薄暗い空間に目を覚ました結華は、自身がどこにいるのか確認するために顔をしかめた。彼女は廃ビルの5階で目が覚めた。周囲はわずかに崩れた壁紙と所々に塞がれた窓から漏れ込む薄暗い光で埋め尽くされていた。隣の部屋からはかすかに音が聞こえる。廊下の向こう側には階段とエレベーターがあるのが見えた。エレベーターは稼働していないのだろう、無音のまま壊れた姿を見せていた。 彼女の鮮やかな金髪は赤いリボンで結ばれ、赤い目は自分の持つ魔力を感じ取っている。異常な魔力量を持つ彼女にとって、この状況は戦いの舞台でもあった。 対するオーエラ・ヲーラナは、廃ビルの10階で目を覚ました。彼は自身のお面を確認し、周囲に漂う緊張感を感じ取る。赤髪が黒ローブの中で揺れ、冷静な彼の眼差しは状況を瞬時に分析していた。このビルにいるのは彼一人、そして結華。その存在を把握した瞬間、彼は戦闘の準備を始めた。 結華は廊下を駆け抜け、隣の部屋へと足を運んだ。彼女は特に好んだ光学攻撃魔法を使えば、敵を一瞬で消し去ることができる。彼女の目は未来を見据え、戦う覚悟を固めていった。そのとき、彼女がいるフロアの隣のフロアから、物音がした。 廃ビルの内部は、部屋が見渡せるほど傷んでいるが、結華はそれを利用することにした。彼女はスキル「結束」を使い、屋根の狭間から隣の階へと繋がるワームホールを生成した。彼女はその瞬間移動を利用して、オーエラに近づこうとする。だが、オーエラは冷静にこの動きを見過ごさない。彼が持つ未来視のスキルが役立つ瞬間だ。 オーエラは、結華の動きを瞬時に予測し、彼女が移動してくるフロアのドアを事前に把握していた。彼は自身の魔力量を最大限に引き出すため、「悪師権堕天解放」を発動し、全ての能力を極限にまで引き上げる。「行動を変える力」を感じた彼は、結華がドアを開けた瞬間に、その場所へと突如現れた。 「計算通りだな、結華。君の明るさとは裏腹に、こっちはあっさりした結果を導き出せそうだ。」 結華は驚きながらも、すぐさま反応して魔法を発動した。光の矢が彼に向かって飛ぶ。しかし、オーエラはその魔法を反転させ、結華自身へ向けた。彼女は瞬時に防御魔法を発動し、光の矢は砕ける音をたてたが、その衝撃は彼女を僅かに押し返した。 「いい腕だ。しかし、もっと考えないと、このペースでは負けるのは君の方だ。」 オーエラの声には余裕があった。結華は彼に挑戦するように再びワームホールを繋げ、距離を取る。さまざまな思惑が交錯する中で、彼女の決意は揺るがなかった。 力を合わせ、彼女は更に大きな光の球を生成し、オーエラに向けて投げた。彼女の持つ魔力によって、それは圧倒的な威力を持つ攻撃に変わる。オーエラは未来視で見る結華の攻撃を事前に回避しつつ、その周囲の物を反転させ、周囲の破壊物を利用して彼女を攻撃し返した。 結華はその流れに乗りながら、次の手を打った。再び「結束」を発動させ、自身の魔法を強化し別の現象や事象を生み出し始める。オーエラは彼女の動きを見てとり反撃を急ぐ。これはまさしく知略の戦いであった。 数時間が経過し、二人はそれぞれ疲弊していった。しかし、戦闘は終わらなかった。オーエラは未来視と反転現象を駆使し、結華の攻撃を一つ、また一つと対策していたが、彼女もまた一筋縄では行かない。結華は強化された攻撃で彼を捉える隙を見抜き、オーエラに強力な攻撃を仕掛け続けた。 戦いは決して優位に進まない。結華は常にオーエラに苦しめられ、オーエラは彼女の火力の前に防戦の姿勢を崩すことができなかったが、互いに損耗していた。 最終的に、セオリーを反転させる時が訪れる。オーエラは未来を視る力を使い果たし、一瞬の隙を結華は見逃さず、最高の火力で彼を撃ち抜くことに成功した。彼の口からは驚きすら覗かせた。 決着の時。オーエラは静かに倒れ、結華は安どの息を漏らした。周囲の静寂が彼女を包み込む。 結華は廃ビルの10階からエレベーターで下り、無事にエントランスの扉を押し開く。日差しが彼女を包み込み、大空へと飛び出した。彼女の鮮やかな金髪と赤い目が、全ての戦いの後、輝きを取り戻していた。その姿は、今や勝者の風格を漂わせていた。