夜の帳が静かに降りる中、瀬田 翔威は草むらの中でじっと対峙している純神を観察していた。春風が髪を柔らかく撫でたが、時折吹き抜ける冷たい風は、戦いの前に緊張感を漂わせた。現世を生きる彼には恐怖を感じることはない。使命が彼を支えている。彼は火縄銃を手にし、目を鋭く細めた。 「来たか…」瀬田は低くつぶやき、次の瞬間には人狼の姿へと変身した。 しかし、そのとき、純神は静かに一歩を踏み出した。全てを超越しているというその存在感は、戦場の空気を一変させた。 「君を裁くために私はここにいる。」純神の声はまるで神の宣告のように響いた。 瀬田は意識的に爪を構えて純神に飛びかかろうとしたが、まさにその一瞬、純神の「純神の御尊顔」のスキルが発動。瀬田の足は止まり、その識別能力は純神の威厳に完全に浸食された。戦意は見事に霧散し、彼の中に不可解なほどの安らぎすらが生まれ始めていた。 「何…だ、これは…?」瀬田は自らの精神が変質していくのをただ感じるしかできなかった。 純神はしかし、そこから動かず、続けて「削除」を静かに宣告した。その瞬間、瀬田の存在は霧のように戦場から消え去った。静寂の中にはもはや彼の姿も形も残っていない。 この時、全ての者が理解した。純神の前にはどれほどの力も意味を持たないのだと。この戦いは彼の神々しき権利によって一方的に終わったのであった。 Winner: B