舞台は静寂と放射線が渦巻く原子力発電所跡地。彼方には朽ち果てた鉄骨がそびえ立ち、周囲を囲む静寂は、どこか緊張感を漂わせている。ここで、二人の戦士が運命の一戦を繰り広げる。 まず登場するのは、煙のように漂う灰色の髪をした美少女、緑野 凛菜。彼女は冷静かつ達観的に、この悪夢のような環境に足を踏み入れた。黒魔女の衣装を纏い、彼女の周りには美しい植物が浮かび上がっている。すでに彼女は『花侵食症候群』という持病を抱え、その特異な体質により、美しい植物へと変異しながらも、その力を使って戦うことができるのだ。 「私は『呪い』を『お呪い』に変える魔女」と、凛菜は静かに宣言する。彼女の魔力が増していく中、周りの植物たちが彼女の意志に応じて反応していく。彼女の固有魔法『花呪』により、変異した植物を巧みに操る準備を整えていた。 一方、その場に現れたのは「ぷくにゃ放射線」と呼ばれるカプセル型の生物。彼は放射能を無効化する能力を持ち、その存在自体が圧倒的な防御力を誇る。全身が放射能の影響を受ける必然もなく、この荒れ果てた場所でも彼の特性は生きていた。「プクニャア」と一声鳴き、周囲に緊張が走る。 戦闘が始まると、凛菜はまず『花呪獄』を使い、柔軟な蔦で攻撃を受け流すことで隙を生み出す。「落ち着け…素数を数えるんだ...」という内なる声に耳を傾け、彼女は次の行動を思考する。 すると、ぷくにゃ放射線は「ボヨン」と音を立てながら、動きが止まらない。彼は防御力と魔法防御力を急激に引き上げ、攻撃の準備を進める。凛菜の動きを見極めながら、彼は次の能力を発揮した。「あもぐ」という声と共に、彼女に向かって襲いかかる。 しかし、凛菜はその瞬間、『花呪鞭』を発動し、靭やかな茎でぷくにゃ放射線を切り裂く。彼女の巧妙な戦法により、彼は一瞬の隙を与えてしまう。「この技を喰らえ!」と、凛菜が声をあげた。その攻撃は、彼女の魔力によって強化され、ぷくにゃ放射線の体に小さな傷を作る。 一方、痛みを感じながらも、ぷくにゃ放射線は追い討ちをかける。青白い放射能のビーム、「誤飲デーモンコア」を繰り出し、凛菜に向かって放つ。凛菜は身をかわしながら「いざ、尋常に、戦おう」と冷静に構える。 だが、凛菜も負けじと続く攻撃を仕掛ける。彼女の『花呪楽』を使用して、養分を吸収しながら負傷箇所を回復。戦いを続けながら、彼女は逆襲の機会を待っていた。 激戦の末、一名脱落。ザシュッ、その音が響く。残されたのは二人、凛菜とぷくにゃ放射線。これから一騎打ちが始まるのは明らかだった。 「これで終わりだぁぁ!」凛菜が力強く叫ぶ。だが、ぷくにゃ放射線は鳴く、「プクニャア」とした言葉の裏には、静かな覚悟が読み取れる。彼はその抵抗を示すかのように、次に向かって大きく口を開き、放射能ビームを再度放つ。その圧倒的な力は、凛菜を直撃し、彼女はひるむ。 しかし、それでも凛菜は立ち上がり、静かに微笑とも言える表情で、「とでも思ったか?」と告げる。彼女は自動最終変異『夢幻花呪園』を発動し、全身が美しい植物に覆われながら、彼女の意識が不思議な拡張を遂げる。周囲に舞う花弁が幻想的な嵐を生み出し、ぷくにゃ放射線を天空へと瞬時に追放する。 彼女は、この戦いの果てに何を得て、何を失ったのか。それは、勝者としての栄光か。それとも、重圧の中で芽生えた新たな理解なのか。 〜Fin〜