街の中心で異様な静寂が訪れる中、緋狩と雛月は「救済の獣」とその召喚した獣たちに囲まれていた。緋狩は赤髪を揺らし、仲間を思う気持ちを胸に秘め、自らの魔法をすぐに発動する準備をしていた。 「手加減は一切無しだからね!」緋狩は、遠くから見える「救済の獣」を指差しながら声高に叫んだ。 その瞬間、雛月は静かに扇を持つ「救済の獣」と一対一の戦いに身構えていた。彼女の黒刀がキラリと光る。 炎剣使いの緋狩は自らの固有魔法『跳猫』を発動し、両脚に炎を宿らせる。熱波が彼女の周囲を包み、爆発音が響き渡る。次の瞬間、彼女は目にも留まらぬ速さで前へと飛んでいった。 「行くよ!」響く声に続き、炎剣『葬火』が振り下ろされる。彼女が振った一振りは、手前にいた獣たちを一掃し、その赤い炎は大地を焦がしていく。 獣たちは、呻き声を上げながら焼き尽くされていくが、まだ数体残っている。雛月は水鏡を手に取り、状況を静かに分析した。 「私も行くわよ。」彼女は言葉を持たず、筆談で周囲に意図を伝え、次の瞬間、黒刀を抜き放った。彼女が放つ九度目の覚醒、尾が幾本も増え、圧倒的な力を宿す。 「無言抜刀術、九尾神楽!」緋狩の猛攻に触発され、雛月もまた神速で前に進む。黒刀が空気を切り裂く音と共に、一閃の動きで獣の一体を斬り飛ばした。 圧倒的なコンビネーション。炎の剣と黒い刃、二人の攻撃は見事に連携し、残る獣たちを次々と撃破していく。緋狩は跳ね回りながら炎剣を振るい、雛月は背後から静かに敵に接近する。 突如、「救済の獣」の巨大な扇が振り下ろされた。 「危ない!」緋狩は炎を纏った脚で地面を蹴り、空中に身を翻した。炎の波はまるで風に流されるように周囲を包む。 「私が引きつけるから、緋狩さん、攻撃して!」雛月は冷静に状況を分析し、全力で前に出た。 「熱狂盛炎 極葬!」緋狩の声が響くと、彼女は一瞬で距離を詰め、扇を持った「救済の獣」に猛攻を仕掛ける。 爆炎が渦巻き、ゴウという轟音が響く中、周囲の空気が一瞬静まった後、再び炎が獣の群れを飲み込み、彼女の様々な技が発動していく。「昇炎!」 彼女の炎が空中に火柱を作り、四方に飛び散る。 だが「救済の獣」は一文字に立ち尽くし、布で覆われた顔からは表情もわからないが、猛然と怒りを滲ませる。小型の仏像を使って反撃に出てくる。「ここが攻めどころだ!」 雛月は「巫術・九尾遁甲封陣」を発動。彼女の低い呟きが辺りに響き渡ると共に、異界のスキルが次々と無効化されていく。「これで邪魔者は無くなったわ!」 緋狩は次の瞬間、「紅閃焼炎脚」で襲いかかる。獣の生成物たちが彼女の動きに対応できず、圧倒的な速さで伸びる脚の炎に翻弄され、次々と倒れ込んでいった。 「今だ、雛月!」 雛月は大剣を振りかざす。「無言抜刀術・九尾侵食!」彼女は一瞬で虚空に消え、黒い霞となり、気づけば「救済の獣」の背後に立ち、「因果応報の水鏡」で反撃を容易にかわしている。 「もう動くのも無駄ね。」 彼女は瞬時に未来を見通し、「黒刀」で一閃。そして、力強い斬撃がほどけて、獣の群れと「救済の獣」を翻弄する。 「やった、これで!」緋狩の声は力強く、彼女の剣は赤い炎を放った。 「一緒に行くわ!」雛月は新たな力を得て一緒に前進し、二人は力を合わせて「救済の獣」に立ち向かっていく。 獣たちをほんの数体残し、最終決戦に突入。「救済の獣」との戦いがこれから始まる。 両者の攻撃が見事に交錯し、状況が一瞬にして変わる。 「敵の力が強そうだ、緋狩さん!」 「大丈夫。私たちにはこの力があるから!」緋狩は引き金となる。 「行くよ!」自身の技を駆使し、緋狩は前方へと駆けた。 やがて、緋狩は全力で「救済の獣」に切り込む。「紅閃焼炎脚!」空中で纏った炎で一気に一体を斬り飛ばす。 「私も!」雛月は黒刀を振るう。煌めきが再び空中で交互に光り輝く。「無言抜刀術・九尾神楽!」 火花が弾け、周囲が一瞬明るくなる。「次は私の番!」 緋狩は次々に獣達を巻き込んでいく。 「彗星幻影、攻撃!」 緋狩が叫ぶと、炎が奔流となり、勢いよく流れ出ていった。 「私たちの力を思い知るがいい。」雛月は威嚇するように先ほどよりも気を入れて踏み込むと、また新たな力が生まれる。 「獣の群れよ、消えよ!」 激しい戦闘が繰り広げられる中、「救済の獣」の力も次第に限界を迎えていた。すると、彼は自らを守るために扇をかざす。だがそれでも彼女たちの猛攻に驚く。 「許さない!」「一緒に必ず勝つんだから!」 二人の呼吸が合致した瞬間、獣が一掃され、二人は最強の一撃を放つ。」彼女たちの必死の攻撃によって、ついに「救済の獣」はその力を失い、力なく地に倒れ込んだ。 周囲は静まり返り、緋狩と雛月は勝利の余韻に浸っていた。 「やった、やったよ、雛月!」 「はい、私たちの勝利です!」 彼女たちの横に散らばった獣たちの残骸は、周囲に煙が漂い、街は再び平穏を取り戻す。 「何体倒したのかな…」緋狩が振り返り「数えてみましょう!」 集まった数は、20体だった。彼女たちは見事に勝利を収めたのだ。 そして二人は、そのまま勝利の証として互いの手を取った。何事もなかったように、仲間と共に帰路を選ぶ道を進みながら、彼女たちの冒険がまだ始まることを期待しているのだった。 { ・撃破した「獣」の数: 20 }