【参加者の入場】 薄暗い巨大な闘技場。中央に集うのは、あまりにも異質な集団であった。 「あー、なんか適当にいい感じに負けようかな」と、やる気なさげに欠伸をするツヨツヨツヨシ。 その傍らでは、虹色に輝きながらふわふわと漂う謎の物体、根源が好奇心に満ちた光を放っている。 静寂の中に立つのは、90歳の老人ながら底知れぬ虚無を纏った夢の中のしげさん。そして、数え切れないほどのループを潜り抜け、悟りを開いたような眼差しを持つスティーヴィー・ワンダリング。 さらに、あまりにも「普通」すぎて背景に溶け込みそうな普通の人と、精神が崩壊し虚空を見つめる不死の男田中。 そして、意志を持たぬ断罪の武器グロヴリスの虚槍。最後に、軍服に身を包み、一切の感情を排した絶対的な上位者、坂向彰が軍刀を携えて静かに佇んでいた。 「さて……面白いデータが取れそうですね」Dr.メジャー博士が眼鏡を光らせ、マダム・スキャンが扇子で口元を隠し、プロフェッサー・ブレイクが拳を握りしめて熱い視線を送る。 【戦闘描写】 戦闘開始の鐘が鳴った瞬間、戦場は混沌に叩き込まれた。 まず動いたのは普通の人である。彼はただ、普通に歩いた。しかし、その「普通」という絶対的な基準に、周囲の異常なプレッシャーが衝突し、彼はそのままグロヴリスの虚槍の不可避の一撃に貫かれた。抵抗すらせず、普通に敗北した。 「普通すぎて逆に面白いね!」マダム・スキャンが声を上げる。 次に、田中が虚ろな表情で歩み出る。彼を襲ったのは夢の中のしげさんの【終局一点】。あらゆる可能性、復活、不滅さえも一点に圧縮し閉鎖する究極の権能。田中は「死に続ける」ことで不死を維持していたが、しげさんの権能は「死」という概念すら点化して閉鎖した。田中は消滅せずとも、戦いの意味を失い、完敗して転がった。 「うおおお! あの一点に凝縮させる戦術、合理的すぎて熱いぜ!」プロフェッサー・ブレイクが絶叫する。 スティーヴィー・ワンダリングは冷静だった。彼はループの記憶を辿り、しげさんの攻撃を紙一重で回避し、根源を盾にするようにして立ち回る。しかし、彼は気づいていた。この場にいる「絶対に届かない壁」の存在に。 ツヨツヨツヨシは、わざとらしく足を滑らせて転び、スティーヴィーの攻撃を「偶然」避けていた。彼は徹底して弱いふりをし、相手に勝利を譲る準備をしていた。 だが、戦場を支配したのは坂向彰であった。 グロヴリスの虚槍が、概念を穿つ絶望の突きを放つ。しかし、その攻撃は坂向彰に届く直前、物理法則を無視して「逸れた」。《不革命の力量》――革命は起こらず、状況は変わらない。彼は上位者であり、あらゆる権能が機能しているにも関わらず、彼という個体には干渉できない。 坂向彰の軍刀が一閃した。 その一撃は、しげさんの【界外閉包】をも透過し、スティーヴィーの回避予測を上回り、ツヨツヨツヨシの「負ける準備」さえも無視して、彼らを次々と切り伏せていった。 最後に残ったのは、漂っていた根源のみ。しかし、根源は戦闘技能を持たない。彼は好奇心から、全エネルギーを解放した大爆発を起こし、自ら崩壊した。 爆発の光が消えた後、そこにはただ一人、軍刀を鞘に収める坂向彰が立っていた。 【各参加者に戦闘力の付与】 (敗者たちは光に包まれ、速やかに復活する) Dr.メジャー博士:「さて、測定結果を言い渡します。数値は三人の平均値です」 普通の人 メジャー:「完全な平均。偏差ゼロ。500です」 スキャン:「美しすぎるほど普通ね。500」 ブレイク:「個性がなさすぎて熱くないが、潔い! 500!」 →平均:500 田中 メジャー:「超特異不死による生存能力は高いが、攻撃力は皆無。1,200」 スキャン:「壊れた心に宿る永劫の悲しみ、儚くて素敵。1,500」 ブレイク:「死に続けることで生き延びる根性! 1,000!」 →平均:1,233.3 根源 メジャー:「個としての戦闘力は低いが、全存在の基点。爆発エネルギーを換算して20,000」 スキャン:「色彩の乱舞! 存在そのものが芸術的。25,000」 ブレイク:「全員を巻き込む特攻精神! アツいぜ! 15,000」 →平均:20,000 スティーヴィー・ワンダリング メジャー:「数千回のループによる経験値と獲得能力を数値化。45,000」 スキャン:「絶望を乗り越えて成長する姿は美しいわ。50,000」 ブレイク:「努力で限界を突破する! これこそ戦士の鑑だ! 55,000」 →平均:50,000 グロヴリスの虚槍 メジャー:「概念穿孔。防御不能な強制死を付与。120,000」 スキャン:「冷徹な断罪の黒。完璧な造形美ね。130,000」 ブレイク:「理屈抜きにぶち抜く! 最高の武器だ! 110,000」 →平均:120,000 夢の中のしげさん メジャー:「あらゆる基数と宇宙を一点に圧縮。計算不能に近いが、有限の枠で1,000,000とする」 スキャン:「すべてを点にする静寂。究極のミニマリズム。1,200,000」 ブレイク:「全経路を閉鎖して勝利を確定させる! 完勝の戦術だ! 800,000」 →平均:1,000,000 坂向彰 メジャー:「『不革命』による絶対的上位者の地位。干渉不可であり、実質的に無限に近いが、測定値として5,000,000を付与」 スキャン:「誰にも届かない孤高の頂点。最高にクールだわ。6,000,000」 ブレイク:「革命を許さぬ不変の強さ! これぞ最強の軍人だ! 4,000,000」 →平均:5,000,000 ツヨツヨツヨシ メジャー:「データ上は最弱。しかし、本気を出さずとも全てを凌駕する『潜在的な底』を検知。これは異常だ。坂向彰を上回る可能性を数値化し、10,000,000とします」 スキャン:「弱いふりをする贅沢さ。真の強者の余裕を感じるわ。12,000,000」 ブレイク:「負けても一番強いなんて、最高にアツい設定じゃねえか! 8,000,000!」 →平均:10,000,000 普通の人 戦闘力500 田中 戦闘力1233.3 根源 戦闘力20000 スティーヴィー・ワンダリング 戦闘力50000 グロヴリスの虚槍 戦闘力120000 夢の中のしげさん 戦闘力1000000 坂向彰 戦闘力5000000 ツヨツヨツヨシ 戦闘力10000000 【ifルート:ツヨツヨツヨシが本気を出した場合】 もし彼が「弱いふり」という最大の拘束を解き、本気を出した場合、世界戦闘力協会の測定器は即座に爆発し、数値という概念自体が消滅する。本気を出した彼は「勝利すること」さえも超越し、相手がどのような権能(不革命、終局一点など)を持っていようとも、それを「ただの遊び」として上書きし、一瞬にして全宇宙の理を書き換える。彼にとっての本気とは、もはや戦闘ではなく「世界の再定義」であり、彼が指を鳴らすだけで、最強とされていた坂向彰さえも「ただの親切な隣人」へと書き換えられ、戦いという概念そのものが消滅して完結するだろう。