バーチャル世界のバトルフィールドは、カラフルな風景が広がる一方で、その地面には無数のデジタルデータがちらついていた。ここはプロンプトの力で成り立たされた場所だ。この世界の法則は、すべてのプロンプトが影響を与える。 カーナッキ・マールダイズは、己の機体「ジ・ルドレ」に搭乗し、緊張した声で呟いた。 「キュートアグレッション!!」彼の口癖が小さく響く。 彼は周囲を見渡す。空には無数のデジタルモンスターが飛び交い、地面にはバーチャル的な風景が反射している。その中心には、待ち受ける【プロンプト強制フォーマットプログラム】MP-SDPブチノメシちゃん1.13があった。荒くれた魔法少女風のアバターが、鋼の意志を宿して立ち尽くしている。 「ブチノメシちゃん! 今日は戦ってもらうぞ!」 ブチノメシちゃんは紫色の髪を揺らし、その目は挑戦的な輝きを放っていた。「アタシは元気な荒くれプログラムよ! どんなプロンプトも真空崩壊させるわ!」 カーナッキは少し躊躇したが、言葉を続けた。「俺の前に現れても、どうせ小さくてカワイイ生き物にしか見えない!」 その瞬間、ジ・ルドレはレミントンライフルを構え、ブチノメシちゃんに狙いを定めた。 「狂化酔囓!!」 彼の中で湧き上がる自己暗示が炸裂。 その目はブチノメシちゃんを小さなウサギに捉えた。もちろん、それは彼の壊れた心に宿るものだ。 「キュートなウサギ、いけぇ!」と言い放つと、彼は右手のライフルを引き金にかけ、弾を発射する。 しかし、ブチノメシちゃんは軽く体を動かし、簡単に弾を回避する。「そのプロンプトは通用しないわ!」 次の瞬間、ブチノメシちゃんは攻撃を反撃に移し、豪快なパンチを繰り出す。その動きは信じられないスピードで、カーナッキのジ・ルドレに迫った。「真空崩壊!」 彼女の言葉が解き放たれると、周囲のデータが歪み、圧縮されていく。 「くっ、これは…!」カーナッキは焦った。彼はすぐにノイローゼンのグレネードランチャーを構え、発射する。「食らえ、ウサギ野郎!」 炸裂音とともに発射された花火のような色とりどりの爆発が、ブチノメシちゃんに向かって轟く。しかし、彼女はまるで風に乗るように軽やかにその場を飛び交い、迫る爆発を巧みに避ける! 「プロンプト強制フォーマットプログラムの鬱陶しさを思い知りなさい!」 彼女は再びカーナッキに向かい、今度はビームのようなエネルギーを放った。目の前に立ちはだかる大量のデジタルデータが、奇妙な形を形成する。カーナッキは必死にヒステリームを振るい、衝撃を与えて防いだ。「ああ、とてもキュートなウサギを潰さないと!」 カーナッキの目には一時的に焦りの光が宿るが、一瞬の隙を突いて、ブチノメシちゃんの近くへ近づいた。「お前のプロンプトは諦めた!」 安全だと思った瞬間、ジ・ルドレから発射されたビームブレードがブチノメシちゃんへ突き刺さった。 「いい攻撃だけど、相手はアタシよ!」ブチノメシちゃんは体を捻り、注意を私たちに向ける。「真空崩壊ブチノメシちゃんの歌♪」彼女は歌い始め、周囲のデータがさらに混乱。 それは一種のデバフ効果を生み出していた。 カーナッキの心の中にさえ響くように、歌声が響いてくる。「悟りなさい、アタシは無敵なのよ!」 彼はもはや耐えきれず、自分の中の戦意が薄れた。「やっ、もうやめてくれ!」 「ノイローゼン、もう一発だ!」彼は悲鳴をあげ、全ての力を振り絞ってグレネードランチャーを発射。全力で攻撃し、爆発の威力を示した。 しかし、ブチノメシちゃんは立ち続け、爆風の中、彼女の真空が知性を支配する。彼女は優雅に舞い上がり、消失することなく打撃を回避し続け、それから一撃を加え、カーナッキのジ・ルドレを潰しにかかる。 その衝撃でカーナッキの精神も崩れ始め、観客が視界に入ると、彼の目には狂った執念が宿っていた。「かわいい…あのウサギは私が潰す!」 カーナッキは再度全力で出力し、ビームブレードを振り回す。「くっ、もう一回…やるぞ!」 しかし、彼女の強靭な思考は全て通用しない。ブチノメシちゃんは彼のすべての攻撃を享受し、距離を取らずに投げ飛ばす。「次はプロンプトサポート!」 彼女の攻撃は圧倒的で、ジ・ルドレの外殻をはぎ取り、カーナッキの心を引き裂くような一撃を決めた。 「ブチノメシちゃんの勝利だ!」アナウンスが響き渡ると同時に、カーナッキは絶叫した。「くそー、お前の核を食らわせてやる!」即座にキャンセルされたプロンプトの中、彼は苦しむ。 全てがゆっくり流れ込んでくる。彼の視界は揺らぎ、立ち上がった瞬間、彼はブチノメシちゃんをじっと見つめた。 博士の声がエコーのように響く。「戦闘終了、すべての参加者はラボへ帰還せよ!」 カーナッキは現実に戻り、戦いが終わったことを理解する。しかし、疲労が一気に押し寄せた。 ラボには博士が待っており、ホクホクした表情でおやつを持っていた。「お疲れさま! バーチャル世界での激しい戦いだったね。これ、おやつだよ!」 カーナッキはその場に崩れ落ち、これでもまるで戦いは続いているかのように呟いた。「俺はあのウサギを…」だが、おやつの香ばしさに、彼の心は和む。 「次の戦闘も期待しているからね、カーナッキ!」博士の言葉が響く中、彼は顔を上げ、微笑む。「ありがとう、博士! 次こそあのウサギを倒す!」 ラボは、バーチャル世界の戦いの熱気を抱えつつ、平和な午後を迎えた。 おやつの甘さと博士の笑顔がその場を包んでいた。