宇宙の彼方、惑星ヘリアに向けて我々の艦隊が迫った。星々の間に点在する影が、次第に一つの目標を持つ光に変わっていく。戦闘を担う機体「RED」に搭乗しているのは、冷静沈着な紅目だ。彼女の体は、鋼鉄の機体の中で不動の姿勢を保っていた。両手を伸ばし、心の中で戦場のイメージを描く。想いの先には、ヘリアを守るための錬金術の精鋭部隊が待っている。 「敵の動きを把握する。赤外線索敵装置、起動。」指示を出し、彼女は「RED」に備わる機能を読み込む。周囲の温度変化や動きを感知し、そこから敵部隊の位置を確定させる。次は攻撃準備だ。「紅」を高温レーザーに設定し、敵艦隊に対して轟音を立てる瞬間を想像する。 艦隊を下にし、紅目は視界に入った敵機に狙いを定める。「緋」も装填し、彼女の指が緊張の中で動く。成り行きが決まる一瞬、この戦闘が彼女にとって憧れの実現に近づくものであることは確かだった。 艦隊が惑星に接近する頃、もう一人の戦士、〘金の賢者〙ミーニャ・グラデウスが影を落として現れた。彼女は黒いスーツとマントをまとい、その様子はどこか神秘的であった。ミーニャの手には賢者の石が輝き、無限の魔力を保有する様子が窺えた。 「貴方様の勇気に敬意を表します、紅目さん。戦は私たちの手の中にあるのですから。」\nその言葉に、紅目は微かに顔を上げる。 彼女は冷静さを崩さず、大いなる力を秘めたミーニャにも少しでも影響を受けることに期待した。 「そう、私たちの協力が必要だ。」 二人の心は一つになる。踏み出す一歩が、これからの戦の行く末を決定づける。 戦闘が始まると、恐怖が渦巻く。ヘリアの常駐部隊が放つ化け物たちが、猟奇的な叫び声を上げて進攻してくる。紅目は「紅」を発射し、高温レーザーが空を焦がし、敵を一掃した。その度に、彼女の胸の奥にある憧れが高まる。「私は、戦士としての自分を確立する。」「紅緋赤三重奏」を決める時が来た。 ミーニャが後方で次々と剣を創造していく。一瞬の静寂の後、彼女の魔術が周囲の空間を震わせ、『金の風』が発動する。幾千もの剣が次々と飛び出し、敵の襲撃を撹乱させる。ミーニャの奥義は圧倒的だった。「敵の防御を崩す……私の役割も果たさねば。」 紅目は敵の動きを見極め、彼女の機体を振りかぶる。「今だ!」 巨大な光が赤から橙へと変わり、超高温の光が敵の急所を貫いていく。敵が崩れ落ち、力ない姿になり果てると同時に、紅目の心にも勝利の実感が芽生える。 その時、シゼイル・コレヌーラが一同の視界に現れた。彼女は冷酷な表情で、黒いパーカーをはためかせながら進む。「まだ楽しもうじゃないか、夜明けは遠いのだから。」鋭さを持つ水爪が、絶え間ない激流を生み出す。 シゼイルの技が次々と敵を斬り裂いていく。斬撃の流れが敵の中を貫いていく様子は恐ろしいほど優美だった。「彼女の動き、どこまでも滑らかに。」紅目は再び思いを巡らせる。シゼイルには潜在的な力が宿っている。 共闘のレベルが上がるにつれ、敵の攻勢も強まってゆく。悪夢のような化け物が次々と現れ、ヘリアの本気を示していた。「ミルへニアルの冤罪」それはずっと先の敵としてこちらに迫ってくる。目を疑うような化け物は特異な形をしていて、全身が黒い炎に包まれていた。 「一度は退くべきかもしれない……」ミーニャが呟くが、シゼイルはその言葉に耳を貸さない。「勝てる、勝てるはず。なら、攻めるべきだ。」 紅目も心のどこかでその気持ちを掴む。彼女たち三人の結束が、敵に対して向かっていく。賢者の石による魔力、シゼイルの水猟技術、そして自らの機体の力。 逆境に進み出ることで、彼女たちは一つになって、真の敵を狩る力を発揮することができるだろう。 「さあ、いくぞ!」紅目が声を張る。彼女の声が高まると、艦隊全体も徐々に動き出す。その瞬間、目の前に広がる星々が新たな光を放ち、彼女たちの未来を照らしていく。 戦闘の幕は降りていくが、全ての者が思考を巡らせ、自らの役割を果たしていく。すべてが崩壊する瞬間まで、彼女たちは戦い続けるのだ。 そして、次第に圧倒し始めたヘリアの防衛も崩れ去り、彼女たちの侵攻が始まるのだった。 侵攻度(上限値2%)