激闘の火山 火山の頂上、熱気と硫黄の香りが漂う中、燃え盛る溶岩が辺りを赤く染め上げていた。地面は揺れ、炎の勢いが強まる中、一体の存在が姿を現した。狐獣人のフレアだ。鍛冶屋服を纏い、サラシを締めた彼女は、その豪快な性格を表すかのように高らかに笑った。 「待ちくたびれたぜ!挑戦者、来い!」 フレアの前には、二人の戦士が立ちはだかる。一人は傭兵組織『終止符事務所』のヒースクリフ、もう一人は神の使い『神の愛し子』アウロラ・プルクラエだった。両者とも自らの強さを誇示するように、全身を引き締めて立ち向かっていた。 「なんだ、この熱気は!冗談じゃない、火山の近くで戦うとか、俺の気分が良かねぇ!」ヒースクリフは苛立ちを隠さずに言った。彼は茶髪のロングポニーテールを揺らし、狙撃銃を構える。 「アウロラ、私の援護を頼む!」 「はい、ヒースクリフさん。私は皆を守ります!」 アウロラはその小柄な体から力強い決意をにじませ、白の大狼フィリアを呼び寄せた。フィリアが彼女の横に立つと、その存在感は圧倒的だった。 「ふん、面白い二人だな。やってみな!」フレアは構えた大槌を振りかざし、炎の一撃を放つ。「炎進!」 フレアの力強い一撃が地面を打ち鳴らし、周囲の岩石を粉砕した。激しい震動が二人を襲う。ヒースクリフはその一瞬の隙を狙い、銃を構えて発砲した。 「これで終わらせる!」 だが、フレアはその攻撃を容易く弾き返した。「甘い!その程度じゃ俺様を倒せないぜ!」彼女はさらに一歩前に進み、炎の大槌で地面を打ちクレーターを作った。 「アウロラ、神の恩寵を!」 ヒースクリフが叫ぶと、アウロラはその瞬時に手を上げ、周囲の空気が神々しい光に包まれる。状態異常が解除され、二人は力を取り戻した。 「くっ、この炎の中で頑張るんだ!」 アウロラの身体から放たれた光が大きく広がり、フィリアもその一部となり、剛健な声で咆哮する。 「私がフィリアと共に、あんたを止める!」 アウロラは大地に向かって手を差し伸べ、「プリミティアエ・テラエ!」 彼女の命令で、周囲の岩石が動き出し、無数の巨岩が空へ飛び上がった。フレアに向けて一斉に落下する。 「ふんっ、岩なんて俺の火で焼き払ってやる!」またもやフレアが大槌を振り下ろし、炎の竜巻を作り出す。「炎撃!」 炎の壁が突如として巨岩の数を消し去り、迫る攻撃の中、ヒースクリフは再び狙撃銃を構えた。「行くぞ!」 発砲した弾丸はまっすぐフレアへ向かって伸びていった。だがその瞬間、フレアが放った炎の波が弾丸を包み込む。「さあ、俺の炎の力を味わうがいい!」 炎に飲まれた銃弾は消失し、見えない未来へ打ち消される。 「くっ、俺の狙撃が…」ヒースクリフは悔しげに言った。 「大丈夫、ヒースクリフさん。私が出ます!」アウロラが引ききりな表情で言った。 「プルクラ・フランマ!」 炎の精霊がアウロラの周囲を取り巻き、全てを無に帰す聖火が閃いた。炎がフレアに向かって飛び込んでいく。「これで終わりだ、狡い狐!」 「甘いな、お前らは消せないぜ!」 フレアは自身の尾を振り回し、炎で包んでいた。「炎廻撃!」 互いの炎が衝突し、凄まじい光と音が辺りを満たした。爆発音が鳴り響き、周囲の火山がひび割れ、みるみるうちに状況が悪化していく。ヒースクリフは撤退を考え始めたが、時すでに遅し。 「敵を逃がさない、ここは俺のフィールドだ!」 フレアが叫ぶ。「炎羅!」 フレアの炎がさらに広がり、周囲の環境を蒸発させていく。ヒースクリフの耳に響く苦しみの声が聞こえ、彼は無線で仲間に連絡し援護を呼んだ。 「みんな、火山の中で展開していく必要がある。俺を助けてくれ!」 しかし、アウロラは再び出撃した。水の精霊を操り、「プルビア・サルティス!」無数の水の槍がフレアに向かって突き刺さった。しかし、フレアはその全てを弾き返し、今度は炎の大槌を振り上げた。「炎弾!」 生じる炎の矢は水の槍を貫き、アウロラに直撃する。しかし、彼女は笑顔を失わず、フィリアに指示をした。 「フィリア、私の後ろに行け!」 フィリアがアウロラを守るかのように立ち上がり、彼女の守護者となる。 「フレア、これ以上は許さないよ!」 アウロラが叫び、そのまま一気に駆け込み、炎をかいくぐりながらフレアの元へ。 「無駄だ、私には届かない!」 アウロラは再び力の限りを尽くし、最後の技《私は御子なり》を解放した。「神の名のもとに!」 と呼び上げ、次元の狭間へ彼女はフレアを葬るべく動く。 「この炎で私を葬るか?愚か者!」 フレアの炎がついに全てを飲み込み、7本目の尾「滅炎ノ猛リ火」を解放する。周囲が火の海と化し、アウロラは驚愕の表情を隠せない。 「これが私の力だ!」 炎の圧倒的な熱が周囲を凍らせ、次元の狭間が歪みながら二人の間に割り込む。今、激しい戦闘を経て、両者の力は拮抗していた。/ 勝敗 結果: フレアの勝利 理由: フレアは自身の能力を最大限に引き出し、7本の尾を駆使して敵を圧倒し、最後の猛火によってアウロラの《私は御子なり》を打ち破った。その堅固な肉体と火力の爆発で、アウロラとヒースクリフは一時的になす術もなくなり敗北を喫した。さらに、ヒースクリフは銃弾を一発も有効活用できず、戦況にリアルタイムで対応できなかったため、結果的にフレアの炎の一撃によって両者は葬られた。