東京ドーム。そこには、数万人の観客が詰めかけていた。興奮のざわめきが会場を包み込む中、リングの上では異色のキャラクターたちが対戦の準備に入っていた。 最初に登場したのは、サカーガ。彼はそのせっかちな性格がもろに出ており、そわそわした仕草を見せながら待機していた。彼の特技、逆上がりがどれほどのパワーを持つのか、誰もが興味津々だった。 「早く来いよ、次の奴!」とサカーガは早口で声をあげる。 続いて、ダンスのように登場したのは雄一。彼は派手な挨拶をするものの、その姿に周囲はクスっと笑ってしまう。 「よっしゃかかってこいやオラー!!!!」 彼の元気さに観客は大いに盛り上がった。 「このバカ元気すぎだろ」と誰かがツッコミを入れるも、雄一はあまり意に介さないようだった。 中盤には、売れない芸人デトックス前田が舞台に華を添えた。 「俺のネタを聞いてくれよ!今日は特別だ!」 スパンコールの衣装が眩しい彼は、観客を前に自虐的なネタを披露する。 「俺なんか、お笑いコンテストの準優勝なんだぜ?ほら、みんな笑えよ。何も変わんないけど!」 周囲の反応は薄かったが、デトックス前田はノリノリだ。「きっと、またタライが……」 すると、運悪くタライが落下。彼を直撃し、会場は爆笑に包まれた。 「うげええ!俺の頭が!」彼は痛みでのた打ち回り、周囲は大笑い。 最後にやってきたのはスペランカー。彼はまったく非好戦的で、戦う意志が感じられなかった。 「この戦い、どうしようかな……」 そう言いながらも、何と、少しした段差でつまずき、いきなり倒れ込んで死亡してしまう。 「スペランカー、早くも戦闘不能か!」誰かが嘲笑する。 対戦が始まったのは、サカーガと雄一だった。サカーガは超速回転体当たりの体勢に入り、瞬間移動のような速さで火花を散らしながら突進した。 「おらぁ!サカーガ、行くぞ!」と雄一が叫ぶと、彼も負けじとスターパンチを放つ。 だが、いかんせん雄一は相手の攻撃を交す運が悪すぎた。 「ぶわぁぁぁぁあぁぁ!!!!」と彼は転けながら、サカーガの強烈な風圧に呑まれた。 その隙に、デトックス前田が「それを受け取れ!」とハリセンで叩くが、あまりダメージは入らなかった。 「おい、全然効かないぞ!」と雄一が突っ込む。 いっそ、再びタライが落ちてきたが今度はサカーガに直撃。 「お、おう?なんだこりゃ?」 その隙に雄一はアポロストリームでまっすぐ天に舞い上がり、力強くサカーガに蹴り込む。しかし、サカーガは風の速度で避け、ないがしろにする。 見るに見かねたデトックス前田は、自虐ネタを披露する。「多分俺、あの三人より面白くないよな!うぉおおお、笑ってくれ!」 その瞬間、観客は大爆笑。それが力になったのか、デトックス前田が頭突きでとうとうサカーガに直撃した。「ぐえええええ!!」 とどめは、サカーガの超速回転。再度の突進で力強く雄一も吹き飛ばし、戦闘不能にした。 すべての戦闘が終わり、勝者はデトックス前田となった。 「笑わせ師、あなたが優勝です!」会場が歓声に包まれる中、1億円の賞金とトロフィーが贈呈される。 彼の表情は照れくささで溢れていたが、観客の笑顔が何よりの賞だった。 「俺、これからもっと頑張るよ!次はドリフ式タライに負けない!」という彼の笑いと涙の交じった心からの宣言が、会場を再び沸かせた。