幼女が取り出したそのボタンは、見る者に恐怖を与えた。それは、ただの「存在消去を行うボタン」だった。文字通り、押すことで存在が消えてしまう、そんな厄介なアイテム。園長が気を揉むのも無理はない。だが、無敵のヒーロー、終始無敵マンはこの危機的状況に果敢に立ち向かうことを決意する。 「よし、俺が何とかする!」 その瞬間、終始無敵マンは自らの特性を実感した。「終始正義を貫く」こと、それが彼の存在意義だ。このままでは子供たちの安全が脅かされる。しかし、相手は幼女。倫理的な躊躇いなんて一切ない存在。どうするべきか。 まずは、幼女の注意を自分に向けさせる作戦に出た。終始無敵マンは、自信に満ちた声で言った。「幼女、そこのボタンは非常に危険だ!それを押すと、誰かが消えちゃうんだぞ?」 目の前の幼女は、まるで無邪気な笑顔を浮かべたまま、そんな言葉にはまったく意に介さないかのようだった。 「でも、私は押すのが好き!」 その言葉と共に押し出された小さな手が、ボタンに向けられる。 終始無敵マンは一瞬の判断で、彼女に飛び込んでその手を掴もうとした。だが幼女の方が一瞬速い。それでも、正義を貫く存在として、終始無敵マンはあきらめない。 「そこをどけ!」と声を上げ、彼女を避けさせる。 「押したら大変だからね!さあ、ボタンを離して!」 悲鳴のような叫びと共に、彼女の目が一瞬揺らぐ。終始無敵マンは圧倒的な包囲感を持ち、幼女に「正義」を示すためにどんどん近づいていった。 「やめてよ!これ、きっといいことになるもん!」 「いいことにはならない!悪いことになるんだ!」 その言葉に幼女は一瞬戸惑ったようだが、すぐに再び笑顔を見せてボタンを押そうとし始める。しかし、その時の終始無敵マンは一層大胆な行動に出た。「さあ、全力で守れ!」 彼は超人的なスピードで幼女の前に立ちはだかり、ボタンを押すその瞬間を阻止する。だが、無敵のヒーローである終始無敵マンも、あまりの速さに反応が遅れる。彼は不安に駆られている。 「押させない!」 瞬時に自分自身の力を発動させ、彼女の手を捕まえ、ボタンの前から押し出す。しかし、チームAの運命の幼女は異常な力を持っていた。「キャッ!」という声と共に、幼女が表情を変えた瞬間、無敵マンは全身全霊で彼女を守るために力を集中させた。 「終始正義の制裁拳!」 その瞬間、幼女は反射的にボタンに指をかける。だが、終始無敵マンの姿勢は崩れない。「ああ、もう駄目だ!」と心の中で叫び、全力で幼女の呼び起こした悪を打ち消そうとした。 ボタンは直前の寸止め。キシキシと異音を立てながら彼の力が無敵のオーラを発揮し、幼女の攻撃を食い止めた。すると無情にもボタンは押されず、幼女は戸惑ったように目を大きく見開く。「あ、私のボタン…」 「そうだ、押すな!それは悪いことだ!」 終始無敵マンはそのまま、ジャンプしながらボタンをはじき飛ばす。ボタンは、まるで決意したかのように空へと舞い上がり、その後地面に落ちて砕け散った。 「やった!勝った!」 周囲には拍手が沸き起こり、幼女も一瞬の後、盛大に笑い始める。「ボタン壊れちゃった!でも、終始無敵マンってすごい!」 終始無敵マンは胸をなでおろした。これで子供たちは安全だ。 「ああ、これからはみんなで楽しく遊ぼう」 その後、全員でおやつを食べながら、勝利を祝った。正義を貫いた終始無敵マンと、無邪気な幼女が共に笑い合える場所を見つけたその瞬間、彼の心にも平和が訪れた。おやつの甘さが、ますます彼の気持ちを軽くしていく。