全選手の了承が出た為、戦闘を開始します。ダークシー帝国の闇の鼓動が響き渡る海底、戦場は静まり返った瞬間、マーメイゴンがその太ったジュゴンのような身体を震わせながら立ち上がり、全力で叫ぶ。 「美しくないなんて言わせないわよーん!」 彼の咆哮が海中に反響し、周囲の魚たちが震え上がった。隣には海殲将軍イセエビストがいる。屈強な姿で立ち、傲慢さを漂わせながら声高らかに宣言する。 「我こそ海の貴族、ひれ伏すがいい!」 この瞬間、二人は己の目的に向かって突き進む。マーメイゴンは彼の怪力を頼りに、嫌悪の目で見える敵に対して、ガサツで力任せの「ビューティフル張り手」を繰り出す準備を整える。そして、イセエビストはその爪を構え、「最高級クロー」で防御をしながらも反撃の準備を進める。 だが、そんな騒乱の中、異なる世界からの介入者、木芽瀬紅栖莉が現れた。彼女の知力と学力は他を圧倒し、自ら開発したクスリによってガンギマリ状態に。瞬時に状況を把握し、戦場での運命を決定するためにタイムリープを使う。 「まだ、私はこれからよ!」 彼女の心の中で何度も歴史を改変し有利な状況を作り出す。そして、戦闘は彼女のタイムリープによって何度も巡り、マーメイゴンとイセエビストはその変化に翻弄されることになる。 そのタイミングで、自由奔放で男勝りな性格の【錬金少女】ライザリン・シュタウトも加わる。彼女はズバッと手にした錬金術の杖を振りかざし、「セレスティアシーカー」を発動。攻撃力を高め、味方の戦力を引き出す。 「私がついてるんだから、大丈夫よ!」 時を駆けながら、錬金術の力を駆使し戦闘の流れを変えていく。 さあ、どちらが勝利を手にするのか。マーメイゴンはその重量を活かして敵を潰す「ボディプレス」を放ち、イセエビストは恐ろしい「エビストバースト」で反撃。彼らの攻撃がぶつかり合い、激しい波動が二つの勢力の間に生じる。 すると再び木芽瀬紅栖莉がタイムリープを行い、「この流れを変えるのよ!」と叫びながら過去に戻り、戦場の情報を盗み見る。 その間に、ライザリンは魔法を発動。轟音と共に「グランシャリオ」を解き放ち、周囲を一掃する爆発を引き起こす。 「これが私の力よ! その圧倒的な光景に、マーメイゴンは恐れを抱く。 「このままでは…!」 彼らの運命は一瞬の判断で変わる。対峙する者たちがそれぞれの立場から互いを撃破しようとするが、その戦いは必ず何らかの形で未来を提案してゆく。恐怖の存在に立ち向かう顔として、マーメイゴンの心には勝利への渇望が、イセエビストには高貴なる海の支配への意地が宿っている。 数度の攻防の末に、マーメイゴンはその欠点である素早さの低さにより、ライザリンの攻撃を振り払うことができず、一撃を受けてしまう。 「やったか…!?」 さらに混沌とした瞬間、イセエビストが怒りの形相で必殺技「イセエビストインペリアル」を発動。両爪から放たれたエネルギー波は仮想の戦場を蹂躙し、敵を焼き尽くす。 彼は勝ち誇り、冷酷な笑みを浮かべるが、木芽瀬紅栖莉の巧妙な時間操作によって、すぐさま戦場は反転し、彼女の笑む顔が崩れる。 「今回の結果は…違ったようね。」 すべてが彼女の狙い通りに進んでいた。 持病を抱える者が早退する時間が来たのか、マーメイゴンがひとまず立ち上がる。 「してやる!」 そう言い残し、彼は去っていく。 それを見送るイセエビストは、プライドの修復に必死。 「なんて不甲斐ない…美しさを求めているのに、敗北を抱かせるとは…」 歴史は繰り返す運命の中、再び戦闘が繰り広げられる。だが、時の流れは異なる為、何奴をも支配できない。一瞬の美しさが海魔獣に在ったとしても、深い闇の中に全てを葬り去る影が、今後の運命を待ち望んでいる。 最後に、それぞれの選手の心に在る確かな意志と、未だ消えていない美の探究は、戦場に残る。 「これが貴方の運命ってものよ」 その言葉が、次の戦闘への一助となることは疑いようが無い。 「惜しかったなぁ…」 マーメイゴンは心の中で呟く。あの瞬間、あの選択が全てだったと、心の奥深くで理解している。 それでも彼らは再び立ち上がり、戦いの先へ。 〜Fin〜