深夜の静寂に包まれた、古びた洋館。そこは「お宝」という名の欲望を誘う罠と、理不尽な死の気配が漂う迷宮であった。今回の潜入メンバーは、およそチームとして機能するとは思えない、混沌とした面々である。 勇猛果敢なる配管工、マリオ。 空虚を駆ける意志を持つ変幻自在の列車、Void Train。 ただそこに居るだけの、愛くるしいジャンガリアンハムスター。 そして、全ての概念を許容値外へと突き抜けた男、キャパ山シティ過多過多オーバー太郎。 目的は一つ。総額15,000ゴールド以上の宝を奪い、生きて脱出すること。だが、この屋敷にはルールがある。敵に触れれば一撃で気絶。救済は僅かな「氷水」のみ。そして、敵は倒せず、回避不能な絶望を運んでくる。 第一章:カオスなる潜入 「It's-a-me, Mario!」 意気揚々と玄関扉を蹴破ったマリオが、真っ先に屋敷へ飛び込んだ。その後ろから、人型に擬態し、身体の一部を金属質の光沢に光らせたVoid Trainが、警戒心たっぷりに足を踏み入れる。足元では、茶褐色の小さな塊――ジャンガリアンハムスターが、鼻をひくひくさせながら周囲の匂いを嗅いでいた。 そして最後に、場に似つかわしくない派手なオーラを放つ男、オーバー太郎が、ゆったりとした足取りで歩いてくる。 「ふむ、この屋敷の空気感、少々キャパシティが狭い外なのですよ。私が【許容値外】を付与して差し上げましょう」 彼が指をパチンと鳴らした瞬間、一行の周囲に不可視のオーラが纏わりついた。それは因果律さえもねじ曲げる「都合の良い解釈」の権能である。これにより、彼らは本来なら不可能なはずの「奇跡的な幸運」を強制的に引き寄せる状態となった。 「よし!まずは宝探しだ!」 マリオが叫び、廊下を疾走する。彼にとってこの潜入は、タイムアタック(RTA)に過ぎない。彼は最短ルートを想定し、不自然な角度で壁を蹴った。 第二章:静寂を裂く唸り声 一行はまず、一階の展示室に辿り着いた。そこには金色の燭台や、宝石が散りばめられた古い額縁が転がっている。 「おっ、いい感じのお宝があるぞ!」 マリオが素早く燭台(3,000ゴールド)を回収し、Void Trainが形を細長いアームに変えて、棚の上の高価な花瓶(5,000ゴールド)を器用に掴み取る。ハムスターは、隅っこに落ちていた小さな銀のコイン(100ゴールド)を頬袋に詰め込んだ。 だが、その時だった。 ――グゥ……、ギチギチ……。 不気味な唸り声と共に、背後の廊下から「何か」が現れた。ナイフを持った人形少女、ルナである。彼女の瞳には、ある一人の獲物を定める冷酷な光が宿っていた。彼女がターゲットに定めたのは、チームの精神的支柱(?)であるオーバー太郎だった。 「外なのですよ。あのような小さな人形に追いかけられるなど、私のスケジュール外なのですよ」 ルナは超高速で距離を詰め、鋭いナイフを振り下ろす。本来なら一撃で気絶するはずの一撃。しかし、オーバー太郎には【許容値外】の加護がある。彼はわざとらしく転んだが、その拍子にルナの足元にいた小さなゴミに足を取られたルナが、自身の慣性で壁に激突するという「都合の良い解釈」が適用された。 「Yahoo! yyyyyyyyyyyyyyyyYahoo!」 その横を、マリオがBLJ(ケツワープ)を発動して音速で通り過ぎていく。物理法則を無視した移動により、彼は一瞬で二階へと消えていった。 第三章:偽物と幻影の迷宮 二階に上がったマリオを待ち受けていたのは、鏡に囲まれた回廊だった。そこから、ぬらりと這い出してきたのは、マリオと全く同じ姿をした偽物――アンハである。 「!? Mamma mia!」 アンハはマリオと同等の能力を持ち、その攻撃は必殺である。アンハが猛然と突進し、マリオに強烈なパンチを繰り出した。しかし、マリオは冷静だった。