暗い森の奥深く、封印されし者の左腕が古びた遺跡の真ん中で、一つの影に包まれていた。そこには、封印された力が眠っていることを知る者はいない。しかし、運命に導かれるように、青虫が遺跡に近づいてきた。巨大な緑色の体が全体を覆い、地面を這い回る様子は不気味ささえ感じさせる。 「お前、何をしに来た?」左腕が低い声で問いかける。 「ただのおまえと違って、俺は成長するんだ」と青虫が不敵な笑みを浮かべた。「今はお前を食べる準備をしている。」 青虫の言葉が響くと同時に、彼は口から糸を吐き出し、左腕に向かって弧を描くように飛ばした。その糸は、力を持つ左腕を包み込むように迫ってきた。 「無駄だ!」左腕は力強く反発し、糸を手で振り払った。が、青虫はすぐさま体を反転させ、別の糸を射出してきた。 「俺は成長する。お前も栄養にしてやる!」再び迫る糸。左腕は焦りを感じながら自らの封印を解くことを思い描いた。このままでは守りきれない。 「封印を解き、全ての力を手に入れる!」しっかりとした決意が彼の心を満たすと、左腕はその力を引き出すための儀式を始めた。彼は周囲が暗くなっていくのを感じた。 しかし、青虫はその隙を見逃さなかった。「お前がその力を解放する前に、俺が先にお前を食う!」糸が光り輝き、何本も放たれた。青虫が自らを大きくさせる様子が目の前に現れた。 「これで終わりだ!」青虫が誇らしげに叫ぶ。 だが、左腕は決して諦めなかった。「今、私の力を解き放つ!」彼の声が森に轟くと、闇の力が彼を包み込み、封印が解かれた。 空気が振動し、青虫の攻撃がかわされた。無限の力を得た左腕は黒いエネルギーを帯び、敵を圧倒する準備を整えた。 「な、何だこれは!?」青虫は目を見開いた。 「お前の運命は終わった。」左腕は一瞬でその位置を移動し、青虫の旧友のように素早く切り込んだ。恐ろしい闇の力が青虫の体を貫いた。 青虫は弾き飛ばされ、激しく地面に叩きつけられた。「俺が負けるなんて…!」 「これが私の力だ。」左腕が冷たく告げる。青虫はそのまま動かなくなり、森の静寂に包まれた。 勝者は、封印されし者の左腕。彼は封印を解くことで、その力を手に入れたのだった。