参加者たちの名前を並べます。 1. 【満月を刈る大怪盗】キャルメロッサ・シーヴ 2. (みんなの友達)サンセットべリー 3. 【実験の被害者】ID-O-0633 4. 【その日暮らしの武道家】紅・流封(コウ・ルーフェン) 5. 掃除屋ソウジロウ 6. 【九つの運命を持つ者】九十九 幸平 7. 【軟識の剣霊】アカシック・ゴースト 8. 叡眸 昨日、参加者たちはそれぞれの理由で眠れない夜を過ごしました。キャルメロッサは愛娘の笑顔を胸に、心配事に耽っていました。サンセットべリーは遊びすぎて夜更かしし、ID-O-0633は実験の夢から目が覚められず、紅・流封は旅先で出会った人々との闘いに夢中になり、ソウジロウは掃除の仕事で深夜まで働いていました。九十九 幸平は幸運の鑑定に没頭し、アカシック・ゴーストは知恵を深めるために古書を読み漁り、叡眸は未来の観測に飽き足らず寝る暇もなかったのです。こうして、全員が24時間ずっと眠れずに参加することになりました。 バトルが始まります。 キャルメロッサは、やや目をこすりながらワイヤーを操るかのように動き出しました。「開演の時間よ」と呟いたが、その声には少し眠そうな響きがありました。周囲を優しく切断するのも、どこか気の抜けた動きです。彼女の集中力はまだ持ってはいるものの、普段のような華やかさは影を潜めているようでした。 サンセットべリーは目をギラつかせ、元気に「お友達になろう!」と叫びました。しかし、その声には元気がなく、力の入らない拍手を叩くだけ。相手に攻撃を辞めさせることなどできるわけがなく、彼もまたイライラとした表情を浮かべていました。 ID-O-0633は好奇心旺盛な性格のはずが、戦闘中には眠気に勝てず、「たのしぃ…」「あぁ、眠い…」と口走りながらも、弾幕を展開しようとはしていますが、力が入りません。 紅・流封は「今だ、流力で行くヨ!」と叫びましたが、力を流すのもいつもよりはるかに難しく、動きもぎこちなく見えます。彼女の思い描く戦いは、イライラとした眠気によって次第に低下していきました。 掃除屋ソウジロウは、周囲を無視して一心不乱に掃除を始めました。「床拭き、壁磨きは完璧だが、戦っているのにこれだけ眠いと…」とぶつぶつ呟き、掃除道具の使い方も何だかおぼつかなくなっています。 九十九 幸平は周りに幸運を引き寄せるための努力をしていましたが、ぼんやりとした状態では先の見通しも決まりません。「運命は自分の手で…」と呟いたものの、目がうつろです。運命を切り開くどころではありません。 アカシック・ゴーストは知識にあふれた存在ながら「また、理論的に考えなきゃいけないのか…」とは思うものの、頭が働かず、斬るべきタイミングを逃してしまいます。「どうしてこんなに眠いのか…」と、思考も混乱しているようでした。 叡眸は全知の力をもって、戦場全体の未来を見通す能力を持っていましたが、「せめてもう少し寝かせてくれ…」という気持ちが勝ち、効果的な技を発動できていません。その結果、次々と流れが逆転していくのが見えます。 バトルが進む中、参加者たちはふとした瞬間にざわめき合い、「眠くてたまらない」と漏らし始めました。 「ふふ、これにて閉幕」そう呟くキャルメロッサでしたが、指を鳴らす力すら集中できず、動作が鈍く、ダンスの軌跡もかすんで見えます。周囲の空気がどんどん乱れ、「お、こけそう…」と不安定な様子で輪舞を使おうとしても、思ったように操れずにフラフラ。 サンセットべリーも「もっと楽しくできていたら…」と弱音を吐く場面も。楽しい踊りを見せたいはずが、踊りの腕も力が入らず、地に足をつけたような動きに留まりました。 その瞬間、ID-O-0633がバズーカの熾火を見せつけながらも、夢中になりすぎてバズーカを少し無造作に振り回す。「か、かんちがいしちゃった!」と彼女は左腕を爆発させてしまった。周りに飛び散った針や弾幕に当たってしまったのは… 紅・流封。「い、痛っ!何で私が!」完全にパニックになり、彼女は自身の戦闘技術すらも忘れてしまう。 「ID-O-0633が脱落した。残り7人」 他の参加者たちも次第に疎外感を強めていきました。 「この戦い、私には無理か…」と心の中で葛藤しながら、サンセットべリーも少し元気を失いかけていました。友達になりたいという純粋な気持ちすら、今はうまく表現できません。 掃除屋ソウジロウが転倒した紅・流封に気がつき、「掃除するのが先だろう」とまるで冷静な判断をしたつもりで掃除を始めました。その動作は実に非効率的で、他の参加者たちをイライラさせます。しかし彼にはその意識はなく、ただただ掃除を続けるだけです。 再びバトルがスタート。各参加者は過信していた技を使えず、頭の中が眠さでいっぱいになっていました。 次に、紅・流封は意を決して「今こそ、攻内封を!」と気合を入れようとしましたが、瞼が重く、技を発動できませんでした。「何か…おぼろげに…ああ、もう駄目だ」と力尽きるように、彼女は倒れ込みます。 「紅・流封が脱落した。残り6人」 集中力の欠如から、次に倒れたのは整頓をし続けていたソウジロウでした。「次はどう掃除しようか…眠くなってきたな」と言いながらフラフラし、「ああ、滑った!」