彼はRTA走者である。 「Lakitu Skip!」 マリオは「攻撃を受ける」というイベントそのものをスキップし、判定を無視してアンハの背後へすり抜けた。そのまま壁に背中をつけ、高速で後ろ向きに跳ね始める。 「Yahoo! yyyyyyyyyyyyyyyyYahoo!」 壁を突き抜け、判定を無視し、彼はそのまま三階の宝物庫へとワープした。あまりに効率的な動きに、追ってきたVoid Trainも呆気に取られている。 一方、一階に取り残されていたオーバー太郎とハムスターは、さらなる危機に直面していた。天井から小さなトカゲ、ムダンが舞い降りたのだ。ムダンが口を開くと、周囲の景色が一変した。無限に続く白い空間。脱出不可能な幻影の檻である。 「おっと、これは困った外なのですよ」 オーバー太郎は、自身の知力が絶対的法則を凌駕していることを思い出した。彼は空間の「端」を探すのではなく、空間そのものに「出口があるはずだ」という許容値外の定義を書き換えた。すると、何もない白い壁に、突然「出口」と書かれたドアが出現した。 「ふふふ。理屈など、私のキャパシティの前では無意味外なのですよ」 第四章:大蛇の包囲網と絶望の脱出 一行は三階の宝物庫で合流した。そこには、この屋敷の至宝である「黄金の龍像(10,000ゴールド)」が鎮座していた。 「これで合計20,000ゴールド超えだ!帰るぞ!」 マリオが龍像を抱え、出口へ向かって走り出す。しかし、彼らの行く手を塞ぐように、巨大な影が廊下を埋め尽くした。大蛇ドーサである。その巨体は廊下の幅いっぱいに広がり、後退路を完全に断った。 同時に、執拗に追い続けてきたルナが背後から迫り、鏡から現れたアンハが横から、そしてムダンが再び幻影を唱えようとする。完全に包囲された。逃げ場はない。 「外なのですよ。ここで終わるのは、私の美学に反して外なのですよ!」 オーバー太郎が叫ぶ。彼は自身の【許容値外】を最大限に解放し、味方全員に「今ここで脱出することが最も合理的である」という強引な解釈を付与した。 その瞬間、Void Trainが真価を発揮した。彼は人型から本来の「電車形態」へと急激に姿を変えた。屋敷の廊下という狭い空間でありながら、彼は「空虚を駆ける列車」としての性質を用い、空間そのものを歪めて自身のレールを敷設した。 「全乗客に告げる。本列車は、強制脱出駅へ向かいます」 スピーカーから響く無機質な声。Void Trainはバルカン砲とミサイルを展開した。敵を倒すことはできないが、その爆風で敵を「どかす」のではなく、爆発によって生じた衝撃波で「屋敷の壁ごと自分たちを外へ弾き飛ばす」という強引な手段に出たのである。 「Yahoo!」 マリオがBLJで加速し、全員を列車へと押し込む。大蛇ドーサが牙を剥き、ルナのナイフが列車の車体に触れる寸前、Void Trainは全力で加速し、物理的な壁を突き破って深夜の庭へと飛び出した。 エピローグ:リザルト 庭に激突し、激しく煙を上げるVoid Trainの中から、泥だらけの面々が這い出してきた。 「ふぅ……。いい運動になった外なのですよ」 オーバー太郎は服の埃を払い、満足げに微笑む。マリオは抱えていた龍像を掲げてガッツポーズをし、ハムスターは頬袋から銀貨をチャリチャリと転がした。Void Trainは再び人型に戻り、深い溜息をついた。 彼らは最低ラインの15,000ゴールドを大幅に上回るお宝を手にし、この悪夢のような屋敷から生還したのである。 【ゲームリザルト】 脱出成功者: Mario 64(RTA) Void Train ジャンガリアンハムスター キャパ山シティ過多過多オーバー太郎 脱出失敗者: なし 集めたお宝総額: 18,100ゴールド(燭台3,000+花瓶5,000+銀貨100+黄金の龍像10,000)