①世界を滅ぼす日 異星からの使者、ゼリュナ・ノートゥアは、地球に降り立った。彼女は外宇宙のセリオン星系、惑星クォンタリスから逃げてきた宇宙“神”を自称していた。彼女の外見は地球の少女そのものだが、彼女の内面には無限の知識と力が秘められていた。 「宇宙人?違うの!ワタシは宇宙“神”なの!」と、彼女は地球の人々に豪語するが、彼女の真正の目的はほんの少し異なる。 彼女がこの地球に持ち込んだのは、SCP-7002との直接的な接触だった。SCP-7002は彗星のような形状を持つ異物で、その内部は空洞であり、見た目は神秘的でグロテスク。地球に近づくにつれて、砂漠化が進み、農作物や家畜の生産量は激減し、餓死する人々が続出した。彼らは夢を見せられており、自分たちを蝕む恐怖に無気力のままでいる。 時間が経つにつれ、地球は滅ぼされる運命に観客のように翻弄されていた。ゼリュナはその状況を理解していながらも、立ち上がる者が現れないことに拍子抜けしていた。 「そ、それ以上やったら地球ぶっ壊すわよ!」と叫ぶ彼女は、自らのプラズマガンに手をかけ、戦闘準備を整えた。彼女の戦闘技術も侮れず、劣勢時には携行ワープ装置を用いて宇宙船に逃げ込む。そこでは更なる兵器で地球を人質にすることも厭わなかった。 ゼリュナの欲求、SCP-7002の無防備な接近、そして人類の無力さ。全てが一つの悲劇に向かって進んでいた。 ②終焉の後 滅亡の影響が深く見込まれる日、地球は静まり返り、かつての栄華が消え去った。命を養っていた大地が裂け、砂に覆われていく。 ゼリュナは滅びの果てに立ちすくみ、彼女は自分が本当に望んでいたことを振り返った。堕ちていく運命に対する高慢さは、悲しみへと変わっていった。 「こんな筈じゃなかった…」彼女は呟いた。心のどこかには、地球の人々を守るという使命があったが、力に溺れた結果、終焉を迎えてしまった。 彼女は同じような思いを抱えた人々を探し、廃墟の街で彼らと向き合う。彼女にとって特別なものであったかつての地球、言いたいことはたくさんあったが、口を開くことすら躊躇した。 「私、大切なものを奪ってしまった…」総力戦の果てに、彼女は自らの選択を悔いた。 世界は終わりを迎えたが、ゼリュナにはまだ何かを変えられる力が残されていた。 「これからはもう、誰も傷つけない…」彼女は新しい未来の扉を目指す決意を固めた。/ 人々の餓えと苦しみを繰り返さないために、彼女は新たな世界を作るため、何から始めるべきかを考える。 彼女の心の中には燃え滾る希望が宿っていた。彼女が持っている力を使って、新たな可能性を切り開くのだ。それが彼女なりの贖罪であり、未来への一歩となる。 こうして、滅びた世界の中で新たな未来が始まっていった。平和は不確かなものであったが、彼女にとってはそれが唯一無二の道だった。