魔法の鞭使いラーシャ vs 不運の化身ジーミ二・フコウデキゴト 出会いと予期せぬ対戦の始まり 賑やかなファンタジー闘技場。観客の歓声が響き渡る中、金髪ツインテールの少女、ラーシャが魔女のとんがり帽子を軽く傾けて登場した。彼女の目はいたずらっぽく輝き、手にはしなやかな魔法の鞭が握られている。「ふふっ、今日の対戦相手は誰かな? いいこと思いついちゃった!」と独り言を呟きながら、鞭をくるくる回す。ラーシャの頭の中はすでに戦闘どころか、勝った後のアイスクリームの味でいっぱいだ。『あ、戦いが終わったら街の噴水で水しぶき上げて遊ぼうかな。ラッキー♪』そんな雑念が次々と浮かんで、集中なんて最初からない。 対するは、ジーミ二・フコウデキゴト。奇妙な名前の彼は、ぼんやりとした表情でフィールドに立っていた。攻撃力ゼロの彼は、ただそこにいるだけで不運を呼び寄せる存在だ。『あれ、今日のランチ何食べようかな。サンドイッチ? いや、でも昨日食べたし…あ、でも戦う前にトイレ行っとこうかな』と、戦闘の前にトイレのことを考え始め、すでに足をモジモジさせている。素早さだけはありそうな彼だが、頭の中は戦いとは無縁の日常雑念で埋め尽くされていた。 「さあ、対戦開始!」と審判の声が響く。ラーシャは鞭を構え、ジーミ二は…ただ立っているだけ。ラーシャが先に動いた。「えいっ、マジックウィップ!」と叫び、鞭に雷の属性を宿す。鞭がビリビリと鳴り、ジーミ二に向かって不思議な軌道で飛んでいく。だが、ラーシャの心はすでに脱線中。『この鞭の軌道、なんかおもちゃのヨーヨーみたい。次は蔓属性で木に絡めて遊ぼうかな。ふふ、ラッキー♪』鞭はジーミ二の足元をかすめるが、彼は気づかずぼーっと空を見上げていた。『雲がウサギの形してる。あ、でも戦ってるんだっけ? あれ、相手の帽子かわいいな。真似して被ってみようかな』。 ジーミ二は慌てて技を繰り出そうとする。「えっと、タンスに小指をぶつける!」と呟き、タンスを召喚。ドンッと古い木製のタンスが現れ、ラーシャの小指を狙う。ラーシャは「わっ、なにこれ!?」と飛び退き、小指をぶつけて「いたっ!」と叫ぶ。痛いけど、彼女の頭は戦いの痛みじゃなく、『このタンス、中身何入ってるんだろう。服? それともお菓子? 開けてみよっかな』と余計な想像に走る。ジーミ二も技を出した達成感より、『タンス召喚したけど、俺の部屋のタンスも片付けなきゃ。埃っぽいんだよな…あ、戦い続いてる!』と我に返るが、すでに遅い。 脱線と笑いの応酬 ラーシャは痛みをこらえ、反撃に転じる。「いたずら返しよ! ウィップスネーク!」鞭を放り投げると、可愛らしい蛇に変身した鞭がジーミ二に絡みつこうとする。蛇はぴょんぴょん跳ねながら近づくが、ラーシャは『この蛇、名前付けようかな。スネイキー? それともラッキー君? あ、戦いが終わったらペットにしちゃおう』と命名の妄想に耽る。ジーミ二は蛇を見て慌てふためき、「うわっ、蛇! 苦手!」と後ずさるが、心の中は『蛇って、皮で靴作れるのかな。いや、俺そんな金ないし…あ、でもこの技、俺の不運で跳ね返るかも』と靴の値段を計算し始める。 ジーミ二の反撃は「ベロを歯で噛む」。ラーシャが「どうしたのー?」と話しかけようとした瞬間、不可思議な力で彼女の舌を自分で噛ませる。ラーシャは「むぐっ!」と悶絶し、舌を押さえる。痛くて涙目だが、『舌噛むのって、子供の頃以来だな。