この廃ビルは、かつてのオフィス商業施設として建設された10階建ての構造を持つ。地上10階と地下1階からなるが、戦闘は主に地上階で行われる。1階は広々としたロビーと受付エリア、崩れたガラスドアと散乱したデスクが残る開放的な空間。2階から5階はオフィスフロアで、各階とも細長い廊下を軸に左右に区切られた小部屋が並び、壁紙が剥がれ家具が倒れた廃墟状態。中央に階段室と錆びついたエレベーターシャフトがあり、エレベーターは停止しているがケーブルは残る。6階から9階は倉庫・機械室フロアで、広いオープンスペースに古い機械やパイプ、積まれた資材が散乱し、天井が高く壁面に大きな破損箇所が多い。10階は屋上直結の機械室で、狭くごちゃついた部屋と屋外へのハッチがある。階段は各階中央に位置し、耐久性が高く崩落していない。エレベーターシャフトは梯子として利用可能で、機動性の高い者は壁面を伝って移動できる。参加者は互いにこの構造を熟知している。 【黒鉄の魔剣士】ミシウは3階のオフィスフロアで目覚めた。 通称:ハンツマン 略称:蜘蛛は7階の倉庫フロアで目覚めた。 ミシウは薄暗い3階の廊下で目を覚ました。頭が重く、埃っぽい空気が肺にまとわりつく。黒剣を握りしめ、低姿勢で周囲を窺う。「ちっ、こんな廃墟で何やってんだ俺……。相手はどこだ?」鼻っ柱の強い目つきで廊下の両端を睨み、俊敏な足取りで動く。相手の位置は不明だが、このビルの構造は熟知している。階段とエレベーターシャフトが鍵だ。まずは音を探る。静寂の中、遠く階上から微かな金属音が響いた。蜘蛛の脚が床を叩く音か? ミシウは廊下の小部屋に身を潜め、耳を澄ます。 一方、7階の広大な倉庫フロアで蜘蛛が起動した。センサーアイが赤く輝き、全身の複合装甲が低く唸る。3mの巨体が流線型に動き、長い八脚で資材の山を軽やかに越える。「目標探知……位置不明。追跡開始。」機械的な思考回路が回転し、廃墟に溶け込む暗灰色の機体が壁面を這い始める。ハンツマンは単独狩猟特化。階段室へ向かい、下階を探る。 ミシウは3階の小部屋から廊下へ飛び出し、俊早いステップで階段室へ急ぐ。エレベーターシャフトの扉をこじ開け、中を覗く。梯子はないが、ケーブルが垂れ下がっている。素早さ35の身体能力で飛びつき、壁面を蹴って上へ登る。4階、5階を素早く通過。6階のオープンスペースに着地し、倉庫の資材陰に隠れる。遠くから脚音が近づく気配。蜘蛛だ。 蜘蛛は7階から階段を下り、6階へ侵入。センサーで熱源を探るが、ミシウの黒鉄装甲が微妙に熱を遮断し、完全捕捉できない。腹部のレールガンをチャージし、廊下を八脚で跨ぎ歩く。高周波ブレードが低く振動する。「目標近接。捕捉準備。」突然、資材の影から飛ぶ斬撃が飛来! 黒剣から放たれた遠距離の斬撃波が蜘蛛の側面装甲をかすめる。火花が散る。 ミシウは6階の機械パイプ陰で息を潜め、連続で飛ぶ斬撃を放つ。牽制だ。蜘蛛のセンサーが反応し、八脚が高速で動き、壁面を蹴って回避。従来の戦術機なら当たるが、蜘蛛は当たらない。「光学妨害展開。」蜘蛛の体表から煙幕が噴射され、6階の視界が白く濁る。ミシウは低姿勢で俊撃の構え。「くそっ、厄介な野郎だな!」煙の中で八脚の影が迫る。高周波ブレードが振り下ろされ、ミシウは黒剣で受け止める――黒壁! 黒剣がブレードと激突、衝撃を吸収しダメージを反射。