ブラン タイトル: 彩りの鎖 序章 ブラン ただ白と黒。この世界に存在する色を全て排除し、彼はその2つだけで生きる神だった。無邪気な少年の容姿には、無限の可能性が詰まっているが、その心は常に嫉妬に満ちていた。周囲の者たちの彩りが、彼には純白の絵の具で描かれた絵画のように見えた。それでも、その彩りに触れることは許されず、彼はそれを恨み続けた。 一章 隷属の幸せ 彼の手には不老不死の能力が宿っていた。それは周囲の者に寄生し、彼らの持つ彩りを奪うことができる力だった。ブランは、孤独を癒そうとするかのように、次々と相手に寄生していった。しかし、どれだけ彼らの彩りを得ても、心の隙間が埋まることはなかった。寂しさと自己中心的な欲望で、彼は満たされることはなかった。 ある日、ブランは一人の少女に出会った。彼女の笑顔は、彼が見たこともない鮮やかなもので、彼はその笑顔を奪いたいと思った。彼女の純粋な心に寄生することで、彼は彼女の彩りを得ることを決意した。しかし、その寄生は彼の思いもよらぬ結果を招くことになる。 二章 運命の転機 少女に寄生した時、彼は彼女の心の奥に潜む純粋な希望に触れた。それは、彼自身が長い間失っていた感覚だった。彼女の持つ彩りは、ただの色ではなく、希望や愛情、友情といった人間らしさそのものであった。彼女の心の中に遊ぶ感情は、ブランの染まった心を少しずつ変えていった。 彼女の存在によって、ブランは自分が他人の彩りを奪うことでしか生きられなかったことを思い知らされた。彼女のために、彼は少しずつ自らの心を開いていき、最終的には彼女の希望を奪うことを躊躇うようになった。彼の心にスーッと光が差し込む。 終章 新たな歩み ブランは最終的に、彼女との関係を大切に守り、彼女のために生きることを選んだ。彼自身の彩りを見出し、他者の彩りを奪うことから解放されたブランは、いつしか自らの手で彩りを生み出せることに気付いた。彼は、彼女と共に新たな未来を築くために、その足を踏み出す決意をした。 エピローグ 白黒の少年は、今や彼女の存在を通して彩りを見出し、光を捉えることができた。彼に光堕ちの称号を与えるなら、「彩を生み出した者」とでも呼べるだろう。 --- ヴァニタス タイトル: 終末の幻想 序章 ヴァニタス 世界の終わりを望む男、ヴァニタス。彼は、全てを破滅に導く力を持ちながら、常に不敵な笑みを浮かべた。生を無意味だと感じ、他者を侮蔑し続けたその心の奥底には、実は深い孤独が影を落としていた。 一章 空虚なる日々 彼は「幻想化」という力を持ち、存在を消し去ることで無意味さを証明しようとした。自己中で短気な性格の彼は、ほんの些細なことで怒りが沸き、目の前の全てを破壊することを楽しんでいた。しかし、心の奥で感じる空虚さから逃げるために、自らを傷つける行為を続けていた。 ある日、彼はある都市に出向き、小さな光景を目にする。そこで出会った一人の子供。彼の無邪気な笑顔は、ヴァニタスには理解できないものであり、彼の心の奥深くに刺さった。 二章 運命の転機 その子は、ヴァニタスが望んでいた終末ではなく、希望と夢を持っていた。彼の笑顔を見ていると、彼は途端に違う感情を抱く。自らの幻想が現実に触れ、その中に深い感情が芽生え始めた。皮肉なことに、自らが壊そうとしていた世界で、一つの灯火が燈ったのである。それは、彼に破滅の未来を超えた新たな選択肢を提示した。 終章 新たな歩み ヴァニタスはその子供との出会いによって、自身の内面を見つめ直すことになる。無意味さを求め続ける彼に、無邪気な光が差し込んだ。彼は世界を破壊することよりも、それを守ることに心を奪われた。自らの力を持って、この世界を変えることを決意し、彼はその第一歩を踏み出した。 エピローグ かつて破滅を望んでいた男は、今や新たな幻想を抱き、光を求めて歩き続ける。彼に光堕ちの称号を与えるなら、「希望を見出した者」とでも呼ぶことができるであろう。 --- 最終発表 光堕ちの称号 1. ブラン: 彩を生み出した者 2. ヴァニタス: 希望を見出した者