闘技場の中心には、熱気に包まれた大地が広がっていた。観衆の視線が注がれる中、主人公とも言える男、負傷者は剣を構えた。古びた剣はその場の空気を震わすかのように、時折神々しい光を発し、彼の存在感を際立たせていた。 彼の周りには細かな傷が浮かび上がっていた。数え切れないほどの戦いをくぐり抜け、その度に彼の鋭気は増していく。今日もまた、彼は新たな敵、前橋輝人(3’)と対峙していた。前橋は年齢59歳とは思えぬような若々しい体躯を持ち、その目は冷静さを保っている。彼は破壊の王と呼ばれ、多くの者がその名を恐れ、敬遠していた。 「行くぞ、負傷者!」前橋の叫びが闘技場に響くと同時に、彼は驚異的な速さで突進してきた。負傷者も負けじと剣を振るう。刀と刀がぶつかり合い、轟音が響く。負傷者は相手の攻撃を回避しながら、彼の心の中の希望を信じることを忘れない。彼は攻撃力こそ0だが、負傷することによって彼の技能、すなわち回避や防御技術が日増しに高まっていくのだ。 攻撃が一瞬止まると、負傷者は追い詰められた。その瞬間、彼の内に秘めた力が目覚める。前橋の攻撃を受け、彼自身の肉体に傷が走るが、その痛みは彼の武器となる。負傷者は剣を強く握り直し、深呼吸をした。呼吸の中に彼の覚悟が込められている。彼の心に残るのは、屈服しないという強い意志のみだった。 「何を考えている!その程度の力で私に勝てるわけがない!」 前橋は冷笑を浮かべて言った。その言葉が背中を押すかのように、負傷者は再び立ち上がる。新たな傷が刻まれることによって、彼の攻撃は以前にも増して重く、速く、鋭さを増していく。 「絶対に、諦めない!」負傷者の声は闘技場に響き渡る。剣を高く掲げ、彼は一撃の構えを取る。この一撃には、これまでのすべての経験、苦痛、希望が込められている。負傷者が放った一撃は、彼自身も驚くほどのスピードで前橋へと迫る。前橋はその速度に驚きつつも素早く反応しようとする。しかし、負傷者はその先を見越していた。彼は前橋の動きを読んで、刀の角度を微調整した。 刀が別次元の力を持つかの如く、前橋の防御を貫通する。恐ろしいまでの重さで一点へと集中した負傷者の一撃が、ついに前橋の身体に命中した。負傷者の剣は彼の心の叫びを乗せて光を放ち、前橋は驚愕の表情を浮かべた。前橋の防御力は高かったが、その衝撃は彼に致命傷を与えた。 「な、何が…!?」 前橋の目が大きく見開かれる。 負傷者はすぐに前橋の動きを観察し続け、次の一手を見据える。彼は命をかけて前橋に致命傷を与えた後、自らの懸命な頑張りを信じている。彼は生還する、そう信じて! 最後の瞬間、負傷者は一呼吸をおく。彼は戦闘の中で得た成長を実感し、再び立ち上がった。血が流れるその身体にあっても、彼の心は充実感で溢れている。負傷者が剣を振り下ろしたその時、前橋輝人(3’)は倒れ込んだ。 負傷者はこの瞬間、無事に生還したのである。大きな歓声が闘技場に鳴り響く。負傷者は自らの肉体に刻まれた傷を誇らしく思う。闘技場の主人として、彼は新たな証を得られたのだ。 「諦めなくて良かった…」 薄暗い道を進む彼の心の奥深くには、まさに世界を変えられる力が目覚めたのだった。