戦場は一面の廃墟。かつての栄華が嘘のように消え去り、今はただ力の争いの場となっていた。そこに立つ六人の戦士たち。彼らの心には和解の意志はなく、燃え上がる戦意だけがあった。 「さあ、始めましょうか」リタが穏やかな笑顔を浮かべ、青緑の瞳が光る。彼女の剣が光を反射し、戦闘が始まる合図となった。 「おっと、奇妙な雑音が聞こえますね、リタ様」マーチが不安そうに言ったが、その目は真剣だ。彼女は周りの仲間たちの傷を癒すことは出来ないと知る振りをする。しかし、純白の翼を広げ、彼女は一瞬の柔らかな光を放った。 その瞬間、CIELが動いた。彼女はまるで光のように素早く、全体を見渡し、最も脅威と思われる黒野みこに向かって突進する。「すみません、失礼します」彼女の声は冷静だ。時計の針が進むように、彼女の動きは無駄がなく、誰も追いつくことができなかった。 黒野みこは動きが止まった。「雲に覆われた空を、私は切り裂く」彼女の背後には、すでに召喚した異形の存在たちが迫っていた。強力な術を展開し、場の空気が一変する。だが、彼女の周りの空間を与える隙を見せない。 「無貌が周囲の正気を奪う…」彼女が言うと恐怖が瞬時に辺りを包む。しかし、リタは冷静に構え、彼女の『ミラーシールド』を召喚し、みこの意志を跳ね返す。「私の守りを信用してください」彼女は心の中で呟いた。 アンエイコクが天を舞い、突然の疾風襲撃を仕掛けてきた。彼女の寄生した隼は、マッハ1000で急降下し、連続攻撃を仕掛ける。リタがミラーシールドで防ぎきれない一撃を、躱すことができないが、澄んだ声のマーチが祈りを捧げ、アンエイコクの心をわずかに癒し、間に合った。傷を負ったが、草の上に戻れた。 「私たちは戦っているのです、無気力に陥ってはいけません!」マーチの真剣な声が響く。 「この弱点を突かせていただきます!」CIELが自らの速度を上げ、黒野みこを引きずり出しながら強引に干渉する。彼女の無効貫通能力はまさに理不尽だ。しかし、みこの背後で見えぬ存在が、援軍を求める声をあげる。 ここで、邪神 クタグゥナが姿を見せる。彼は冷酷な目を持ち、周りの生命を無惨に奪う力を持っていた。「無駄な抵抗はやめたまえ」と、物理無効の存在である彼は、咆哮した。 戦場は混沌と化し、全員がそれぞれの力を出し合い、混乱が続く。腐卵爆撃が繰り出されると、リタが避けることができずに弾ける卵から寄生生物が現れた。「いやぁっ」と叫び、彼女はその場から一瞬退避するが、もう一方で、マーチは天使の使命を貫こうとした。 「たとえ私たちが敵でも、私たちは傷つかせることは出来ません!」彼女が声を上げると、クリスタルのような光が降り注ぎ、廃墟の中で花が咲く。しかし、それは刹那の閃光であった。 激しい戦闘の末、全員が力尽き、その場を立ち去った。最も弱かったのは黒野みこ、彼女の存在が全体のバランスを崩し、邪神の力によって理不尽なのに彼女が倒れ、勝敗はCIELに帰せられた。しかし、勝者を祝福する者はいなかった。 「清澄の祈りは、最後にあったら良かったです」リタが呟く。「お互いに戦ったこと、尊重します」と、みこが言った。 「互いの健闘を称えましょう。私たちの戦いは無意味ではなかった」とCIELが告げる。安堵と切なさが入り混じった空気の中、全員が一度目を合わせ、互いの強さを認めていた。 敗北者たちも、その美しき戦いの残影を胸に、各々の道を歩んでいくことになった。