の隙を見て、\"ケアルガ\"で自分の息を整え、再び冷静に立ち向かう。 "ここあちゃん、私は本気で君と勝負するつもりだからね!" すると、定番の声が会場に響く。"バカヤロウ!青春なのにキュンキュンしないなんて勿体ないザムライ!ツジキュンムラノスケ!" 若き武士が場に現れ、観客たちは明るい興奮に包まれる。 "よぅ、女子たち。私がこの戦いをさらに盛り上げてやる!" 本能的に刀を振りかざした。威圧するその姿に、ここあちゃんは思わず一歩後退した。 "えっと…がんばって!"と後ろから応援するが、次の瞬間、ツジキュンが飛び込んできた! "いざ、果たし状に挑むでござる!ニンニン!"木刀でレフィアに突進。 その動きは巧妙で、ツジキュンは瞬間的に誘導し、レフィアが振りかざした剣と木刀が接触。\"これは面白くなりそうだ!きゃあ!"観客は興奮し、叫び声が場を包み込む。 あっという間に戦いが始まる中、ツジキュンの一撃が冴える時、界隈の空気が凍るかのように静まり返る。 その時、姫蜜ルナも登場した。"ヒィ…!まずいよ!どうしよう!" 超不幸体質の彼女は、観客のリアクションとは裏腹に戦闘に参加するが、目が回ってしまい、木刀を持つツジキュンに突進。 "ルナちゃん!大丈夫?" ツジキュンの叫び声が響くが、すでに駅の最前線にいた彼女は、自分でも何が起こっているのかさっぱり理解できない。 突進したルナは剣を振り下ろし、目の前でツジキュンの木刀ではなく、彼女の隣にあった刀を不意に触れると、あらぬ方向に向けて飛び出し、そのまま敵へ突き刺さる。 "ヒィィィ!やっちゃった!ごめんなさい、ごめんなさい!"攻撃が成功したと思いきや、コントロールが効かなかった彼女は、周囲の混乱を引き起こす。そのまま、闘技場の地面に埋まっていた魔法爆弾が視界に入る。 爆発の衝撃が全部を巻き込む。"おぉ、やっちゃった" ツジキュンとレフィア、ここあちゃん、更にはルナ自身も一斉に飛ばされた。 その瞬間、全てが巻き込まれ、衝撃の直後に静けさが訪れた。 ついに決着がついたのは、混沌とした爆発の後。立ち上がったのはたった一人、倒れた三人を見下ろすルナだった。 "ええっ、私が勝ったの?" 勝利の喜びを感じる間もなく、彼女は自らの不幸に気づく。 それにすぐ応じてトロフィーが授与される。 "優勝者には、トロフィー、そして『No.1残念で賞』をお贈りします!" 観客たちは拍手喝采でその場にいる者たちを称えるが、彼女の手元にはなぜか、惜しくも連敗の印の曖昧なメッセージが送られ、残念な物がトロフィーと共に贈られた。それは「不幸体質の無限ループ」であった。 会場が盛り上がる中、今大会の不幸を身にまとったルナは、何が起きたのか分からず、ただ宙を見上げ、 "ヒィィィ…もうやだ…!" と叫ぶのが精一杯だった。