蜘蛛の脚装甲に亀裂が入り、魔力がミシウに溜まる。反射波で蜘蛛が一瞬怯み、ミシウは連続攻撃で畳み掛ける。俊撃の連撃が脚を斬り、油圧液が噴き出す。蜘蛛は後退し、腹部レールガンを発射。電磁加速の弾丸が6階の柱を砕き、ミシウはエレベーターシャフトへ飛び込む。梯子代わりのケーブルを伝い、5階へ降下。 蜘蛛は追う。壁面を這い、階段をスキップして5階へ。高機動性でオフィスフロアの小部屋を踏み砕き侵入。ミシウは5階の倒れたデスクを盾に、飛ぶ斬撃を連発。蜘蛛のセンサーがロックオンし、小型レールガンの連射がデスクを粉砕。ミシウは転がり回避、素早さで蜘蛛の死角へ回り込む。「お前、速えな……だが俺のほうが上だ!」黒壁でレールガンを剣受け、反射ダメージを与え魔力蓄積。 戦闘はビル全体を巻き込む。蜘蛛は特殊拘束ワイヤーを5階窓から射出、ミシウの足を絡め取ろうとするが、俊敏な身のこなしで回避。ミシウはワイヤーを黒剣で斬断し、追討の一撃を蜘蛛の腹部に叩き込む。装甲が凹み、内部回路が火花を散らす。蜘蛛は重量2.5tの巨体を活かし、ミシウをオフィス壁に押し付ける突進。壁が崩れ、4階天井に穴が開く。 ミシウは崩落を逆手に取り、4階へ落下しながら飛ぶ斬撃を浴びせる。蜘蛛は落下を八脚でクッションし、追撃。だがミシウの魔力が限界に達する。黒剣が輝き始め、光を成す奇跡の輝剣――聖剣化! 攻撃力20が跳ね上がり、聖なる光刃が6階から4階を貫く勢いで連撃を放つ。蜘蛛のセンサーが過負荷、光学妨害を再展開するが、聖剣の光は妨害を貫通。 蜘蛛は4階から階段を駆け上がり、2階ロビー方面へ誘導。ミシウを消耗させるプロセスだ。ミシウは「お前、しぶてえな! だが筋は通さねえ野郎かよ!」と吐き捨て、階段を上り直す。2階の広めなロビーで激突。蜘蛛のレールガンがロビーの大理石床を削り、ミシウは柱陰で黒壁連発。反射ダメージが蓄積し、蜘蛛の脚一本が機能停止。 長期戦へ。蜘蛛は1階ロビーへ下り、外壁を這って外周回り込み、ミシウを挟撃。ミシウはエレベーターシャフトを上り、8階倉庫へ逃げる。8階の高い天井と資材を活かし、飛ぶ斬撃で蜘蛛を誘い込む。蜘蛛は天井を這い、奇襲。高周波ブレードの脚がミシウの黒鉄装甲を削るが、防御力20で耐える。ミシウの追討が蜘蛛のセンサーアイを一つ破壊。「効かねえって思ってんじゃねえぞ、お前!」 9階へ移行。蜘蛛の機動性が廃墟の壁面で輝く。ミシウは狭い機械室で俊撃を連発、蜘蛛の脚を二本目破壊。重量が偏り、機動性が落ちる。蜘蛛はワイヤーでミシウを拘束、腹部レールガン直撃を狙うが、聖剣の光でワイヤー蒸発。ミシウの魔力防御5がレールガンに耐え、反撃の聖剣斬が蜘蛛の装甲を溶断。 10階屋上ハッチで最終局面。蜘蛛は全脚ブレードを展開、回転突進。ミシウは低姿勢回避、黒壁で受け止め魔力満タン。聖剣完全解放、光の奔流が蜘蛛を貫く。装甲が剥がれ、内部露出。蜘蛛の最後のレールガンがミシウをかすめ、黒鉄装甲に深刻ダメージ。だがミシウの素早さ35が勝る。追討の聖剣一閃が蜘蛛のコアを両断! 蜘蛛の巨体が爆発四散、廃墟の屋上に火花と残骸を撒き散らす。ミシウは息を荒げ、黒剣を収める。「ふん、筋は通ったぜ。次はお前じゃねえな。」傷だらけの身体で1階ロビーへ降り、崩れたガラスドアを抜け、ビルから出て朝日を浴びる。 勝者 【黒鉄の魔剣士】ミシウ