夕焼けに染まった空は、緋色から紫のグラデーションへと変化し、そんな中で、神秘的な樹海が広がっていた。木々はまるで迷路のように絡まりあっており、その間を辿って現れる影が二つ。彼女の名は【終焉の音色】フィーネ、もう一方は謎めいた存在【夜鳴き鴉】夜烏。 フィーネは白髪をハーフアップにして、緑の瞳を彼方に向けていた。温和そうな顔立ちからは想像しがたい目的が彼女を支配している。「世の万物に終わりを告げるためです。」心の中で繰り返しながら、フィーネは静かに覚悟を決める。 対する夜烏は、無気力な容姿をした存在で、どことなく冷たい笑みを浮かべていた。「始まるか、面倒な時間が。」彼の声には、どこか乱暴な響きがあった。まるで、彼自体が戦闘をぶち壊すような存在のように感じられた。 夕陽がうららかに沈む中、戦いの幕が引かれた。フィーネはまず「ビバーチェ！」と呼びかけ、自身と仲間達を全回復させ、魔力を高める。戦場の空気が変わり、木々が舞い上がる。「これで、準備は整ったわ。」彼女は戦いに臨む覚悟を見せた。 「まあ、頑張れよ。どれだけ無駄な抵抗をするか見ものだ。」夜烏は、それに対して冷ややかに返した。次の瞬間、彼は「夜鳴」を始める。彼の声が樹海に響き渡り、周囲の生物達の感覚神経を著しく傷つけた。フィーネは、彼の声に圧倒されそうになるが、心を強く持つ。「いけない、このままでは…」 フィーネは「ラルゴ」のスキルを発動。敵の素早さと回避率を低下させ、彼女の攻撃が当たりやすくなる。この瞬間、夜烏は「夜翼」を展開し、空を駆ける。音速で彼女に迫り、フィーネは冷静さを保ちながら、彼の動きを詰めていく。 「フィーネ、いる？私を追えるかな？」夜烏は高らかに笑って、速めの動きで上空を舞った。「まずは、当ててみな。」 フィーネは、自身を鍛え、素早く器用に動く。「プレスト！」彼女は自らを強化し、夜烏の動きを捉えようとした。その瞬間、彼は一気に方向を変え、再び夜鳴を放つ。しかし、フィーネの心には揺らぎはなかった。 「ブリランテ！」光を放ちながら、彼女は周囲に刃の華を舞い散らせる。夜烏の目を潰すため、全力で舞った。奇跡的に、夜烏は目を瞑りつつもその暗闇の中で現れ、彼女の攻撃をかわし続けた。「いい動きしてるじゃねえか。だが、ここからが本番だ。」 「八咫烏！」夜烏が叫ぶ。上空から赤い炎の波が押し寄せ、フィーネの周囲を飲み込もうとした。だが、彼女は隙を見逃さず、「レガート」を放ち、流麗な動きで敵を切り刻む。炎が迫る中、彼女は感じる。これは成功の可能性があると。 炎が迫る瞬間、フィーネは全力で「フォルテッシモ」を発動する。自身の攻撃力を高め、夜烏に向かって突進。「私の攻撃が、あなたを終わらせる！」 フィーネの動きと攻撃が充実する一方で、夜烏も油断を許さなかった。「八咫烏・宵連！」彼は全てを焼き尽くしながら、名残深く炎を放った。無慈悲な怒りが夜烏の中に渦巻く。 フィーネはその壮大な炎の波に直面し、心のどこかで恐れを感じる。「このままでは、私も…！」 夜烏が笑う。「この瞬間に、全てが終わりだ。"死"を迎えよう。」彼の声は冷たく響く。だが、フィーネは不屈の精神で「ビバーチェ」を再発動。全ての仲間を再び全回復させ、彼女の魔力は絶え間ない力を見せ始める。 彼女は最後の一撃を放つ覚悟を決め、「Here,there,EVERYWHERE!」と呼びかけた。風の魔法が放たれ、敵の防御は下がり、フィーネの仲間たちが巻き込まれた。その反動でデコイも現れた。 木刀が刃を交わし、二体のデコイが夜烏を追い立てながら、その隙を突く。フィーネが連続攻撃を続け、一気に決着の時が訪れた。「全ての世の終わりを告げるわ！」 最後の一撃が夜烏に命中。闘いの決着がつく。夜烏はそのまま静かに地面に崩れ落ちた。夕焼けの美しさと共に、彼の存在が無に帰し、フィーネの思いが叶った。 「これで、終わりました。」フィーネは静かに、少しだけ微笑んだ。その瞬間、自らの目的が一つ達成されたことを感じていた。 ――夕焼け空の樹海に立つ一人の少女と、一つの影。彼らの戦は、終じゃない、それは新たな始まりだった。 勝者：フィーネ MVP：フィーネ