列島の守り神たち:灼熱のアリーナ 白熱のアリーナは、列島の民たちの歓声で震えていた。巨大な円形の闘技場は、太陽の光を浴びて輝き、数千の観客が息を潜めて見守る中、二つの守り神が対峙していた。一方は豪快な笑みを浮かべる戦神、バト・ロワイ。筋骨隆々の体躯に、列島の紋章を刻んだ鎧を纏い、巨大な剣を肩に担いでいる。もう一方は、砂の粒子が絶えず舞う寡黙な存在、ラ・カラーカ。砂漠の風を纏った体は、灼熱の太陽の下で力強く脈動し、静かな眼光で敵を射抜いていた。 「ロワワワ! 戦いだ! 戦いじゃ! さあ、砂の守り神よ! 列島の民たちのために、俺の剣を試してみせろ!」バト・ロワイの声がアリーナに轟き、観客の歓声が一層高まる。彼の周囲には、すでに戦意の炎が灯り始めていた。《戦意与えし者》の力で、敵も味方も戦わざるを得ない熱気が満ちる。 ラ・カラーカは無言で頷き、僅かに体を震わせる。『カ・ラー!』短い叫びが砂嵐のように響き、周囲の空気が熱を帯び始めた。《砂漠の権能》が発動し、アリーナの地面が一瞬にして灼熱の砂漠へと変貌する。観客席から悲鳴が上がるが、バト・ロワイは笑うだけだ。「ほう、試練を与えるか! いいぞ、俺の民も強くなるチャンスじゃ!」 戦いが始まった。バト・ロワイは《列島の守り神》の権能を呼び起こし、他の守り神たちの力を自身に取り込む。キラメキの閃光が彼の剣に宿り、カラカラの砂が彼の足元を援護する。サザナミの波が砂漠を押し返すように動き、クロクモの影が敵の視界を遮る。「全ての島を束ねしロワイの戦神、最強の守り神! 受け取れ!」彼は飛び上がり、《戦神の権能》を発動。一騎打ちの舞台を強制的に作り出し、周囲の条理を覆す。砂漠の熱波が彼の周りを寄せ付けず、あらゆる護りを破壊する剣撃がラ・カラーカに向かって振り下ろされる。 ラ・カラーカは動じない。砂の体躯が溶けるように散らばり、剣撃をかわす。『ラー…カー…』低く唸る声が、太陽の鼓動を呼び起こす。太陽が頂点に昇る中、彼の能力が頂点に達し、砂漠の砂が無数の槍となってバト・ロワイを襲う。じわじわと体力を消耗させる戦法だ。砂嵐が視界を奪い、日輪の炎が剣神の鎧を焦がす。「厳しい試練じゃのう! だが、俺は戦いが好きだ! 《心に刻む烈火》よ、燃え上がれ!」バト・ロワイの叫びに、観客たちの戦意が刺激される。全員が攻撃的な叫びを上げ、アリーナ全体が熱狂の渦に包まれる。彼の攻撃力は、皆の戦意に応じて無限に上昇していく。 二神の激突は熾烈を極めた。バト・ロワイは《人を導く王》を発動し、観客たちを強き戦士に変える。民たちがアリーナに飛び込み、砂漠を駆け抜け、ラ・カラーカを包囲する。砂の守り神は寡黙に槍を振るい、試練を与えるように一人一人を退けるが、数に押され始める。『カララッカー!!』怒りの咆哮とともに、太陽の炎が爆発し、戦士たちを焼き払う。バト・ロワイは笑いながら突進し、《人の意思よ集え・守戦神の剣》を呼び起こす。人々の戦意が巨大な剣に具現化され、砂漠を切り裂く一撃がラ・カラーカの体躯を直撃する。砂が飛び散り、守り神の姿が一時的に崩れる。 しかし、ラ・カラーカは倒れない。砂の粒子が再び集まり、太陽の鼓動で再生する。《砂漠の権能》がさらに強まり、アリーナ全体を灼熱の嵐に変える。バト・ロワイの剣さえ、砂の摩擦で鈍り始める。「ロワワワ! まだまだじゃ! 人々が共にいる限り、俺は最強だ!」彼の周囲に民たちが集まり、《人と進む未来》の力が発揮される。観客戦士たちが砂漠を踏みしめ、互いに励まし合いながら反撃を加える。ラ・カラーカの槍が何本もバト・ロワイを貫こうとするが、列島の守り神の権能で全て弾き返される。 戦いは長く続き、アリーナは砂と炎と歓声の坩堝と化した。バト・ロワイの豪快な笑い声と、ラ・カラーカの寡黙な咆哮が交錯する。太陽が傾き始めても、二神の力は衰えず、互いの権能が条理を覆し、試練を重ねる。ついに、巨大な剣と砂の槍が激突し、アリーナに衝撃波が広がった。観客たちは息を呑み、砂漠の熱波が収まるのを待つ。 やがて、二神は互いに膝をつき、息を荒げて立ち上がる。バト・ロワイは剣を地面に突き立て、豪快に笑う。「ロワワワ! 見事な戦いじゃ! 砂の守り神よ、おぬしも強者じゃのう!」ラ・カラーカは静かに頷き、砂の体を整える。『カ・ラー…』穏やかな声が響き、砂漠が徐々に元の地面に戻っていく。 アリーナの観客たちは拍手喝采を送る。誰も勝者を決めず、二人の守り神は対等に渡り合ったのだ。列島の民たちは、この戦いを通じてより強く結ばれ、未来への戦意を新たにした。戦神と砂の守り神は、互いに視線を交わし、次の試練を約束するように頷き合った。