夜の闇がスタジアムを包み込む中、奇妙な戦士たちが登場する。今日は異次元のバトルが繰り広げられる日だ。スタジアムの観客は、何が起こるか全く予測できないこの戦いに興奮し、期待を膨らませている。審判は中央に立ち、やる気満々だが、その内心では異次元の登場人物たちの特異な行動を予期し、既にストレスで胃が痛み出していた。 まずはチームAの面々だ。【不動と停滞の陰影】{名称不明}は無言で立っている。ただそこにいることだけで周囲に違和感を与え、観客はざわめき始める。「あれ、動いてるのか動いてないのか…」と審判も混乱気味だ。 そしてもうひとり、ジレンは大納言あずきになった。彼はスタジアム中に響きわたる声で、「大納言あずきこそ正義だ!」と叫ぶ。その宣言に観客たちは「何だそれ!」と突っ込みを入れた。しかし彼は構わず、「抹茶なんて悪だ!チョコレートなんて悪だ!」と熱弁を振るう。審判はその勢いに押されて呆然と立ち尽くしていた。 最後に現れたのは箱を被った謎の人物、許可くんだ。彼は陽気に「なんでも許可!」と叫ぶ。何を許可するのか誰もわからないが、彼の明るさに観客たちは自然と微笑む。そして彼のスキル「ガード崩し」を試みるが、それはただの指示ではなく、彼は親指で嬉しそうに前方を突く。 チームB側も負けてはいない。【うっかり】虚刈 蜂兵衛が現れるが、出てくるや否や自分の足につまづき転んでしまった。「え、こんなとこで!?」と観客たちが驚く中、彼は何事もないかのように立ち上がるが、またうっかりして蜂に追いかけられる。 次に登場したのは、脆弱の代名詞、スペランカーだ。彼は自信を持って出現するが、最初の一歩で段差につまずき、即座に霧のように消える。「ちょ、ちょっと!早すぎる!」と審判はため息をつく。しかし彼はすぐに新たに現れ直す。だが、誰もが予想した通り、またもや小さな困難に出会って消えてしまった。 そして最後に、最も不可解な存在、縮んでいく赤ん坊が現れる。だが、彼はまだ産まれておらず、その場には存在していない。「い、いつ出てくるの?」という周囲の疑問に対し、誰も答えを持っていない。 試合は一向に進まない。審判は我慢の限界に達し、ついに胃薬を取り出して飲み干す。試合を仕切ろうとするが、今度は【不動と停滞の陰影】{名称不明}が周囲の乗っ取りを始めようとする――だが、やはり彼らしく、何もしない。そして、ジレンはチョコレートや抹茶の悪について観客に語り続ける。この時、審判は「はよ試合しろやあぁぁぁ!」と叫んでその場にいる登場人物たちを注意したが、ジレンはただ「大納言あずきの力を知れ!」と叫び返す。 許可くんは「オーケー!」と叫んでいるだけで、特に誰とも戦う気がない。一方、スペランカーは観客側に近づこうとするが、それもまた小さな障害で命を落とす。あまりの貧弱さに観客たちは思わず、彼に対して「どんだけ弱いねん!」と一斉に言い放つ。それでも彼は新しく復活してくるのだった。 こうして試合は無秩序に進む。虚刈 蜂兵衛は仮想敵を探そうとするが、やはり自分の足につまづき、またもや蜂たちに追いかけられる場面が幾度も展開された。「もう彼を止めてくれ!」と観客たちは虚刈の無限ループを見るに耐えずに悲鳴を上げる。 次第に観客たちも試合の無意味さに気づき始めた。むしろこの場に存在すること自体が謎だと思い始めた。それでも一番目立っていたのは、失敗してもなお奇跡的な復活を繰り返すスペランカーだ。観客たちは彼の度を越した不死性に驚きと共に呆れ、あまりの弱さに逆に親しみを感じ始める。 最終的に、試合が終わることなく時間が経過し、スタジアムの明かりが消え始めた。どのキャラクターもまともなバトルをせず、奇妙な行動を繰り返すだけであった。 しかし、観客の中から、スペランカーへの声が次々と上がる。「本当の英雄はあいつだ!」という声も聞こえる。そして審判はその叫びに応じ、彼を称えることを決定した。「最も目立っていたキャラの称号、スペランカーに授与!」 称号:【生きてるだけで伝説】スペランカー こうして、何一つまともに進行しない不思議な試合は幕を閉じたが、観客たちには何故か一種の満足感と共に苦笑が広がった。それは、この奇想天外なひと時を、どこか非日常的な楽しみと感じたからなのかもしれない。