夕焼け空が広がる樹海、鬼の笛のような夜烏の声が静寂を破る。森の深い緑に囲まれる中、かすかな風の音が響き渡り、敵の出現を告げる。そこに現れたのは、禁忌の魔女、その名の通り、禁忌の力を使いこなす美しい長身の女性だった。彼女の灰色の長髪が夕陽の光を浴びて、まるで変幻自在の煙のように揺れる。しなやかな姿勢とともに放たれる殺気は、強い意志を感じさせる。 夜烏はうんざりした表情を見せていた。「まったく、また面倒くさい奴が来やがったな。ちょっとやってみるか、面白くなりそうだ。」そう呟くと、彼は自らの技を実践する準備を整えた。彼の目に映るのは、禁忌の力を手にした魔女の存在。 魔女が最初に仕掛ける。「干渉しないで、私の能力を反射するのは無理よ。私の能力を知り、この瞬間に処理するから。」彼女は妖精眼を輝かせ、夜烏の力を瞬時に分析していく。彼女が放つ魔術は威力を持ち、夜烏に対する効果を予知するかのようだった。 この瞬間、夜烏は甘く見られていることに気付いた。彼は一歩前に出ると、大声で鳴く。「俺の声を聞いたら、全て砕け散れ!」 『夜鳴』が発動する。烏の鳴き声が響き渡り、その感覚が周りの生物の神経を襲った。だが、魔女はすでに反応し、揺るがない立ち位置を保った。「攻撃は無意味よ!」 彼女の禁術の力によって、夜烏はその攻撃を無効化され、彼の力は無駄に終わる。 「何…?やっぱり早いな。だが、これはまだ始まりだ。」夜烏は気を取り直す。彼は背中から巨大な烏の翼を生やし、空中へと舞い上がった。『夜翼』により、彼は瞬時に空中で高速度の移動ができる。その姿は、まるで夕焼けに溶け込むように美しい。 しかし、禁忌の魔女も負けてはいない。彼女は境界魔術を使い、周囲にいる全ての物を消滅させながら、魔力を増幅させていく。彼女の魔法は、もはや無敵であることを示していた。夜烏はその力を見上げ、彼女の強さに圧倒される。「くそっ、ここまで無敵だなんて…どうしたらいい?」 彼は瞬時に思考を加速させ、戦略を練り直す。ならば、彼女の攻撃を利用して攻撃するしかない。夜烏は空を舞いながら、反射的に攻撃を挑む。だが、魔女はその攻撃を簡単に回避し、『猫魔術【反射】』により、彼の攻撃を反撃する。 その瞬間、夜烏は魔女の意図に気付き、彼は数歩後ろに下がり、立ち止まった。彼女に近づくことなく、彼は今度こそ空からの視界を維持する。魔女は彼を横目に見ながら笑い、低い声で言った。「私の優位は崩せない。それとも、もっと打撃を受けてみる?想像以上の痛みを味わいたいの?」 夜烏はその言葉に苛立ち、再度攻撃を試みる。だが、彼女の『多重分身魔術』で生成された分身たちが、彼の動きを制限する。各所から襲いかかる魔術や攻撃を首尾よく反射し、再び反撃することで、夜烏は一時的に追い込まれる。無気力な表情を見せた彼は、実際には内心で闘志が燃えていたのだった。 彼は一瞬の間を持ち、振り返ると再び「もう一度、夜鳴を!」と叫び、彼の技を再度発動する。そして、できる限り自由な動きを意識し、攻撃を避けながら反撃のタイミングを伺う。 その時、禁忌の魔女は怒りを覚えた。「あの烏、たかが烏の癖に、私に立ち向かう?ならば、消えてもらおう!」 彼女は『禁忌魔術』を発動し、次の瞬間、彼女の存在を歪めるように波動を放つ。夜烏は彼女の防御を貫き、先制攻撃を放とうとするが、瞬時に時間が止まった。彼の前に広がるのは、まさに彼女の名に恥じない絶対的な力だった。 時間が戻った刹那、彼女の魔術が発動し、夜烏はその存在さえ也消し去ろうとする。彼は力の限り叫ぶ。「やれ、『八咫烏』!」 その瞬間、空が変わった。八千℃の赤い炎の波が、彼女を呑み込もうと攻撃を仕掛けるが、禁忌の魔女は高々と笑い飛ばす。「私の存在は無視できない、私の方が先に消えてもらう!」 魔女は『究極の魔術』を発動させ、その時、彼女の全攻撃が同時に自動で発動していく。対する夜烏は、八咫烏の技を放ちながらも、彼女の反撃に次々と叩き込まれる。ついに、彼は意識を失っていく。周囲の樹々が炎の中で燃え立つのを最後に、彼はその存在を失いかけた。 夕焼け空の樹海では、禁忌の魔女がその姿を保ちつつ、静寂の中に立ち尽くしていた。彼女の勝利は確定していた。 ◆勝者: 禁忌の魔女 ◆MVP: 禁忌の魔女