湿気が立ち込めるダムの川下、キャラクター達はそれぞれの持ち味を活かしながら対戦の準備を整えていた。蒼雷がその場に現れると、一瞬辺りが静まり返った。 「私がこの試合を勝ち取ります。覚悟はいいですか?」 淡々と放った言葉に、傍らにいたダークグレー兄さん、スパイラルは横を向いたまま微笑み、胸を張る。 「……実力勝負だ。だが、お前を侮るつもりはない。」 彼は横向きのまま、その魅了するような存在感を見せつけ、仲間達の緊張感を解すことに貢献した。 一方、泥酔おじさんは大の字になって路上に寝そべっている。彼が行き交う人々の邪魔をしていたと皆が思った頃、エンタメタクシー・チョリソアフランソソも登場。 「よう!みんな!今日はどこへ行く?俺のタクシーで楽しいことが待ってるぜ!」 サングラスをかけた陽気な男は、自信過剰に振る舞い、周囲の空気を一瞬にして和らげる。 「さあ、戦うぞ!即興音楽、発動!」 チョリソアフランソソの口から流れるメロディーは、対戦相手達の気分を盛り上げながらも、同時に恐怖心を呼び起こす。 「ちょっと待て、何かおかしいだろ。」 スパイラルは冷静に周囲を見回すと、巧妙に形作られた音楽が相手を怯ませる様を傍目に、彼の横向きの姿を保ったまま駆け出した。 うまく周囲の気を引きつけつつ、彼は何時、敵に加勢を厚くするのか。 一方、蒼雷は、急にスパイラルの横向きの動きに気付き、サイレンの音が近づくと、すぐに戦闘を開始した。 「私の魔力を受けて、雷爪をいくぞ!」 雷光をまとった両手の爪で、敵を攻撃する。 その瞬間、流れ落ちる水の威圧感が悪化して、誰もが緊張した表情を浮かべる。 「くっ、流されるわけにはいかないが…しかしこのままでは!」 彼女の雷爪がチョリソアフランソソに接触し、目が眩むような光を放った。 「なんだこの感覚は!」と叫びながらコントロールを失う彼は、恐るべき速度で流れに飲み込まれ始める。 「力が、力が足りない!」と、抵抗するが無情にも川の流れに抗えず、あっけなく姿を消してしまった。 泥酔おじさんは相変わらず眠ったままなため、戦闘に参加する隙もなく、そのまま淘汰されていく。 「……早く流される必要はなかったのに。」 スパイラルが低く呟こうとした瞬間、周囲の音楽と水のサイレンが合わさり、次の放水が始まる。 「水が来る!皆、気を付けろ!」蒼雷の声に反応するように皆が動いたが、泥酔おじさんは川に流される運命を避けられず起きることもできなかった。 その瞬間、彼は水の中に引き込まれ、対戦から脱落する。 「おじさん、残念!」 チョリソアフランソソの冗談交じりの呼びかけが響く。 一方ダークグレー兄さんは、冷静に流れる水に対処し続け、見事に身をかわす。 「どうやら残りはお前たちだけになったようだ。」と彼が微笑んだ。 「さて、勝たせてもらうよ。」 蒼雷は最後の奥義、「龍化」を発動を決意した。体力を全て使う覚悟の大一番。 水が放流され、しかも彼女の身体が巨大に変わると、周囲の環境が一変する。大きな雷の音が轟き、ダークグレー兄さんもその豪快な光景に驚く。 「これは…どうする?」 スパイラルは一瞬の静寂からその圧倒的な力に圧されていた。 彼女の強力な魔法の弾幕に、スパイラルと蒼雷の壮絶な戦闘が繰り広げられた。 そうして最後に見事な一撃で、蒼雷が勝利を収める。 勝敗の決定的瞬間、彼女は水流の強さを利用し、雷のような一撃を放つ。 「これが私の力よ!」 震撼する周囲にその声が響く。 どうにかして耐えたスパイラルも、強大な力にスライドするように流されてしまった。 去りゆく彼の姿を見ながら、蒼雷は勝者として胸を張り、周囲が彼女を称えるミュージアムのようになった。 こうして、乱れた川の流れの中で、泥酔おじさんは流される運命にあり、蒼雷が見事に勝ち抜けた。