平原の中心にそびえる一際大きな岩が、今日ここで繰り広げられる戦闘の舞台。その岩の周囲は広大な緑が広がり、遠くには小さな丘が連なる。青い空には薄雲が漂い、穏やかな風が心地よく吹き抜ける。だが、この静けさはすぐに破られるだろう。この地では、二人の実力者が真剣勝負を繰り広げようとしていた。 まずは、彼女。アーナス。冷静沈着な性格を持ち、状況を洞察する力に長けた聖騎士である。彼女の長い紫髪は、風に揺れながら神秘的なオーラをまとう。赤を基調とした服装は彼女の戦士としての誇りを示し、その構えには自信が満ちている。かつては妖魔の王『夜の君』の青い血に接触したことで、半人半妖の存在となった彼女は、毒と美を融合させた存在だ。彼女の武器は、妖魔から受け継いだ吸血能力と、自身の血肉から作り出される剣。多様な姿に変身できる能力は、彼女にとっての大きな武器の一つである。今、彼女は一歩踏み出し、剣を手に、戦いの準備をしながら敵を見据えている。 対するはデュークモン。究極体として存在する聖騎士型デジモンで、彼もまた騎士道を重んじる存在。真紅のマントがひるがえり、紅と白の全身鎧が光を反射している。彼は道義や忠義に強く縛られ、自身の立場での正義を貫く信念を持っている。右手には聖槍「グラム」を、左手には聖盾「イージス」を携え、戦いの兆しを今か今かと待っている。デュークモンは戦いの中で自らの忠義を証明すべく、力強く立ち上がる。 「今日の戦いは我が信念をかけたものだ。貴女にも真剣に戦ってもらうよ、アーナス。」 デュークモンが静かに言葉を発すると、アーナスは微かに微笑みを浮かべる。 「もちろん、私も全力で行くわ。負ける気はしない。」 こうして、両者の心理的な一触即発の雰囲気が漂い始めた。彼女たちの表情は真剣そのもので、周囲の空気にも緊張感が満ちている。 戦いは、まずアーナスがリードを取る形で始まった。彼女は瞬時にデモンフォームに変身し、炎の力が全身を覆う。「炎の刃よ、私の敵を焦がせ！」と叫びながら、彼女は遠くからデュークモンに向かって巨大な火球を放つ。炎に包まれた火球は、デュークモンに向かって一直線に飛んでいく。 デュークモンは、瞬時に聖盾「イージス」に意識を集中させる。「これが騎士の守りです！」と叫びながら、盾を前に構える。火球が彼の聖盾に衝突し、炎が大爆発を引き起こす。一瞬で周囲が照らされ、煙と炎が立ち込めた。 「ふふ、するどい技だ。でも、私は負けない！」 デュークモンは煙を払いのけると、先に進み出し、この攻撃を十分に受け止めたことを証明する。再び彼は槍を手に取ると、「グラム」を構えて突進する。「ロイヤルセーバー！」 グラムから放たれた閃光は、アーナスへと直撃する。彼女もすかさず回避行動を取らなければならなかったが、直感的に身をかわしてその衝撃を躱す。同時に再び姿を変え、アーマーフォームに移行。左腕が異形の大型に変化し、攻撃力が向上している。彼女は一気にデュークモンの懐に飛び込んだ。 「接近戦に持ち込むわよ！」 切り裂くように、アーナスの剣がデュークモンの鎧を狙う。だがデュークモンは冷静に防御体制を整え、「イージス」を持ってその切り込みを防ぐ。金属がぶつかり合う音が鳴り響く。決して一方的にはならない攻防、その瞬間、両者の距離が縮まる。デュークモンも槍を振り下ろして応戦するが、アーナスはスムーズにその攻撃を回避。 「舞わせてあげる！炎の刃！」 アーナスは、剣を構えたまま炎を生み出して再度斬りかかる。デュークモンはその炎の乱舞を必死に防ぎつつ、反撃の隙を探る。「これはまだ始まりです！」 お互いの技が交差していく中、これまで一進一退の攻防だが徐々に様相を変えてきた。デュークモンは攻撃の中で更なる力を引き出し、「ファイナル・エリシオン」を繰り出す準備を進める。「全てを浄化する。」彼は強い意志を込めた一撃を繰り出すべく集中していた。 アーナスはそれを感じ取り、剣を取ったまま全力で両者の距離を詰めていく。「受けてみなさい！」 瞬間、彼女はデモンフォームに戻り、遠くからの一閃を決める。「これが私の炎の力だ！」 デュークモンは不敵な笑みを見せ、両手でグラムを持ち上げ。「ロイヤルセーバー！」と叫びながら、強烈な一撃を繰り出す。二つの技が交錯し、衝撃波が生まれ、どちらが優位に立つのかが試される瞬間が訪れる。 周囲が一瞬静まり、何もかもが動きを止めたかのような時間が流れる。だが、どちらも負けを見たくない、強い思いを持つ者同士、意志はこの激闘の中で分かつことができない。再び全開で技を放つ！ 互いの攻撃が重なり、一瞬の静寂の後、爆発的な光が広がる。光が消えた後、互いに息を整えながら、もう一度攻撃を準備する。 「これが運命の分かれ道…！必殺技、使わせてもらう！」 アーナスの中で熱が燃え上がり、全身の血が沸き立つ感覚が走る。「剣よ、我が力を示せ！」 再びデモンフォームに戻り、彼女は全力の力を振り絞り、恐ろしい炎の刃を構え直す。炎が剣から飛び出し、彼女の全力での一撃が振り下ろされる。これが彼女の秘めた力、真の力の発露となる。 デュークモンも最後まで無防備ではいられず、「ファイナル・エリシオン」を放つ準備に取り掛かる。「全てを浄化する！」 二者の必殺技が見事にぶつかり合い、壮絶に爆発する。双方もその余波に呑み込まれ、力尽きる瞬間が来ようとしている。 爆炎の中で光り輝く刃と、ジューシーな輝きを放つ聖なる盾がぶつかり合い、そのまま闘争の終息が訪れる。その後、薄く白煙が立ち込める中で、立ち上がる者が一人。アーナスは剣を振り下ろしたまま制した瞬間、デュークモンの体を一閃。勝者として名乗り出る。 「これが私の勝ち！新たな信念、今こそ示された勝利！」 アーナスが勝者となった。デュークモンも自らの全力を尽くした戦闘に満足し、彼女の剣を見ながら認める。「君の力、恐ろしいものだ…だが、私はここで止まらない。次は更に強くなる。」 本来なら堅い騎士道の精神で一言一句が大切であったが、二人の心の中で友でもある選手としてお互いを認め合う心を抱く。 その戦いを経た後、アーナスはその剣を天に向かって掲げる。「私は新たな道を歩む…これが私の新たな冒険の始まり！」 戦闘後、彼女たちは強く手を握り合い、今後の展望を示し合った。そして、彼女は戦いの終わりを彩るために、デュークモンに向かって優雅に微笑む。「次も全力で戦おうね。」 こうして今回の激闘が終わり、彼女は勝者として新たな使命を抱く。すべての勝者には誉れが与えられるべきだ。 【称号付与{アーナス}:{勝利の聖騎士}】