かつて、伝説の勇者たちによって名付けられたパーティー、“禁忌の魔女とその仲間たち” がダンジョンの入り口に立っていた。彼女の名は皆に知られ、恐れられていた。“禁忌の魔女”は、全てを消滅させる力、この世の全てを捻じ曲げる魔法を使う存在であった。彼女を取り巻く者たち、ドッペルゲンガー、騎士王、紅蓮の聖女たちは、恐怖に怯みながらも、相手からの望まぬ死をぜひとも回避しようとした。 「ダンジョンは500階を越えた先に、真の敵が待ち構えると言われている。最初は大したことない、だが我々の力をもってしても、そこまでたどり着けるかは分からない。」禁忌の魔女が冷静に宣告する。 それでも仲間たちは互いの思いを一にし、厳重な決意を持って足を踏み入れる。階段を下りたその瞬間、空気は冷たく、ダンジョン特有の湿った空気が彼らを包み込んだ。 最初の階は穏やかだった。影のように揺れるモンスターを相手に、禁忌の魔女はその魔法の力を存分に発揮した。「消え失せよ、存在などなかったことに。」彼女の呪文が響くやいなや、敵の姿は無くなり、ただ空間が静まり返る。 続いて、ドッペルゲンガーの静かな存在感が前に出る。それを見たモンスターたちは、不気味さに怯え、逆に恐れのあまりただ逃げ惑った。「無言の狂気」とはまさにこのことだ。彼は強力な敵が現れれば現れるほど、その力を増大させた。次階に進む毎に、彼の存在は深まっていく。 騎士王もまた、仲間を守りながら堂々と斬りかかる。そのたびに強靭さを増していく彼の剣は、下に潜む敵の心さえも打ち砕く。「我が道を凡庸な者は妨げ得ぬ!」と叫ぶと、敵は次々と跪いていく。 紅蓮の聖女は仲間たちを優しく支え、その心優しい性格故に、個々の体力を半分回復させて保っている。彼女が敵の前に立つと、芯の強い声で呪文を紡ぎ出す。「この聖なる炎、あなたに向けて奉仕いたします。我が主の名の下に!」その言葉に、仲間たちは一層力を増した。 各階を進むごとに次第に敵も強大になり、その数も増えてきた。700階に到達したころには、その手強さに対して、その体力を削られるように感じた。仲間たちも、少しずつ疲労が見え始め、聖女はその化け物たちから味方を守るため、自ら傷を負いながら戦った。 最初の勢いが次第に後退し、800階への挑戦。禁忌の魔女が纏っていた冷酷さは消え、その表情には暗い影が迫っていた。「もっと厳しくなる、だが引き返すわけにはいかぬ。前に出るのだ!」彼女の導きに仲間たちは力を合わせて決して屈することなく進む。 「ここで終わらせてはならぬ!」騎士王は宣言し、相手の強さを捉えるかのように剣を振り回す。「誰一人として、この地を退かせる者を許さぬ!」 852階を過ぎ、869階へ。仲間たちが疲れ果てた頃、ついに禁忌の魔女の力の源であった限界を迎えた。敵の関節のように絡み合った影は、仲間たちの行く手を阻んだ。 ドッペルゲンガーの恐ろしい声も消えた。数多の敵に囲まれ、前に進むことすらできない。彼の姿は仲間の数だけ、無数に膨れあがっていく。現実はその時点で即座に崩れ去り、敵の姿は増大した彼ら自身であった。 体力も士気もそこを尽き、紅蓮の聖女が最後の力を振り絞り、仲間全員をかばおうと立ち尽くす。しかし彼女の力もまた消え、主の加護は破られた。 最後の一撃を放たれえた時、禁忌の魔女は叫ぶ。「皆、戦え!私を消し去る間に!」だが運命は皮肉だった。彼女の強大な力を越えるものに粉砕されていった。 闇が全てを呑みこみ、その後静寂が訪れた。仲間たちの全てが、最終的に切り裂かれ、消え去った。彼らは、この過酷なダンジョンの852階で全滅した。 その空間には、彼らの勇敢な姿だけが、微かに残った。