暗黒の宇宙の静寂を切り裂くかのように、二つの存在が対峙していた。 まずひとり、【インサニスプラアルバストーン(闇褪形態)次男】ルクス・ユニバース。彼の姿は、まるで無数の星々をつなぎ合わせたような漆黒のオーラをまとう。背中からはウネウネとした黒い触手が生え、周囲の空間を歪めている。そして彼の目は冷静そのもので、無限の知識と力を宿しているかのよう。一瞬のうちに、彼はその場の時間と空間を操作しているのだと理解されるだろう。 対するは、【愛されしぷるぷる】ぷるもん。彼女は半透明の体を持ち、光が当たると無数の色彩を生み出し、見る者を虜にする。まるで子供が駆け回るかのように陽気な笑顔を浮かべ、周囲を愛情で包み込む存在として、ファンからも愛されている。ただし、その愛くるしさの裏には、強力な魔法が秘められているのだ。 「ぷるんっ、今日はたくさん遊べるかなぁ?」ぷるもんが笑顔を見せながら元気に言った。 「もっと楽しく夢中になろうよ!」ルクスが返す。その声は静寂に響き渡り、周囲の温度が一瞬下がるような感覚を引き起こした。 ぷるもんはその言葉に構わず、周囲の空間をほんのりと色づけ開始した。彼女に触発された星空の色合いが、彼女の体を通じて流れ込み、周囲の気が良くなる。光り輝く色彩魔法が発動した瞬間、ルクスは軽く目を細め、その魔法の力を分析する。 「はぁ、実に楽しい色だ。」彼は微笑みながらも、その心の内には警戒心を隠していた。 ぷるもんはふわりと浮かび上がるように前進し、ルクスの元に近づく。「ぷるんっ、ちょっと触ってみていい?とっても気持ちいいんだよっ!」 ルクスは動じずにそのまま立ち尽くす。「触れば、朽ち果てるかもしれないよ。」 ぷるもんはキラキラした目で返した。「大丈夫だよっ!私は、愛されているからね♡」 ルクスは少し考え、心の中でその言葉の意味を推測する。ぷるもんは愛の数だけ力を増す存在であり、彼女の力は決して軽視できないと。 「朽の権能、発動!」ルクスが叫ぶと、彼の周囲に漂う闇のエネルギーが彼の意志に従い、ぷるもんの色鮮やかな体を腐朽させるような波動が迫る。 ぷるもんはその波動に全く動じない。「ぷるんっ、そんなの無駄だよ、愛で返すから!」すると、ぷるもんの周囲からは光の閃光が放たれ、朽の波動を包み込んでいった。 「愛の力か……。」ルクスは驚きを隠せなかった。「なら、斥の権能で反撃する!」 ルクスは手を一振りして、ぷるもんの周囲を押し返す力を発動した。周囲の物体が一瞬浮かび上がり、ぷるもんに向かって弾かれる。透明なぷるもんも、その圧力には抵抗できずに後ずさった。 「ぷるんっ、ちょっと強いかも!でも、負けないよっ!」ぷるもんは自らのスライム状の体を圧縮し、反撃に出る。 すると、彼女の体色が瞬時に変色し、強力な魔法の光を帯び始めた。「ぷるんっ、これが私の愛の魔法だよっ!みんなの愛、届け〜!」 光が溢れ出し、ルクスの斥波を解き放った。それが彼に直撃し、ルクスは一瞬身体が膨張する感覚を覚えた。しかし、彼は決して倒れない。 「除の権能、使用!」ルクスは冷静に発動し、ぷるもんの愛の力の一部を「削除」した。愛のエネルギーの一部が、彼の意志に抗えず消え去る。 ぷるもんは目を見開き、一瞬の戸惑いを見せた。「ぷるんっ、でもまだ愛はたくさんあるもん!」 ルクスはその様子を見て、自分の勝利が近づいていると確信した。しかし、その時、ぷるもんの愛が逆に増幅する。ただのスライムと思えなかったその力は、どこまでも彼女の体に宿っていく。 「ぷるんっ、私たちの愛を、みんなに送るよっ!」ぷるもんの体が急に大きくなり、周囲に色とりどりの波動を放ち始めた。全ての愛がぷるもんに流れ込み、彼女の魔法が比類なき力となる。 ルクスはその予測外の変化に目を奪われた。「これは……!」 そして、驚くべきことに、ぷるもんの魔法は彼の朽の権能をも圧倒し、消し去ってしまった。ルクスは動きを止め、目の前の光景に驚愕する。 「ぷるんっ、これが愛の力だよっ!」 場は一瞬、静まり返った後、ぷるもんの一撃がルクスを捕らえた。彼は、大きな衝撃を受け、空間の歪みを経て至福へと飲み込まれ、闇の溶解を経験したのだ。 その瞬間、静かに刻まれる勝利の余韻。そして彼は彼女の力の前に屈し、周囲の光に包まれながら、無限の愛に姿を変えていく。 Winner: ぷるもん