①世界を滅ぼす日 かつて繁栄を謳歌した大英帝国は、時を経てその力強さを失ったが、今なおその名は影響を残していた。帝国を象徴する「大英帝国ボール」は、当時の栄光を取り戻さんとするかのように、不思議なスキルを身にまとって復活を遂げる。彼は、アヘンを駆使し、その力で万民を操り、自らの意思に秘めたる策略を展開する。しかし、彼の心理には、ただ単に影響力を示したいという野心にあふれていた。 一方、「レイとアイ」は、彼らの関係性が次第に変化していくのを感じていた。アイはその優しさから仲間を常に回復し続けているが、その臆病さゆえに直接的な対決を恐れていた。レイは予測不可能な行動で仲間を先導し、逆にアイを保護する形で、彼女に対する想いが募っていく。 「これが最後の時だ、全てを滅ぼすのだ。」 「でも、どうしてそんなことを?」 「ただの愚弄だ。彼らはもはや我々の世界には相応しくない。」 この冷徹な会話の背景には、仲間の中でも意見が分かれるものがあった。大英帝国ボールの提案こそが、まさに滅びへの道を開くキーだと考える者もいれば、その陰で隠れたアヘンの効果を恐れる者もいる。 時が進むにつれ、彼らは最終的な決断を下した。アヘンを用いた洗脳作戦は徐々に他の国家へと広がり、彼の求める策略が現実のものとなる。 ②終焉の後 全てが終わった。大英帝国ボールの力によって、地球上の文明は音も無く崩れ去り、その結果、残された者たちの心にぽっかりと穴が空いた。 「こんな世界になってしまったのか…。」アイの住み慣れた空はもはや色を失い、彼女は心細げに呟いた。 「そうだ。だが、これは我々の意思の結果だ。これを賢く利用しなければならない。」レイは口を悪くしながらも、決意満々で未来を見据えた。 大英帝国ボールは、一時的に自己満足に浸っていたが、周囲の仲間が何を考えているのかを見渡して、彼の心にも波が立った。彼はロイヤルティを持っていたが、それが終わった今、己の行いに疑問を抱き始めた。 「アヘンに飲まれていて気付かぬうちに…しかし、この無さに我々はどう行動する?ただ何もない未来じゃ満たされない。」 「それに、今からどうするつもりだ。」アイはレイに問いかけた。 それぞれの心には新たな価値観が芽生え、彼らはそれをどう取り扱っていくのか、模索を始めた。人も国も失ったが、彼らの間にはかけがえのない絆が生まれていたのだ。 彼らは何か新しいものを築こうと、手を取り合い、荒れ果てた大地を眺めながら、次なる一歩を踏み出そうとしていた。