暗い研究所の中、冷たい蛍光灯が照らす中、二つの影が交錯する。エルン・シュレーディン、彼女はホログラムのような半透明の姿を持つ猫の少女だった。その姿は無邪気さと不安定さを同時に醸し出しており、彼女の目は怪しげに輝いていた。 対するは紫音。フランスの英雄を模した軍服に身を包み、絶剱スパーダを手に持つ彼女は、堂々とした立ち姿で謎の敵、ダイアに目を向ける。彼女の表情は冷静さを保っているが、内心ではこの戦闘の行く末を案じていた。 「無駄な実験はおやめなさい,《遺伝子改造の罪》のダイアだ。私が貴様らを完膚なきまでに叩き潰す。」ダイアは自らの名乗りを上げ、銀眼鏡の奥で冷静に二人を観察する。その白衣の裾が彼の狂気を感じさせる。 「私たちを相手にするつもり?そんなの無理よ。」紫音は堂々とした声で言い放つ。彼女の能力がなければ、対等でしたと言える存在はいないだろう。 一方、エルンはその場の雰囲気を掴み、未来を予知する力を発揮しようとしていた。「私の視界には、あなただけが現れた。さあ、全てを終わらせましょう。」彼女はいきなり、幽玄な光を放ち、ダイアに向かって動き出す。 ダイアは周囲の植物をねじ曲げ、自らの遺伝子改造の権能を発揮した。突如として現れたのは、プラント型のタレット。タレットがどんどんと展開し銃口をエルンに向ける。「さあ、実験開始だ!」ダイアの叫び声と共に、タレットが火を吹く。 エルンは未来を見通していた。「ああ、無駄な努力ね。」彼女の姿は虚空に消え、次の瞬間、彼女はタレットの後ろに出現した。ダイアは驚愕し、計画を狂わせられた。 「能力が見えないだって?」ダイアは冷静に状況を分析し直し、蔓型の植物を生み出した。それはエルンを拘束するためのものだった。だが、エルンはその場で消えて、別の並行世界へと移動する。「全て見えているのに、あなたには反応する時間が足りない。」 『無理だよ、何もできないもん』。エルンの声が周囲に響く。それを受けて、紫音は前進した。「私は行く!」彼女はスパーダを構え、戦場を横切る。向かう先はダイア。 次元が捻じ曲げられ、見えない何かがエルンの周囲を保護している。それは「生」と「死」が交錯する瞬間であり、ダイアはなすすべを失いつつあった。 「だが、私は存在しない。あなたの攻撃は無意味よ!」エルンはダイアのタレットの背後から再び攻撃を行った。 「無理だ、全てが無意味なんだ!」だが、ダイアの心は狂気に包まれており、根型のトラップを散りばめ始めた。地面から突き出る根が紫音に襲い掛かる。 「無効化する!」紫音のスキルが発動し、根に触れるも無効にする。 「私の辞書に不可能の文字は無い!」彼女はそれに続けてダイアに向かって叫ぶ。 「そ、そんな…!」ダイアは後退するが、その瞬間、食肉型の植物が彼女の足元から襲い掛かる。 「さあ、試してみなさい。」紫音はそのまま進み、絶剱スパーダを振るった。並行世界での不死のエルンが彼女に加勢する。 「セスパルミーヴェ!」彼女は奥義を放ち、スパーダが形を変える。光が炸裂し、ダイアの周囲を包み込む。だが、ダイアは冷静に表情を崩さず、再度植物を改造しようとする。「この実験は終わらせてやる!」 その瞬間、エルンの能力が発動する。「たった今、あなたの生命は消えた世界を呼び出す。」次の瞬間、ダイアは全ての認識も能力も物理的攻撃も防御も、全てを無効にされ、即死の運命となった。 同時に、紫音も絶剱スパーダを振り下ろし、ダイアに一撃を叩き込む。それはまさに終わりにすべき一撃だった。 研究所の中に静寂が訪れる。二人の勝利は揺るぎないものとして、エルンの存在が消えた。 「私を止められるものなど存在しない!」最後に紫音が言葉を残すと、彼女は幻乱の彼方へと消えていった。 —— 公正な勝敗 —— 共同戦闘による勝利: エルン・シュレーディン & 紫音の勝利。