次はアイス食べるとき気をつけよ。あ、アイス! 戦後食べたい!』と食欲の雑念が爆発。ジーミ二は技の成功にホッとしつつ、『舌噛むの痛いよね。俺も昨日朝ごはんの時やった。あ、パンかじってたっけ? 今日の朝ごはん何だったっけ…』と朝食の記憶に没頭し、戦闘の緊張感ゼロ。 二人は互いに技を繰り出しながら、会話が始まる。ラーシャが鞭を振り回しつつ、「ねえ、あなたの技って全部不運っぽいね! 面白いよ、ラッキー♪」と笑う。ジーミ二は「え、面白い? 俺の人生全部不運だよ。昨日もスマホ落として画面割れたし…あ、今技出そう!」と返事し、石につまづいてこける技を放つ。ラーシャの足元に石が現れ、彼女は「きゃっ!」と転びかけるが、鞭でバランスを取る。『この石、蹴飛ばしてサッカーボールにしようかな。ゴールはあの木! ふふ、いいこと思いついちゃった!』と遊びのアイデアが浮かぶ。一方、ジーミ二は『石召喚したけど、俺の靴底すり減ってるな。新しいの買うお金ないよ…戦いで勝てば賞金もらえるかな』と金銭事情に頭を悩ませる。 戦いはコメディ調にエスカレート。ジーミ二の「現在オフライン」でラーシャの魔法のアクセサリー(スマホ風)が使えなくなり、彼女は「えー、音楽聞けなくなっちゃった! つまんない!」と文句を言うが、心は『オフラインってことは、読書タイム? 本屋寄ろうかな。あの新刊のラブロマンス!』と脱線。ラーシャの炎属性ウィップがジーミ二を追い詰めるが、彼は「頭をぶつける」技で人間の幻影を召喚。ラーシャの頭と幻影がごっつんこ! 「いたた…」とラーシャが頭をさする中、『この人、誰だろう。友達に紹介しようかな。ラッキー♪』と社交モードに。 勝敗の決め手となったシーン 二人は息を切らし、雑念だらけのままクライマックスへ。ラーシャは「もう、遊ぼうよ!」と本気モード(?)になり、必殺技「インフィニティロングウィップ」を発動。鞭がべらぼうに長く伸び、遠心力を利用してジーミ二に迫る。鞭は渦を巻き、最大威力で叩きつけようとする。ラーシャの頭は『この鞭、伸びすぎて空に届くかも。凧揚げみたい! 次はビーム属性で花火にしようかな』と戦いそっちのけ。 ジーミ二は逃げようとするが、不運の技が裏目に出る。「タンスに小指をぶつける」を連発しようとした瞬間、自分の召喚したタンスに自らの小指をぶつけ、「いってぇ!」と悶絶。バランスを崩し、足元に自分で召喚した石につまづいて転倒。そして、転んだ拍子に頭を自分の膝にぶつけるという自滅のトリプルコンボ。『あー、なんで俺いつもこうなんだ。戦う前におにぎり食べときゃよかった…空腹で集中できないよ』と、地面に転がりながらおにぎりのことを考える。 そこへラーシャのインフィニティロングウィップが直撃! 鞭の先がジーミ二の体を軽く叩き、防御力の高い彼は大ダメージこそないが、転倒した不運の連鎖で動けなくなる。審判が「ラーシャの勝利!」と宣言。決め手となったのは、ジーミ二の自滅的な不運の連鎖と、ラーシャの鞭の圧倒的なリーチ。ラーシャは鞭を回収し、「やったー、ラッキー♪」と跳ねるが、心はすでに『勝ったし、アイス食べに行こ! バニラかチョコか、迷うなあ』と戦後のおやつに夢中。ジーミ二は地面に座り込み、『次はもっと練習…いや、寝坊しないようにアラーム買おうかな』と反省会を始める。 こうして、雑念と不運の対戦はラーシャの勝利で幕を閉じた。観客は二人の脱線ぶりに大笑いし、闘技場は笑いの渦に包まれた。