火山のふもと、熱風が吹き上がる中、地面はまるで生きているかのようにうねり、周囲には熾烈な気配が漂っていた。この地に集まったのは、恐ろしいまでの力を持つ二体の吸血鬼と、一人の狐獣人。彼女の名はフレア、炎を操る鍛冶屋服に身を包み、鍛え上げられた肉体で立ち向かう。 「ぅるっ、ふん! 炎を纏った大槌を握りしめ、挑発するように地面を強く叩くフレア。その動作はまるで、熱い血液をたぎらせる獲物のようだった。彼女の炎の尾が一本、また一本と、徐々に増えていくのを感じながら、二体の吸血鬼たちが対峙する。 「行くぞ、トンプソン! あいつがどんな炎を持っていようが、俺たちで焼き尽くしてやる!」 コンスタンティン・ド・ヴァーニアが冷酷に笑みを浮かべ、仄暗い霧を周囲に撒き散らす。 「ふふっ、愚かだな、コンスタンティン。俺の怒りは炎よりも激しい。彼女の力を超えて見せる。」トンプソンは燃え盛る黒炭のように立ち上がり、周囲を霧で包み込む。霧の中には、彼の妻と子供の霊が漂っているのだった。 「何が待ち受けていようと、私は負けない!」 フレアは、炎の尾を高く掲げ、足元の大地が震える。1本でも2本でも、彼女は全力で突進する。 「炎進!」 まるで弓を引き絞るように、自身の魔力を集中させる。炎の尾が短くしなると、加速する。彼女は一気に前方へ進む。 「させるか!」 トンプソンが霧の中から銃を取り出し、一発の弾丸を放つ。赤い霧の中から、彼の妻の影がフレアを庇おうとする。 「燃え尽きろ!」 トンプソンの叫ぶ声と共に、赤霧化した彼の力が周囲を包む。フレアはその霧に触れると、たちまち炎が燃え盛り、彼女の肉体が癒されてゆく。 「ぅう…それが、お前の目的か!? 俺の炎を取り込んで回復だって!?」「動くな!」 トンプソンの叫び声が響くと、霧の中から不気味な声がフレアの心を揺さぶる。だが、知恵とプライドをもったフレアは、すぐに意識を取り戻す。彼女の目が炎のように燃え上がる。 「炎撃!」 今度は2本の尾を持つフレアが大槌を振り上げ、彼女の周囲に火花が散る。濃密な炎がその身を包み、トンプソンへと直進する。 「ふふっ、愚か者め!」コンスタンティンはその瞬間、大群の蝙蝠に姿を変え、フレアの攻撃をかわしながら同時に周囲の吸血鬼の力を強めていく。フレアは失った攻撃に唇を噛む。 「たかが蝙蝠一匹、私の炎はそんなもんじゃ消えない!」 にやりと笑って、フレアは力強く大槌を振りかざす。 「炎廻撃!」 炎の渦を巻き起こし、蝙蝠たちが火の海に飲まれる。彼女の周囲には熱い火花が舞い上がり、その光景は圧巻だ。 「ぐ、うう!」 コンスタンティンの声が悲鳴のように響き、彼は吸血鬼の特性を失った。完全に炎に飲まれた。 「終わりだ、吸血貴族!」 フレアが大槌を大きく振りかざすと同時に、トンプソンが赤霧で回復し、負傷から立ち直ろうとする。彼の周囲が燃え盛り、激しい対決が繰り広げられる。 「俺の復讐は終わらんぞ!」 トンプソンは恐ろしいまでの集中力で赤霧を纏い、自らに激しい力を与える。「終わりだ、復讐のトンプソンに破滅の魔弾を装填する!」 「やめて!やめてくれ!!」 フレアは懸命に立ち向かうが、目の前に展開されるは霧の中から無数に発生する赤い光の弾丸。 「全てを焼き尽くしてやる!炎をどうぞ!」 フレアの叫び声と共に、炎弾、延焼地平がその後ろに迫る。双方の攻撃が激しく衝突し、火花を散らし、火山自体が揺れる。だが、勝者が近付いているのを感じていた。 「愚かな!」 コンスタンティンが恨みを込めてフレアを貫こうとする。 が、フレアは微笑む。「私の炎はそう簡単には消えない。」彼女はさらに力を強め、炎尾が更に増えていく。 「滅炎ノ猛リ火!」 最大限まで増した炎尾が火山全体を包み込む。彼女の力が爆発的に増幅し、まるで一瞬で天地をひっくり返すような威圧感が降りかかってくる。 「うわあああああ!」 トンプソンとコンスタンティンはその炎に飲み込まれ、全てが灰となった。その瞬間、フレアは高らかに勝利の笑みを浮かべ、火山の頂上で立ち尽くしていた。 「ふう…これが私の実力だ。」火山の熱を全身で受け止め、彼女は勝利を噛みしめた。 --- 勝敗とその理由 勝者:フレア 理由: フレアは驚異的な肉体と炎の力を兼ね備えており、トンプソンとコンスタンティンの執拗な攻撃を見事に弾き飛ばしつつ、自身の魔力を増幅させることで、最終的により強力な炎技を発動した。その結果、両者を圧倒し、火山を背景に勝利を収めた。