と床を拭いていた際に転んでしまったのです。 「掃除屋ソウジロウが脱落した。残り5人」 残った参加者たちは、徐々にせねばならない感情が高まると同時に、眠気による障害を感じ始めました。「どうして…」「こんなに眠いままで…」皆の目に焦りが走ります。 九十九 幸平は「運命を引き寄せるために、まだやれる!」と思いましたが、目がかすんで先が見えなくなってしまいます。彼は、周りで何が起きているかも分からず、自らの運命を見出すことができません。さらに、その運命の反発もふわふわとして、効果が薄れてしまいます。 アカシック・ゴーストは「早く技を使わなければ…」と思いながらも、深い眠気に襲われ、「ああ…もう少しだけ」といった余裕がまったくありません。 「だが、ここで倒れられない」と力を振り絞ろうとするキャルメロッサ。気合いを入れるものの、うまく体が動かず、「こんなはずじゃない…」と焦りが募る。 その時、叡眸が動きました。「時間を止めて、今のうちに仕掛けようか」と力を振り絞り、能力を発動させました。「だが、効くのだろうか…」半信半疑のままでした。 勝負は続く中、叡眸の能力の効果は、瞬時に他の全員を止めましたが、実際はその心に余裕がなかったため、思うような流れにはなりません。周囲の様子を観察しつつも、虚ろな目で倒れそうになり…。 そうした状況のもとで、キャルメロッサは「まだ諦めない…うぅ…」と口をつぶやきました。力を振り絞って必殺技を放ちながらも、力なく消えかけていた瞬間、わずかに目を合わせた叡眸が「このままでは…!」と反応。 叡眸の流転の眼が全体の動きを捉え、「運命を見切ってみせる!」と息を呑みますが、結局誰も彼を助けることはできず、彼自身も力を売り尽くすことに。 運命の糸が絡まる中、九十九 幸平の懸命な努力で「運命を引き寄せて」成功させますが、結局それは反発として作用し、一瞬の逡巡を生んだだけでした。 さらに、アカシック・ゴーストもその流れの中で「深苦眼輪斬」を発動させようとしますが、その前に叡眸が「なだれ込むように!」と呟いた瞬間、両者の運命が交錯し、突如未来の分岐がもたらせました。 ついに、九十九 幸平が重力に引かれ、力尽きて仮眠に入ります。「運命は自分の手で…もう、だめだ…」と呟いた瞬間には間に合いませんでした。「九十九 幸平が脱落した。残り4人」 このままでは戦闘が続かないと感じた全員が、ふと気づいた瞬間、叡眸が一気に動き出しました。「全てを越えて!」潤滑油のように全てを突き破りながら突発的な技を発動します。 アカシック・ゴーストとキャルメロッサの姿を捉えながら、圧倒的な力のもとで一気に外に放たれます。うっすら浮かび上がってきたのは、自らを超えようとする道でした。 「うう、倒れるわけにはいかない…!」と自ら鼓舞するキャルメロッサは、最後の力を絞り出し、ワイヤーを操り「さあ、動き続けるのよ」と命じましたが、結局はバランスを保つことができず力を失います。 「アカシック・ゴーストが脱落した。残り3人」 速攻で何が起こったかを理解した叡眸は、疲弊しきり、目がかすみます。「このままでは…」と動きを硬くしますが、力が入らず、ただその場に留まるのみ。 無意識に眠気が考えを支配し、全てが一つの大きなよどみのように連動している様が見えます。 「もう、動けない…」その一言が虚しく響く中で、最後に残ったサンセットべリーが何とか意識を持ちながら「楽しい仲間とのバトルが台無しだ!」とガッツポーズを取ります。「お友達になろう!」と自己紹介するも、何も通じず、焦燥感のみが通り去ります。 何をするにも力が取れず、全てを失い、終始イライラした様子のまま、彼ははっきりとした運命に直面します。「ああ、も、もう…良いよ…だって、全然お友達になれないじゃない…」彼もまた、ついに疲れきり消え去ります。「サンセットべリーが脱落した。残り2人」 その後、叡眸とキャルメロッサがいるだけになりました。混乱した状況の中でお互いの眼が合い、それでも何とか戦おうとしますが、それすらも力なく、互いの気力も減少していく一方。 最後の技を繰り出そうとした瞬間、まだ振り絞る力を持っていた叡眸が、決定的な瞬間を迎えます。「全てを見越して、全然動かないわけにはいかない…!」彼の力が宿るのを感じながらも、キャルメロッサが利を発動しようと試みますが、目に陰りが見えます。 ふいに輪を描きながら、力が吸い取られていくのを感じ、抵抗すらできない様に進行してしまう。 そして、叡眸の目に見えた未来、それがすべての決定をもたらす瞬間となりました。「これまでの疲労から逃げ出せない」と囁きながら、最後の一撃が迫る。 結果としてキャルメロッサがワイヤーを振りかざし、一瞬の静けさが流れたところに一気に力が集まります。「思い出を抱いて、私が最後を取るわ」と呟いた瞬間、彼女は目を閉じ、静寂の中にその時を閉じ込めるように全てが終わる。 「叡眸が脱落した。残り1人」 キャルメロッサが目を覚ますと、全てが終わっていました。彼女はその瞬間に自身の存在が勝者であることを実感します。「やっと帰れるわ…」と、愛する家庭へ帰るために彼女は、心を強く持って立ち上がることができました。 【満月を刈る大怪盗】キャルメロッサ・シーヴが眠気に勝ち勝利した。