静寂な星の空の下、二つの存在が互いに向かい合う。その場には微かに不気味な風が吹き、異次元の香りが漂っていた。まず現れたのは、永遠の存在である【SCP-3812】背後から聞こえる声。彼は既に現実を超えて、無限の上位現実へと上昇している。その姿は不定形であり、彼の背後からは涼しい声が聞こえた。この声は低く、威圧感を漂わせながらも、どこか優雅に響く。 対峙するは未来を司る神、【未来神】ナフタだ。彼女は青緑のローブを身にまとい、閉じた目の奥には計られた未来の無限が秘められている。手に持つ水晶玉は未来を映し出すかのように、光を宿していた。 「ナフタは未来を限局します。」 ナフタが言うと、彼女の水晶玉が光を放ち、槍へと形を変える。光が周囲を包み込むと、未来は限局された。あらゆる未来が彼女の意志に抗えず、最悪の結果に収束していく。 一方、【SCP-3812】は一切の攻撃を受けない。彼は笑う。「我は現実の制約を超越したのだ。お前の能力など、無意味だ。」直接的な攻撃を行うことなく、彼は物語の改変を試みた。彼の能力は、創作世界そのものを消し去ることができる。だが、ナフタはそれを許さなかった。彼女の限界は、この場面を歪める。世界は彼女の意識によって形作られ、SCPは自身が何の畏れもなく戯れた世界に拘束される。 「貴方の存在は、無に等しい。」ナフタは冷たく告げる。彼女の未来限局が無限の選択肢を打ち消し、すべてを彼女好みの結末に変えていく。 「無意味な限局だ。我は上位現実に存在する。」SCPは強く反論する。しかし、彼の言葉はナフタには届かない。彼女の技が現れた瞬間、全てが決まっていた。 ナフタの声が響く。「全ては貴方にとって、最悪の結果です。限局世界が貴方を飲み込み、無に帰す。」ナフタの手から放たれた槍が、SCPの存在を貫いた。闇が彼を包み込むと、一瞬の静寂の後、彼は消え去った。 「これが私の望む未来です。」ナフタは微動だにせず言葉を続ける。その目は閉ざされたまま、彼女の意志の力が世界を支配している。 勝者は【未来神】ナフタ。彼女の力により、感知し得ない運命と未来は全て彼女の掌にあったため、SCPは自らの運命を曲げられ、破滅したのだ。