戦闘前のプロローグ この世界は、かつてないほどの混沌と危険が満ち溢れていた。大地は戦争の影響で荒れ果て、人々は生き残るために自らを武装させ、戦士となった。しかしその中でも、傭兵稼業は特異な存在として、人々の恐れと今の時代の真実を映し出していた。そんな世界の一角で、二つの能(ちから)が対峙する。 一方は、ヴェンディー・キャスライクという名の男。彼が操るのは、大型人型機体「キソン」。彼は自販機を武器とした傭兵であり、資源を奪い取りながら生き長らえることを生業としていた。彼は恐れ知らずの猛者であり、その戦闘のスタイルはまさに荒くれ者そのものだった。 もう一方は、古代の魔道具師、レイミュール。彼女は美しい銀髪と知的な眼鏡をかけた女性で、彼女の体には白衣がまとわりついている。彼女は過去の知恵を引き継ぎ、代償の天秤を扱うことができる魔道具師。彼女が作り出した技は、戦闘相手に代償を強いて、その代償の重さによって敵を打ち倒す不気味な能力だった。 迫りくる運命の対決。この二人の戦士がどのように交錯するのかは、誰にもわからなかった。しかし、この戦いがどちらに転ぶかが決まるとき、彼らの運命は神か悪魔か、或いは彼ら自身の選んだ道によって決定づけられることになる。 戦闘を開始 場所は、戦争によって解体された都市の廃墟。焦げた建物の脇には、瓦礫が山を成し、青空はその隙間に覗く僅かな明るさだけが救いだった。ヴェンディーは、自慢の機体「キソン」を操縦席で操作し、レイミュールの姿を見定めた。 「今日は終わりにするぜ、魔道具師!」 彼の声は、電子音に乗せられて空気を震わせる。 レイミュールは、優雅な手の動きで天秤を操作し、冷たい笑みを浮かべた。 「ふふ、期待してるわ。あなたの強さは、私の実験にはぴったりなの。」 即座に、戦闘が開始された。ヴェンディーの「キソン」は四脚でバランスを保ちながら、一気に加速し、レイミュールに向かって向かっていく。 戦闘の前編 ヴェンディーは、「胡椒医師」撃退自販機を起動し、前方の敵に向けて放った。自販機のエネルギーを再利用したEN砲が、青白く光り輝きながらレイミュールに直撃する。 「どうした!?逃げるのか?」 しかしレイミュールは慌てることは決してなかった。彼女の顔には流石の余裕が漂っている。代償の天秤を動かし、彼女は低く呟く。 「動作テスト開始。あなたの威力、どう受け止めるかしら?」 その瞬間、ヴェンディーの攻撃が再現し、彼の体に強い痛みが走った。彼は驚愕した。 「なんだ、この痛みは!?」 これがレイミュールの能力、「代償の天秤・過重」だった。ヴェンディーが放った攻撃は、反映され、彼自身が大きな代償を受けることになったのだ。一歩下がる彼に対して、レイミュールは満足げに笑みを浮かべる。 戦闘の中編① ヴェンディーは一瞬の隙をつかれ攻撃の直撃を受けたが、反撃を諦める気はなかった。彼は「ライフガード」を展開し、構える。 「甘いぜ、そいつは通用しない」 彼は今度は左手武装の防壁を持ち出して前へと押し出す。 「仕掛けてくるぞ!」 彼は再び加速し、レイミュールにずんずんと接近していく。 しかしレイミュールは少しも驚かない。天秤を傾け、正確に反射地を創り出す。 「私の天秤があなたの攻撃を受け止めるわ。試してみる?」 彼の攻撃が到達した瞬間、再び反響が迫る。ヴェンディーの体に痛みが広がる。 「この女は手ごわい…」 彼は一時的に後退し、再び敵の様子を窺う。 戦闘の中編② ヴェンディーは臨機応変な戦術を考え、機体の機能を最大に活用しようと肩武装「ミ口」を展開。 「ミ口、発進!」 巨大な重質量砲弾が発射され、衝撃波を伴ってレイミュールに迫る。 レイミュールはすぐに天秤を配置し、全力で抵抗するものの、弾の威力は強大であった。 「そんな…」 彼女は一瞬圧倒されたが、直感的に反射地を変化させ、代償を受け止めようと試みる。 「痛みが折り合えば、私は助かる。」 しかし、重質量砲は目の前で炸裂し、強い衝撃が周囲を吹き飛ばした。その影響でレイミュールは地面にひざまづく。 ヴェンディーはその隙を見逃さずに突進していく。 戦闘の中編③ レイミュールは再び立ち上がるも、気を失いそうになっていた。ヴェンディーが突進する姿を見て、彼女は一瞬狼狽えたが、やがて近くの瓦礫を叩きつけることで全力で自身を守ろうとする。 「アナタがどれほど強かろうと、代償はより重くなる。受けてみなさい!」 「まただ。余計なことを言うな!」 ヴェンディーは「胡椒医師」を再び放ち、レイミュールに強力な一撃を叩き込む。 「嫌だ、私を壊さないで!」 この瞬間、代償の額は途方もない量になり、レイミュールは自らの能力によって代償を受け入れた。 「この苦痛、何かを犠牲にしなくてはならない」 すると、彼女は異様に静まり返り、代償を与えるための天秤を高く掲げた。 戦闘の終編 「アハハ、一体何を失うのか、アナタは知っているのか?」 その瞬間、彼女は一気に力を解放した。 「覚醒せよ、『代償の天秤・過重』!」 ヴェンディーは覚悟を決め、全力で前進したが、その代償はあまりにも強大だった。 「俺はぁ!生きたくない!死神には負けない!」 二人の力が完全に交差した。木々が吹き飛び、瓦礫が崩れた瞬間、ヴェンディーの力は最強の砲撃へと変わり、レイミュールはその凄まじさに思わず後退を余儀なくされた。 戦闘の決着 そして空間が裂け、二人は同時に全力の攻撃をぶつけた。 「思い知れ!」 レイミュールの「代償の天秤」が振り下ろされ、同時にヴェンディーの「胡椒医師」EN砲が響いた。二つの力がぶつかり、周囲は地獄絵図と化し、結局、この戦いの勝者は一人ではなく、双方が互いの力を打ち消したのだった。 両対戦者はその爆風の中で意識を失い、結局、決着は着かなかった。 Aチームの後日談 ヴェンディーは気がつくと、閑散とした街の一端で自販機に囲まれた状態で目を覚ました。「キソン」は静かに彼を待っていた。 彼は両手を見て、痛みを感じながらもそれらを思い出していた。彼は失われた戦いの痛手を抱えつつ、再び自販機の補充を行い、再び戦場へ出ていった。 『俺は戦っていく、次はあいつを倒してやる』 彼の決意は次の戦いへと導かれることとなった。 Bチームの後日談 レイミュールは、意識を取り戻したとき、身の回りには荒れ果てた街と瓦礫しかなかった。彼女の天秤は破損しており、代償を求める力を失ってしまっていた。 「うーん、大変だ、動作テストが失敗してしまった」 彼女は自らの失敗を反省しつつも、残る道具を整え、新たな計画を立てて行動開始する。 未来のための発明を続ける、彼女の研究は終わらなかった。 そして彼女は、次なる挑戦への雰囲気を感じ取りながら、立ち尽くした。 その二人の戦士は、互いに生き残り、次なる運命の日を待ちながら、それぞれの人生を描き続けていくことになる。