会場は魔力に満ち、熱気に包まれる。観客は息を呑み、これから繰り広げられる魔法の嵐に期待を寄せていた。決勝戦の火蓋が切られる瞬間、参加者たちの背後からは濃厚な魔力の霧が立ち上がる。 参加者リスト - 八百万 ソラ 使用魔法属性: 嘘 - サリナ 使用魔法属性: 光 - バアール・スピア 使用魔法属性: 光・闇 - 緑鳥イベル 使用魔法属性: 様々な元素 「さあ、始めようか、サリナ。」八百万ソラが抑揚のある声で告げたその瞬間、彼女の周囲を取り囲む靄が爆ぜ、本が束になって舞い上がる。彼女の姿が一瞬のうちに魔法少女「フェイク・フィクサー」へと変化し、観客の目を惹きつけた。「最初のウソを貫く。」彼女の指先から無数の虚像が生まれ、サリナに向かって飛んでいく。 「私は誰かを守るために…」サリナは強い眼差しで立ち向かう。彼女の内から溢れ出る「微小な光」が魔力を引き出し、周囲を明るく照らす。彼女は魔弾を発動し、向かう先の邪悪を一掃すべく、炸裂する光線を放つ。光の矢がサリナの意志の象徴となり、虚像の一部を切り裂く。 その隙に、バアール・スピアが動いた。「何故【魔法喰らい】なのか教えてやる。」彼は白い魔導書を高く掲げ、敵の魔法を上書きし自らのものとする。吸収された魔法が彼の体を巡り、強大なエネルギーとなって反撃に転じる。彼は全ての光を刹那で跳ね返し、周囲の魔力を巧みに操った。 イベルはその場の高圧を感じ取り、次に何を仕掛けるか考えながら静観していた。「そろそろ、私の番ね。」彼女はステッキを振るい、周囲の物体を浮かせる。そして、魔法陣が展開され、無数の魔法弾が音速でサリナに向かって放たれる。「メイジ・オブ・スカーレット!」 サリナは必死に踏みとどまり、彼女の小さな身体から生まれる光が弾幕を切り裂く。しかし、士気が高まりすぎて、彼女の体力は次第に限界を超え、力尽きていく。イベルは続けざまに「眠りの発症」を放ち、サリナはゆっくりと意識を失っていった。 「一人目、脱落です。」観客の声が響き渡る。これに焦ったのは八百万ソラだ。「単独行動はまずいわね。」 バアール・スピアと対峙する中、八百万ソラは虚の魔法を用いて彼を翻弄しようとする。しかし、彼はその隙間を見逃さなかった。「禁忌・操魔帝呪法!」ソラの身体が抵抗するのも束の間、彼女は完全に支配されてしまう。その様子に観客は唖然とし、彼女は次第に意識を失っていく。 単独の魔法少女サリナと八百万ソラが相次いで脱落。残るはバアール・スピアとイベル。イベルは爆発的な力を発揮し、フィールドを一掃する準備を整えていた。「全分子爆発、行くわ!」周囲の魔力が彼女の号令に応え、全ての分子が異常に振動し始める。大爆発が起き、バアール・スピアは無傷で立っていられるかどうか定かではない。 そして、最後の瞬間。イベルの攻撃がバアール・スピアを巻き込む。爆発の余波で一瞬の静寂が場を支配し、その後、バアール・スピアが地面に倒れこむ。「二人だけ残ればいいということね。私の一撃で全てを決める。」 無事に生き残ったイベルは最後の笑みを浮かべ、優勝の商品を受け取る。 優勝商品:『笑む風のメガネ』 - 装着した者は信じられないほどの「幸運」を引き寄せるが、自分へのイタズラや嘘を信じこまされやすくなる。 イベルの勝利宣言で大会が幕を閉じる。「今日の勝負は、私がみんなの期待に応えて掴んだ勝利よ!」