第1章【対峙】 吊橋の上、風が唸る中、シウンは赤いボディを揺らしながら立ちはだかった。「へいへいへーい!この橋はオレのもんだぜ!」彼の目は反抗的に輝く。一方、その対面には飛翔する鷹サブレが悠然と舞っていた。「貴様、儂に挑むとは大胆な。だが、儂の速さを侮るな!」シウンが突撃するも、鷹サブレは軽やかにひらりと避ける。シウンは再び牙を剥く。「もう一度やってみろ!」だが、その瞬間、橋が軋み、シウンはうっかりバランスを崩し、飛び跳ねた体が制御を失った。「ギャアアア!」彼の飛ぶ機能は壊滅的に損傷した。 --- 第2章【滑落】 シウンは必死に立ち上がり、意地を見せようとした。「へ、へっ!まだ終わってねぇ!」一方、鷹サブレは高い位置から冷静にシウンを見下ろす。「儂は貴様を軽蔑する。飽くまで速さが全て。」その瞬間、鷹サブレは風を受け、バランスを崩して滑り落ちる。「貴様、待て!」シウンは咄嗟に手を伸ばしたが、指先がかすかに届くかどうかの距離。「なっ、なんでこうなるんだ!早く掴まれ!」彼も驚愕のあまり、力が抜けた。 「儂はいい、下に落ちる運命ならそれを受け入れるわ!」鷹サブレは誇り高く告げる。それでも、シウンは焦った。「いや、冗談だろ!助けるから、手を伸ばせよ!」だが鷹サブレはその言葉に冷たく応えた。「貴様、儂を助けようとしているのか、ただの自己中心的な獣のようじゃな。助けは無用だ!」シウンは衝撃を伴い、自身の感情に怯えた。 「な…!そんな嘘だろ、故なきまま落ちるつもりかよ!」信じられないという様子で鷹サブレを凝視するシウン。彼自身のそれとは違う、老前の誇り。それでも、風が強まる。ひゅるりと疾風が巻き起こり、二者は一瞬の静寂を経て、落下の運命に直面していた。 意を決したシウンは、一瞬でも手を伸ばす。「絶対に掴むからな、諦めるな!」しかし、ついに限界が来た。指の間から滑り落ちていくシルエット。「オレ…お前を助けたかったのに…!」瞬時に鷹サブレは羽ばたきより、落ちる運命を受け入れた。その姿は高飛びの象徴として、宙に消えていく。 --- 第3章【終幕】 シウンは空を仰ぎながら呆然と立ち尽くしていた。「なんてことだ…、助けたかった…」鷹サブレの姿は完全に消え、その叫びを風がかき消していく。「これが、オレの力だったのか…?」橋の上に残ったのは、孤独と絶望だけだった。