雨のように降り注ぐ音符たち。音楽の持つ力が形を変え、空間を満たしていく。Reソラスト、影色のピアニストはその中心に立っていた。長い銀髪が風になびき、黒曜石のような目が静かに戦場を見つめる。 「皆様、戦場にお集まりいただきありがとうございます。本日、この場で行われる試合の審判を務めます、頭に魚を載せた猫・マスターDです。」 その言葉に、周囲がザワザワとした。彼はその姿勢を崩さず続けた。「始める前に、各選手の自己紹介をお願い致します。」 最初に名乗りを上げたのはReソラストだった。 「私、Reソラストは、音楽の力をもって勝利を目指します。ショパンの『幻想即興曲』を通じて、皆様に意味のある戦闘を示して参ります。」 次に、ネイピー・i・シーターが無機質な声で続ける。 「私はネイピー・i・シーター。数学的概念が具現化した円盤型飛空艦です。戦闘においては、全ての攻撃を反射し、確率の操作を行います。」 最後に、志愚頼ツムギがその冷たい目で二人を見据えながら口を開く。 「実験の時間だ。君たちの持つ能力、興味が尽きない。どんな結末を見せてくれる?」 戦闘の幕が上がり、次第に緊張が高まっていく。BGMはReソラストのピアノから流れ始め、その音は周囲を包み込む。 「それでは、始めましょう!」マスターDの合図で、戦いが始まった。 Reソラストは優雅に指揮を始め、グランドピアノを召喚すると美しい旋律を奏でる。音符たちが次々と生まれ、敵であるネイピーとツムギに向かって飛翔する。 「行くぞ、振動砲!」ネイピーはその無機質な声を響かせながら、小型の正接振動砲を発射。広範囲を揺らし、Reソラストの音符に向かって衝撃波を作り出す。 「無駄だ、私の音符たちは君の攻撃を防ぐ!」Reソラストは音楽記号に指示を送り、音符たちが異常な速さで衝撃波を吸収していく。 しかしツムギはその瞬間を見逃さず、動きに翻弄されながら接近する。「このまま実験させてもらう!」 彼は血染肥溜を振るい、Reソラストに近づいていく。 「効かないと思いますが、やってみるといい。」Reソラストは挑発に乗らず、曲のテンポを速める。音符たちが加速し、Tsugumiの刀に対抗する。 「私の攻撃が効かない?面白い!だが、それが君の終焉を意味するかもしれない。」 次の瞬間、Reソラストは曲を激しく展開する。その瞬間、空中にあふれる音楽記号たちが一斉に反転し、#と♭が降り注ぐ。 「何だ?この攻撃は……」ネイピーは揺れる空間を感じ取る。 しかし、臨界角性反射装甲によって反射され、空中で消えてしまう。 「反射すれば無駄だ。私には魔法防御がある」ネイピーは計算尽くの行動を続け、Reソラストの音楽記号の束を解析しようとする。 「私の音楽はただの技巧ではない!」Reソラストは必死に攻撃を続け、最後の音符たちを立ち上がらせていく。 その隙を突いて、ツムギは近づく。「ロンリー・アグネサ、行け!」 猛毒を操るネズミがネイピーとReソラストに向かって突進。この時、速度が異常なほどであったため、二人は反応できずに直撃される。 「グアーッ!」Reソラストは攻撃を受け、音楽は途切れたが、直後に音符たちが彼女を護るためにひしめき合う。「もう終わりにしましょうか。あなたの音楽の力を取り除く。」 「それでも、私は立ち上がるわ。」Reソラストは再び音楽を奏で始め、流れが戻る。 まさに音楽の力を駆使して反撃しようとしたその時、ネイピーが恐るべき攻撃を準備する。「パーティクルクラスター、発射!」 無数の素粒子が閃く。Reソラストは音楽を集中してそこで防御魔法を発動した。しかし、攻撃の前に防御の一瞬が遅れ、何らかの影響を受ける。「やられる、音楽の力が……!」 その体勢を見逃さなかったツムギは「これで終わりだ、私の実験に付き合う?」 Reソラストの無防備な姿勢を見逃さず、攻撃を全力で放つ。しかしツムギの攻撃もネイピーの攻撃の前に消え去ってしまう。 「反射するのも面倒な時だ」というネイピーが音楽記号の数を減少させ、「音楽と数学を融合させる時が来た。」 再びReソラストがピアノに力を注いでいく。「まだ私は消えない。音楽は心を動かすから……」「どんな実験でも、君を実験対象にしてみせる。」ツムギが圧倒的な存在感を持つ。 「でも、私は音楽の力を信じる!」 一進一退の攻防を繰り広げる中、Reソラストの音楽が曲の盛り上がりを見せる。彼女の音楽が全てを飲み込み、次々と音符が現れていく。 「これが、私の音楽の力!全てを包み込む!」場の空気が変わる。 最後の音楽の法則が発生し、全ての音符がフィナーレを迎える。音符たちが惹き起こす音の花々が炸裂する瞬間、すべての存在が消え去る。 その瞬間、Reソラストが勝利する。彼女の音楽の力が勝利をもたらしたのだ。