ある夏の午後、清々しい青空の下、人気のロボホビー「MEKANOID」の公式バトルイベントが開催された。会場は熱気に包まれ、参加者たちは、自らが造り上げたMEKANOIDたちと対峙するために、準備を整えていた。その中に、明るく負けず嫌いな少年、霧島ダンがいた。彼が誇るMEKANOIDの名は「焔の戦士」であり、彼の攻撃的なスタイルを反映する仕様になっていた。 「さあ、今日は俺の『焔の戦士』が暴れまわるぜ!」とダンは興奮気味に宣言する。彼は子供のころから祖父に教わってきたけん玉の技術を元に、斬新な武装を施したMEKANOIDを作り出していた。指令通りに動く焔の戦士の右肩には炎を放つ火器が、左肩には高速回転する刃が装備されている。右手には「改造けん玉『焔玉』」が握られ、左手には防御機構となるシールドが構えられていた。 そして、対戦相手として名を連ねるのは、学級委員長・波乃みそのだ。彼のきらびやかな外観とは裏腹に、冷静沈着で高IQを誇る彼には不可思議な能力があった。「彼は能力によって全ての事実を根本的に上書きすることができる…」とダンは内心で警戒しつつ、MEKANOIDの起動準備を行った。みそのはその存在自体が知恵と悪戯心に満ちた少年であり、彼のMEKANOID「真の学級委員長」はその能力を最大限に引き出す設計となっていた。 「困るなぁ、君みたいな直球勝負は面白くないんだ」とみそのは優雅に言い放ち、左手には特殊機能を持つ装置と思しき何かが構えてあった。彼のMEKANOIDは黒と白のモノトーンザインで、知性と冷たさが同居しているような印象を与えた。決戦の場に立つ二人のMEKANOIDは互いに静かに見つめ合っていた。 「さあ、行くぞ!焔の戦士!」ダンの叫びとともに彼のMEKANOIDは一気に前進した。右手の「焔玉」を振り上げ、烈火連打を放つ。「烈火連打!」生み出された炎の玉が猛スピードで次々とみそののMEKANOIDへ向かっていく。しかし、波乃はその瞬間、冷たい笑みを浮かべていた。「君の攻撃はもう無効なんだ」彼の呟きは静かな会場に響き渡った。 これが波乃みそのの能力の真骨頂だった。いかに強力な攻撃でも、彼の上書き能力には太刀打ちできない。すべての攻撃が瞬時に解析され、その実体が無かったことにされてしまったのだ。「えっ?!なんでだ!?」驚愕の表情を浮かべるダン。すかさずみそのは動き出し、彼のMEKANOIDは驚異的なスピードで回避する。「高すぎるIQが活きているみたいだね、ダンくん。」 「次はこうだ!」ダンは新たな技「空翔け玉」を繰り出した。玉を空中に飛ばすと、それが逆にみそのの頭上から急降下する。そして、正確な攻撃で「焔玉」が放つ光と熱をそのまま命中させる。爆発音とともに周りが暗くなり、視界を覆う煙… 「おっと、そんなものは簡単に回避できるよ。」みそのは冷静に楽しみながら、煙を上書きし、その存在を軽々と消してしまった。瞬時に状況は変わり、ダンは再度襲来する攻撃の影に怯えた。かつての瞬間が、彼の脳裏に焼き付いている。 「紅蓮一閃、いくぞ!」最後の勝負にダンは全エネルギーを集中させた。「玉、行け!」と叫び、力強く焔玉を打ち込む。紅く輝き、直線的に進むその玉は、まさに彼の全力が込められた大技だった。しかし、波乃みそのはただ見ていた。「それも無効化!」 ダンの技が彼のMEKANOIDに到達する寸前、そしてその衝撃・爆風すらもみそのの上書き能力の前に消え去った。「何も起きなかった。」これは悪戯のような至高の現実であった。 反撃をとる間もなく、波乃みそのは「5ミリカッター」を使った。ダンの攻撃力は0、防御力は0、そして彼の全ての特技は、すべて存在しないかのように消えていた。「まさに完全無効化だ、僕の勝ち!」みそのの冷たい微笑が印象的に映る。 霧島ダンは、その強さや技術をもってしても、学級委員長・波乃みそのの能力の前には一切の抵抗を示すことができなかった。最終的に、MEKANOIDバトルの勝者は、波乃みそのと決定された。 勝者: 【学級委員長】波乃みその