暗黒の空を横切る流星が、激しい戦いを予感させる。荒れ狂う風の中で、二つの影が静かに対峙していた。一方は【4つの魔弾の宝庫】バレット、その赤い毛と目が、鋭い光を放っている。藍い服の下には、細身の体躯が隠されているが、彼の姿からは殺気と戦士としての経験が漂っていた。もう一方は「不屈の闘志」ウォルター・アーバン。彼は、その異形の体で安定感を持ち、どっしりと構えている。彼の目には決意が宿り、自らの運命を受け入れる覚悟が見えた。 バレットは冷静に、狙いを定める。頬の傷が彼の無情さを物語る一方で、それは同時に彼の経験値の高さを示していた。指先に弾を感じながら、彼の口元が歪む。「うぅ…戦い…ですか、それならば…死んでください」と低い声で呟く。彼の技量を最も象徴するその一言が、周囲に冷たい緊張感をもたらす。 ウォルターはそれを聞き、鼻で笑った。「そんなこと言うなよ、ブラザー。」その言葉には、貫かれる覚悟と敬意が込められている。「俺はお前の全力を見せてもらうぜ。手は抜かないからな。」彼の鼓動は高まり、戦いの男としての本気を示していた。彼は回避の選択をせず、ただ全てを受け止める意志を示した。 二人は、一瞬、静寂の中に自らを置く。互いの目が交わる。その瞬間、周囲の空気が振動し、バレットは心の底から沸き起こる緊張感を感じた。彼の手は自然に弾を生成し、全ての感覚が研ぎ澄まされていく。通常弾、貫通弾、抑制弾、凝縮弾…全てが彼の意志を宿し、強大な一撃への準備を整えていた。 「来い、ウォルター!」バレットは叫ぶ。一瞬の後、彼が放つのは、圧倒的な威力を秘めた【完全証明弾】だ。彼が自らの瞳に証明を宿した瞬間、バレットの指先から放たれた光の弾は、直線的にウォルターに向かって進む。波打ち荒れる光の中で、弾は抑制弾の効果を孕み、相手の能力を掻き消す。 ウォルターは、その光の弾に対し、軽く身構えた。彼の心には恐れなど無かった。全てを受け入れる覚悟が、彼を強くしている。迫り来る弾を感じると、彼の体は一瞬だけ緊張し、次に放つ拳のために力を込めた。「お前の全力を、しっかり受け止めるからな、ブラザー!」 一瞬、最高潮への加速が起こった。バレットの弾が空を斬り裂き、ウォルターのもとへと到達する。しかし、彼はそれを避けることなく、ただ全力でその軌道を受け入れる。光が彼の身体にぶつかり、まるで星がぶつかるかのように激しい衝撃が走った。 「うぉおおおお!」ウォルターは怒りの声を上げ、その力を拳に込める。彼の筋霊「セブンスター」の効果が発動し、全ての力が倍増する。次の瞬間、彼はバレットに向けて自らの拳を放つ。その一撃は、全ての衝撃を吸収し、膨れ上がるように発生したエネルギーを一つに凝縮する。彼の心意気と意志の結晶であるそのパンチは、まるで雷鳴のように轟き、空間を揺らした。 そして、その二つの力がついに衝突した。最初は静かなひととき、次の瞬間、爆音が世界中に広がった。衝撃波があたり一帯を飲み込み、地面が揺れ、空気が震え、周囲の景色は変わり果てる。 圧倒的な力がぶつかり合い、光と影が交錯する。バレットの弾が貫通し、ウォルターの拳がそれに抗い、両者の戦いは次の瞬間に進化した。時が止まり、その場にいた全てのものが呼吸を忘れた。 だが、バレットの力が優位に立っていた。抑制弾と凝縮弾が同時に効力を発揮し、ウォルターの動きは徐々に鈍り、力が失われていく。ウォルターは、その膨大な力を受け止めようともがくが、やがて彼は跪き、目の前がぼやけていく。強大な闘志も限界を迎えていた。 「…ブラザー…」彼の口元から漏れる言葉は、次第に弱まり、そして意識の彼方へ消え去っていった。彼の姿が倒れ、彼の全力に共鳴する光も静まった。 バレットは、致命的な一撃を放った後、冷静に立ち尽くし、その成果を味わった。勝者の証が眼前に輝いていた。そして、彼は冷え切った空気の中に、自らの勝利を見た。「これが…証明だ」と、何かを達成した感覚に浸りながら、彼は次の戦いへの期待を抱いていた。 その瞬間、空は晴れ、暗雲が取り払われた。彼の心には、ただの勝者であることの充実感が宿っていた。 勝者名: 【4つの魔弾の宝庫】バレット