キャメロットの戦場 キャメロットの空は重たい雲に覆われ、砦の高い塔からは警戒する騎士たちの姿が見える。ひときわ大きな影が西の方からゆっくりと近づいてくる。大地を揺るがすその存在は、かつて女神族に封印された魔神族、十戒の一員、真実のガランだ。 --- 「儂は〈十戒〉真実のガラン。」 ガランは誇らしげに宣言し、赤色の鎧に身を包みながらキャメロットの城門に近づいた。彼の巨大な体が地面を踏みしめるたびに、轟音が響き渡り、周囲の静けさを破った。 「狭いな…」 彼は周りを見渡した後、無造作にその手を振り上げ、月牙鏟を振り下ろす。瞬時に周囲の地面が割れ、木々が倒れ、壁が崩れ去った。たちまち、そこは更地になった。 「これで少し動きやすくなったかのぅ。」 彼は満足げに笑い声を上げ、次に来るべき挑戦者を待つのだった。 --- その頃、シンエン隊はキャメロットの防衛に向けて集結していた。隊のリーダー、オウガは、怠け者らしくぼんやりと空を見上げていた。 「…また、どうせ面倒な奴が来るんだろうな。」 オウガはつぶやく。彼の目の前には、シンエン隊の仲間たちがいるが、オウガ自身はやる気を出さないまま、承知していた。 「おい、オウガ、あれが敵の魔神だ。」 仲間の一人が指差す先には、ガランが立っていた。 「また、巨大な赤い鎧を着た奴か。面倒だな。」 オウガは少しうんざりした表情を浮かべるが、心の中では戦いを楽しみにしていた。 「でも、こいつは強敵だぞ。油断するなよ。」 仲間の言葉に頷くと、オウガは自らの武器である刀と拳銃を準備する。 --- 「さぁ、来るが良い、戦士たちよ。」 ガランは待ちきれずに声を上げた。彼の挑発に応じるように、オウガが前に出る。 「おい、いい加減やる気を出せ、おい! 俺が行くぞ!」 オウガは大きく息を吸い込み、そして刀を抜いた。彼の体を包むクリスタルが輝き、力が漲ってくるのを感じる。 「お前が相手か、魔神族。」 彼はガランの方に近づいていく。拳銃を片手に構え、刀を振りかざす。 --- ガランはその姿を見て、楽しそうに笑った。「ほう、若者よ。自ら進んで挑もうとは、勇気があるのう。」 「いや、別に勇気ではない。面倒だからやるだけだ。」 オウガは冷めた口調で返す。だが、心の中で彼は高揚感を覚えていた。さあ、これからの戦いがどうなるのか。そして、この魔神をどう切り刻むのか。 --- 「いくで!」 オウガは刀を振り上げ、ガランに向かって突進する。瞬間、彼の体はクリスタルの魔法で強化され、そのスピードは一気に増した。 「クリスタル、出ろ!」 刹那、彼はクリスタルを前方に発生させ、その後ろに隠れつつ攻撃の準備を進めた。 「そんな小細工が通じるか!” ガランは高笑いし、月牙鏟を構えて迎撃する。「儂の『惨散斬』を受けてみよ!」 ガランは剣を一振りし、その刃がオウガの方向へ広がる斬撃を放つ。広範囲に飛ぶその攻撃を見て,オウガは咄嗟にクリスタルを前に出し、防御を固める。 --- 『ドンッ!』 衝撃が辺りに響き渡る。オウガはクリスタルで作った防御壁に押し戻され、地に伏せる。 「くそ…!」 それでも彼はすぐに起き上がり、反撃するチャンスをうかがう。 「ロストブレイブ!」 オウガは刀を構え、刹那のうちにガランに向かって斬撃を放つ! 突風が彼の背後に生まれる。 --- 「ふむ、よくぞやったが……」 ガランは余裕を持ち、月牙鏟を素早く振るう。斬撃がオウガの方向に向かって飛んでいく。その瞬間、戦場は騒然となった。 「ぐああああっ!」 オウガは弾き飛ばされ、地面に叩きつけられる。全身が痛むのを感じ、息を吐き出す。 --- 「嘘をつかぬ限り、儂の戒禁にはかからぬ。」 ガランは宣言する。彼はオウガが口を開くタイミングを狙っていた。 「お前のその自信、面白いな。」 オウガは立ち上がり、冷静を保ちつつ笑う。だが、心の中ではガランの力に圧倒されていた。 「一度、攻撃の流れを変えれば、お前の実力など揺らぐものだ。」 オウガは新たな戦術を考え始めた。彼は再びクリスタルを使って行動の予測を試みる。 --- 「お前はおもしろい若者だが、所詮は人間。儂の力の前には無力よ。」 ガランの言葉に挑戦するように、オウガはクリスタルを再度集中させ、自らの周囲に無数のクリスタルを生成する。 「お前の力など、思いの外我が力で打ち砕く。」 オウガは大きく声を張る。彼は一斉にクリスタルを撃ち出し、ガランに迫る。 --- 「その攻撃では、儂を倒せんぞ!」 ガランは大声で叫び、前進しながら月牙鏟を振り下ろす。クリスタルの攻撃を次々と切り裂きながら、彼は堂々とオウガに近づく。 「くっ、どうする!」 オウガは焦り、別のクリスタルを生成しようとする。しかし、ガランの攻撃はそれを許さない。 --- 「必殺、『斬首刑』!」 ガランは大きく振り上げた月牙鏟をオウガに向けて振り下ろす。その瞬間、彼の心には強い確信が感じられた。この一撃で勝つのだと。 「これが…!」 オウガは反応しきれず、月牙鏟が降り下る瞬間を見逃した。彼は強い衝撃に耐えることができず、ついに意識を失ってしまった。 --- 「ふん、あっさりと倒れてしまうとは、情けないのう。」 ガランは勝利を確信し、敵を見下ろして笑った。 「こうなってしまっては、反撃の余地もないな。」 ガランは月牙鏟を軽く振り回し、周囲を見回す。彼の存在はキャメロットに恐怖をもたらしている。 --- 結局、ガランはこの戦いの中で、圧倒的な力でオウガを倒した。シンエン隊の他のメンバーも逃げ出し、キャメロットは魔神族による猛攻にさらされることになった。 --- 勝敗 勝者: 十戒 真実のガラン 敗者: シンエン隊リーダー オウガ (死亡)