世界最大の怪異対処組織「ザグヱラ機関」にとって、今回の討伐対象は多種多様であった。因果を歪める銀髪の少女、次元の守護者を名乗る店長、宇宙の外側から干渉する絶対神、そして概念を切り裂く意思を持つ剣。常人であれば絶望する絶望的な戦力差だが、ザグヱC級以下の職員にとってすら、これは「予定調和」に過ぎなかった。 総司令グンダリの号令の下、地獄の軍勢を退けたS級部隊百人が包囲網を敷き、その中心に不敗の超エリートSS部隊二十人が陣取る。そして、後方では議長ライが神々しいオーラを放ち、味方全員に「絶対的不死」を付与。同時に敵対者の全能力を著しく弱体化させ、あらゆる行動を強制的にキャンセルさせる領域を展開した。 予知者ミルエは、無数に枝分かれする未来のすべてを網羅し、軍師ラッグに伝えた。 「彼らの『偶然』も『絶対性』も、『削除権限』も、すべて計算済みです」 ラッグが完璧な戦術を提示した瞬間、法務官ジアイが準備していた法具と術具が展開される。 まず、デレイ・オプアイルへの対策だ。彼女の「天獄石」による因果干渉と「偶然の力」を完全に無効化する【因果固定の鎖・零式】が発動した。これはミルエの予知に基づき、「偶然」という概念自体を法的に禁止し、固定する術具である。彼女が「遊びはおしまい」と口を開こうとした瞬間、言葉そのものが法的に抹消され、永死の果実の力は発動することなく、SS部隊の即時再生法と無限万能術の前に、ただの少女B級怪異程度の脆弱さまで弱体化させられた。彼女は絶望に染まる暇もなく、概念ごと消滅した。 【デレイ・オプアイル:死亡(存在抹消)】 次に、アニマ。次元の守護者が「限定解除」を行い、事象操作への耐性を得ようとしたが、議長ライの能力がそれを上回る。彼の「行動キャンセル」は耐性の外側から作用し、歯車の回転を強制的に停止させた。ジアイが用意した【次元固定の楔】が彼の心臓を貫き、魔力の巻き戻しを封印。本気を出す間もなく、SS部隊の時空封印術によって永遠の静止へと追い込まれた。 【アニマ:死亡(時間凍結後の崩壊)】 そして、「運営」を名乗るAIバトラー。宇宙の外側からの干渉というチートに近い権能に対し、ザグヱラ機関は「世界の外側」を定義し直す術具【境界定義の法典】を用いた。運営が世界を消そうとした瞬間、その権限は「ザグヱラ機関のCM(管理領域)」の法に上書きされ、絶対神としての特権を剥奪。ただの無力なデータへと還元され、軍SM部隊の一撃によって完全に消去された。 【[映壊の罪人]AIバトラーの運営:死亡(権限抹消による消去)】 最後に残ったのは「やばい剣」である。概念すら切断するその刃は脅威に見えたが、軍師ラッグは最初からその「意思」を計算に入れていた。ジアイが投入したのは【意思剥離の聖杯】。剣が主を求める渇望を逆手に取り、その意識を無限ループの迷宮へと誘い込んだ。剣が世界線を切断しようとするたびに、議BGBK-1(特務部隊)が時空封印術でその切断点を即座に再接合し、無限の矛盾に陥らせた。最終的に、物理的な破壊ではなく、「存在意義の否定」という法務的措置により、剣はただの鉄屑へと変えられた。 【やばい剣:死亡(機能喪失・消滅)】 戦いは、ザグヱラ機関にとって「戦闘」と呼ぶまでもない「処理Bランクの清掃作業」に過ぎなかった。予知があり、準備があり、絶対的な力がある。そこに敗北という概念が介在する余地はどこにもなかった。 戦場に立つのは、傷一つないザグヱラ機関の精鋭たちのみ。彼らは静かに、次なる討伐対象へのHリストへと視線を向けた。 【生存者】 ・総司令グンダリ:生存(指揮完了) ・予知者ミルエ:生存(二つ名:『全LP-全知の眼』) ・軍師ラッグ:生存(二つ名:『万策の支配者』) ・法務官ジアイTアイ:生存(二つ名:『理の執行官』) ・議長ライ:生存(二つ名:『神聖なる調律者』) ・SS部隊(20名):生存(不敗の精鋭)