薄暗い闘技場の中心、両者の緊張が高まる。人類最古の英雄王、ギルガメッシュ。その眉間に刻まれた余裕が、挑戦者たちに向けられる鋭い視線を和らげることはない。すでに彼はその全知なるスキルで相手の戦術を見抜いていた。 一方、チームBの挑戦者たち、シーフのカイトと幼き雷神カムリ、白刃の剣聖レゾヴィルが先陣を切るように、間合いを詰めてきた。 「いいモン持ってんじゃん!それ俺のな!」 カイトがそう叫びながら瞬間移動を駆使し、ギルガメッシュの王の財宝に向かって突進する。その瞬間、雷光の如くカムリが続く。 「彼女は物理ダメージは受けない。だが、接触すればダメージを与えられる!」 レゾヴィルが静かに状況を見極める。「なら、分かっている通り、彼らの攻撃を読み切らなければ…」 カイトは、彼の瞬足でギルガメッシュに近づき、刃物を繰り出す。 「雑種ごときが、王に刃向かうか!」 ギルガメッシュは、優雅な動作でカイトを避け、その攻撃を軽々と受け流した。 瞬間、彼の手から空中に金色の波紋が現れ、無数の武器が発射される。魔剣や神剣が各方向に飛び、カイトは慌てて身を翻す。 「ちっ、そう来るか!」 カイトは光の刃を間一髪で避け、後ろに跳ぶ。しかし、彼の動きはレゾヴィルの先を行くものではない。 「絶!」 レゾヴィルが抜刀し、居合抜きを行う。その刹那、ギルガメッシュの目がキラリと光った。 「愚かな!」 ギルガメッシュはその技を察知し、後ろに飛び退く。その行動が、レゾヴィルの攻撃を外す原因となる。しかし、続くのはカムリだ。 雷を纏い、彼女は瞬時にギルガメッシュの背後に現れた! 「接触を許さない、これが雷の化身…!」 カムリは触れた者にダメージを与える力を秘めている。それを知ったギルガメッシュが振り向いたときには、すでに彼女は触れようとしていた。 次の瞬間、ギルガメッシュは冷静に彼女と接触せずに避けた。 「無駄な接近など、私に何一つ通じぬということを思い知れ!」 その言葉に、カムリは一瞬とまどう。しかし、雷を帯びた体は攻撃をやめない。 「このままでは…!」 カイトは焦りを感じながら、仲間との連携を試みる。 「カムリ!隙を作れ!」 再度、カイトが仕掛け、ギルガメッシュの注意を引こうとする。しかし、全知なる英雄王にはその意図が完全に見抜かれていた。 ギルガメッシュは再び王の財宝を展開させる。 「王の財宝が、貴様らの運命を決める。」 空中から無数の武器が襲い来る。反射的に、カムリは回避を試み、カイトもまた透明にしがみつく。しかし、彼らの攻撃は確実に効いてくる。 「無駄な足掻きだ…!」 ギルガメッシュは再び声を張り上げた。 その時、レゾヴィルが霊剣を手に持ち、自己の位置を素早く把握していた。 「ソラリスレイン!」 レゾヴィルの剣から放たれる真空刃が周囲を貫通する。しかし、ギルガメッシュはその攻撃すらも避けて見せ、レゾヴィルを全く意に介していなかった。 「君は筋がいい…だが我に劣る。」 その言葉と共に、彼は再び無数の武器を展開し、ダメージを加え続ける。 次第に、チームBのメンバーは苦しむ。 「神罰「怒り」!!」 カムリは周囲の雷を集め、巨大化すると、ギルガメッシュに向かって直線的に進撃するが、ギルガメッシュは空気を震わせた後、その雷を冷静に構築物に変換した。 「天地乖離す開闢の星!」 その言葉を響かせながらギルガメッシュは、全ての攻撃を切り裂く放たれた一撃は、絶対の防御を持つ彼にとって、この戦の終焉を意味していた。 「何かを掴もうとする者は、何も手に入れることはできないのだ!」 レゾヴィルが最後の賭けとして立ち向かうが、力強い一撃を前に彼の思考が追いつかない。 「受け止めきれるくらいの力はあったと言ったのに!」 その言葉と共に、光は広がり、チームBの挑戦者たちは全て消し去られた。 すべてが静まり返り、ギルガメッシュはその場に立つ。 「さあ、貴様らの価値を証明する群れなど、なんの意味もない。全ては我が手に帰する。」 勝者は、【人類最古の英雄王】ギルガメッシュである。